Mooncake Festival:マレーシアの中秋節 伝統と文化
今年は9月29日が中秋節でした。
この祭りは中国文化に深く根ざしていて、東南アジアでは、マレーシアだけではなく、シンガポールやタイ、ベトナム、ラオス、カンボジア、インドネシアなどの他のアジア諸国でも祝われます。
中秋節や、中秋節で食される月餅(Mooncake)は、団結と家族の調和を象徴していると言われています。
今回の記事は、中国系の人にとっては、中国正月と並んで重要なお祭りである「中秋節」について紹介します。
Mooncake Festival:マレーシアの中秋節 伝統と文化
著者:マレーシアgramフェロー Malay Dragon
公開日:2023年10月26日
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Mooncake Festival とも呼ばれる
中秋節は、地元の人々の間では「Mooncake Festival 」(月餅祭り)とか、「ランタンフェスティバル」としてよく知られています。
名前が示すように「中秋節」のルーツは、月に対する崇拝にあり、毎年この日には、月にお供物をし、家族で月を観賞する、というより、月餅を家族で分け合って食べるのが中秋節の慣習になっています。
月餅とは、餡を皮で包んだ焼き菓子(最近では焼かない「生」タイプの月餅が若い世代では主流)のことをいいます。中秋節の1ヶ月程前から、ショッピングモールやスーパーに特設売り場が設置され、有名ホテルやレストラン、ベーカリーなどの月餅が一面に並べられます。
中華系の方は、親しい友人やお世話になった方、仕事の取引先などに月餅を贈る習慣があります。
家族円満の象徴
中秋節の夜に見られる満月は、一年の中で最も明るく美しく輝き、欠けた部分が一切ないことから、円満や完璧を象徴しているとされ、非常に縁起の良いものです。
満月を模した月餅を家族で切り分けて食べ切ることで「家族円満」や「一族の再会と団結」を願うのです。
切り分けて食べれるように、月餅の大きさは直径10cmほど、厚さも3~4cmほどの大きさがあります。価格も意外と高価で、ひとつRM20(約635円)以上はします。
月への崇拝は中華圏では3,000年の伝統があるとされ、家族は月に願い事をし、線香をあげて、月に一礼します。その後、月餅やフルーツなどのお供え物を食べて中秋節を祝います。
さまざまな種類の月餅
月餅には実にさまざまな種類があります。
伝統的な月餅は焼いたタイプで、餡には蓮の実のペーストや小豆のペースト(中華風の少し油が入ったあんこ)、それに塩味の卵黄などが入った伝統的な焼き菓子です。
最近では各店舗が創意工夫を凝らし、いろいろな変わり種の月餅も登場しています。
その中でも人気なのは「Snow skin」と呼ばれるモチモチの生地で、食感は少し硬めの日本の求肥のような生地の生タイプのものです。
我が家でも毎年手作りして、友達や親戚に配ったりします。
今年も「Snow skin」タイプのものをつくって、家族や親戚と分け合いました。
コロナからの復活
この季節になると、ショッピングモールなどは、月餅の特設売り場ばかりではなく、中秋節用の飾り付けがなされ、街中が赤く染め上げられてなんとなく「気が上がり」ます。
しかしここ数年はコロナの影響もあり、屋外での大々的な飾りつけがされなかったので、今年は本当に久々のにぎやかな中秋節になります。
大人数で集まって祝い、食事を楽しむという機会が本当に久しぶりです。
家族や友人たちと、マスクなしに、大声で遠慮なく話や食事ができる中秋節が、これからも長く続くことを願うばかりです。