【越境EC 第3回】中国大陸におけるEC市場を徹底的に解説!(その1)

コロナ時代

前回のコラムにて、世界各国の越境越境市場をご紹介しました。
いかがでしたでしょうか?
お読みになっていない方は、ぜひこちらも併せて読んでみてください。

越境EC第1回:https://global-biz.net/b-column/cross-border-ec-20201210/
越境EC第2回:https://global-biz.net/b-column/cross-border-ec-20201230/

これからは、二回に分けて中国大陸におけるEC市場を深堀していきます。

今回は、中国におけるECの市場規模や、新型コロナウイルス感染症(以下コロナ)の影響を受けた2020年の中国ECの最新動向についてご紹介します。中国のEC市場に興味がある方、中国に出店してみたいとお考えの方のためのデータを集めましたので是非、参考にしてください。

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市場規模やコロナ時代の最新動向は?中国大陸におけるEC市場を徹底的に解説!(その1)

コロナ時代における 中国EC事業の現状

中国商務部は早くも2015年に「Eコマースの交易額は2020年までに40兆元(約632兆円)、ネット通販の総売上高は10兆元(約158兆円)、Eコマース従業者は5000万人にする」という目標を立てました。実際に2019年の中国国内におけるEC事業の総交易額は34.81兆元(約550.25兆円)に達し、そのうち個人を対象とするB2C、C2C事業の総取引額は13.3兆元(約210.24兆円)と、全体の三分の一以上を占めています(図1参照)。2011年~2019年にかけて中国におけるEC総取引額は年々増加していますが、2016年からは徐々に成長が緩やかになっています(図2参照)。

【図1】2019年中国EC対象別取引額(兆元)
【図2】2011年~2019年中国EC総取引額推移

なお、2016年から中国国内におけるEC事業が横ばいであるのに対して、越境EC事業は年々大幅に増加し、好調です。
2019年の中国における対個人越境EC(BtoC、CtoC)の輸出入商品総額は1862.1億元(約2.94兆円)に達し、前年より38.3%増加しています(図3参照)。

【図3】2015年~2019年対個人越境EC輸出入取引額推移

輸入元で見れば、日本、アメリカ、韓国が対個人越境ECの主要な輸入国であり、それぞれ全体の20.8%、16.0%、10.7%を占めています(図4参照)。
世界最大のEC市場である中国において、最も多く輸入をしている相手国は日本となるのです。

【図4 】2019年対個人越境EC輸入国

輸入品の種類から見ると、化粧品、食品、日用品が上位三位を占めています(図5参照)。

【図5 】2019年対個人越境EC輸入品カテゴリ別割合

ソース
商务部:2019电子商务报告 http://www.gov.cn/xinwen/2020-07/02/5523479/files/0a2c57d8ba6d4e26b83d96cdd764d6f0.pdf▼

コロナ時代における 中国EC市場

中国国家統計局の統計データによると、2020年上半期に、中国における対個人EC(B2CとC2C、以下同様)の総取引額(商品・サービスを含む)は約5.2兆元(約82.23兆円)になり、前年同期に比べると7.3%増加しました。そのうち、商品のEC取引額は約4.3兆元(約68兆円)に達し、前年同期に比べると14.3%増加しました。
また、人々のEコマースに対する利用頻度も明らかに上りました。
中国のリサーチ会社iResearchが10,000人(男性59%、女性41%)に対して行ったアンケート調査の結果によると、コロナの影響により食料品と生鮮食品をオンラインで購入する消費者は、コロナ前に比べ、それぞれ17.3%と27.6%増加しました。保健食品とカーアクセサリーをオンラインで購入する被調査者もそれぞれ6.8%と5.2%増加しました。コロナや自粛の影響で、生活必需品の購入をEコマースに頼る人が増え、健康を重視したり、公共交通機関ではなく車を利用したりする傾向により、保健食品とカーアクセサリーの購入もオンラインにシフトしたと考えられます。

ソース
中国经济网:http://www.xinhuanet.com/fortune/2020-07/19/c_1126256329.htm▼
发现报告:https://www.fxbaogao.com/detail/2091838▼

トレンド:KOLとライブコマース

KOLとは、Key Opinion Leaderの略語で、ソーシャルメディアで大量なフォロワーを持ち、フォロワーの消費行為にある程度影響を与える人、つまりインフルエンサーを指しています。最初のWeibo(中国版Twitter)でキレイな商品写真や使用例を投稿して商品紹介をするという形から、現在ではBilibili(中国版ニコニコ動画)やTikTokなどの動画、もしくはライブ配信機能を通じて商品を紹介するなど、中国のKOLたちは多種多様な形でEC市場へ影響を与えています。
そのほか、2016年に「Taobao Live」(淘宝直播)というライブ配信機能がTaobaoの公式サイトおよびアプリに追加されましたが、2019年3月よりコスメのライブコマースをはじめ、ライブ配信で商品の紹介を聞いて購入する、という新しいEC形式が本格的に中国で広がりました。2020年の「双11」まで、ライブコマースを始めたTMALL店舗は全体の90%で、ライブコマースを始めたTaobao店舗も全体の90%を越えています。
ライブコマース浸透率上位三位の業界はジュエリー、コスメとレディースファッションです。特に今年の自粛期間中(1月末~2月)にライブコマースが急増し、今はもはや中国でEコマースをやっていく上に必要不可欠な営業活動となりつつあります。
「Taobao Live」で最も影響力を持つ「带货主播」(ライブ配信で商品を紹介する人)の二人、薇娅と李佳琪はライブコマースのおかげでインフルエンサーになりました。また、コロナの影響で芸能活動が急激に減り、ライブコマースを始めた芸能人も少なくありません。

ソース
36kr:https://36kr.com/p/705592743624065▼
CBN data:https://www.cbndata.com/report/2470/detail?isReading=report&page=14▼

むすびに

今回は中国におけるEC市場の最新情報をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
コロナ時代において、Eコマースは中国のみならず、世界中の人々にとって徐々に必要不可欠なものになりつつあり、さらにコロナ後の中国経済回復にも大きな役割を果たしています。
次回は、中国における主要なECサイトや、年間の主要なセールイベントについてご紹介します。

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