英国で新たなキャリアを築く|YMSビザ応募ガイド

海外在住ライター

新型コロナウイルスの感染拡大による国外への移動制限もなくなり、2023年に入ってからはコロナ渦以前の活気を取り戻しつつあります。

まだ油断は禁物ですが、この機会に海外で経験を積みキャリアアップしたい、と思う人も多いのではないでしょうか。

本記事では、英国の「Youth Mobility Scheme visa」の応募資格を運よく得ることができた筆者の、該当ビザ獲得までのプロセスをご紹介したいと思います。

脱コロナ渦から獲得するイギリスYMSビザ

    著者:カナダgram fellow ひーらえす・むじお
公開日:2023年10月25日

「Youth Mobility Scheme visa」とは

通常海外で働くには、海外企業からビザのサポートを得たり、現地国籍のパートナーと入籍し永住権を得るなど、厳しい条件があります。

しかし、「Youth Mobility Scheme visa」(以下「YMSビザ」)では、そうした条件は必要なく、以下の条件を満たせば、YMSビザの応募資格を得る抽選に応募することができます。

・英国に最長2年間住み、就労したい(=就労が第一目的
・18歳から30歳
・£2,530(2023年10月25日時点のレートで461,006円)の貯蓄がある
・特定の種類の英国籍を有するか、資格要件に記載されている特定の国、または地域の出身

(引用元:Youth Mobility Scheme visa https://www.gov.uk/youth-mobility

オーストラリアやカナダの「ワーキングホリデー」と同じ類のものですが、大きく異なるのは、条件さえ満たせば2年間英国に滞在でき、フルタイムで働くことができるという点。オーストラリアやカナダなど、他国のワーキングホリデーでは1年間の滞在に加えて、就労制限があることもあり、それと比べると自由度の高いビザです。

かなり人気のあるビザとなっており、2023年は1500人が募集枠として設けられました。

(引用元:2023年Youth Mobility Scheme (日本国籍者) -第2回抽選
https://www.gov.uk/government/news/second-ballot-of-the-2023-youth-mobility-scheme-yms-for-japanese-nationals.ja

参考までに、他国のワーキングホリデーの募集枠と比べてみましょう。

・オーストラリア:上限なし
(引用元: https://www.australia.com/en-gb/youth-travel/working-holiday-visa/how-to-apply-for-a-working-holiday-visa-417.html

・カナダ:6500人
(引用元: https://www.cic.gc.ca/english/work/iec/selections.asp?country=jp&cat=wh

・韓国:10000人
(引用元: ■https://www.koryu.or.jp/news/

いかがでしょうか。YMSビザの応募資格を得ることがいかに狭き門か、お分かりいただけたかと思います。

筆者は2022年度の後期(7月)に初めてYMSビザの応募を行い、1度目は落選。2023年前期(1月)に再度応募したところ、当選の連絡が。YMSビザ獲得を夢見る方々の中には、5~10回応募しても当選しない方もいるようなので、本当に運がよかったのだと思います。

応募方法はいたって簡単。GOV.UKに記載されるメールアドレス宛に、件名は「ローマ字の氏名 – 生年月日(DAY/MONTH/YEAR) – パスポートの旅券番号」、本文には件名に記載した3つの情報と、「電話番号(筆者は日本のスマートフォンの電話番号)」のみを記載し、送信。

当選しやすいフォーマットは特にありません。ただ必要な情報を入力するだけです。余計な情報は入れない方が賢明でしょう。

YMSビザ応募資格獲得から、ビザ獲得まで

メールを送信した4日後に「2023年Youth Mobility Schemeへの申請が可能であることを通知するものです」と本文に書かれたメールが届きました。ビザ申請を行う上で準備を行わなければならないものがいくつかあります。

①オンライン申請とクレジットカードでの申請料金支払いを期限までに完了させる
一見簡単そうですが、ここで「渡英後初めての滞在先の住所」や「海外渡航歴」、「資金証明方法」などを入力する必要があるため、これらの情報をすべて確認・決めたうえで、期限までにオンライン申請を行う必要があります。筆者が申請を行った際は2023年2月19日(日)が期限でした。

※完了しなかった場合、自動的に当選者リストから名前が削除され、当選が取り消されます

また、「申請料金支払い」とは、「ビザ申請料(£259)」と、英国に1年以上滞在する人は加入必須の「国民健康保険の保険料(£470(一年分の保険料)×2年分=£940)」の支払いのこと。銀行口座に必要な残高があるか確認してから申請に進みましょう。

(引用元:Youth Mobility Scheme visa https://www.gov.uk/youth-mobility

②英国ビザ申請センター(東京もしくは大阪)に来館する日時をオンラインで予約する
東京・大阪共に、月曜日から金曜日の午前8時から午後2時まで営業しています。祝日や年末は営業していないので注意。なお、大阪でビザ申請を行う際は、別途£55の支払いが必要です。

(引用元:vfsglobal :ビザ申請センター https://visa.vfsglobal.com/jpn/ja/gbr/attend-centre

③英国ビザ申請センター(東京もしくは大阪)に行き、YMSビザの申請を行う
来館当日は、最初にビザ申請センター入口の警備員の方に下記4点を提示します。

・「当選メール画面」もしくは「当選メールのコピー」
・パスポート
・①のオンライン申請完了後に印刷可能なチェックリストの1枚目
・ビザ申請センターの予約表

入口通過後は審査官と対面、パスポートを提出し、①のオンライン申請時の情報の確認と、追加で提出・スキャンする書類はあるか聞かれ、特にない場合は「BRP(Biometric Residence Permit)カード※」作成に必要な指紋と写真撮影に進みます。

なお、パスポートはビザ申請が通るまで返ってこないので注意。

また、オンライン申請時に資金証明をビザ申請センターで提出するよう設定した場合、当日証明書類を持参する必要があります。来館前に資金証明書類をオンラインでアップロードすることも可能です。
筆者は所要時間30分程でビザ申請の手続きが完了しました。

※「BRPカード」→英国の滞在許可証。クレジットカードと同じ大きさです。

④ビザの申請が通った場合、1ヶ月以内にパスポートが返却される
“Your application for a United Kingdom (UK) visa (vignette) has been successful.” (英国ビザの申請に成功しました)と書かれたPDFファイルがメールで届き、数日以内にパスポートをビザ申請センターでの受け取りで設定した人は申請センターに、郵送返却を選択した人は郵送にてパスポートが返却されます(筆者は後者)。

パスポートには”UK ENTRY CLEARANCE”と書かれたシールが貼られ、記載されている日付から渡英可能となります。

実際の筆者のパスポートの該当ページ

筆者の現在

筆者は2023年8月に渡英し、現在はウェールズの首都・カーディフの語学学校で英語の勉強をやり直しながら、仕事探しも行っております。

可能であればウェールズ内で仕事を見つけたいと考えていますが、日本人向けの求人はロンドンに集中している場合がほとんど。現地の日系就職エージェントには「9割がロンドンにある会社の求人となる」と言われています。

語学学校は11月中頃まで通う予定なので、それまでに仕事を見つけることが目標です。

まとめ

18歳から30歳まで応募が可能な英国のYMSビザ。ビザ獲得までは運頼り、必要書類や情報をまとめるのが大変ですが、これを乗り越えビザを獲得すれば、そこには新しい世界が広がっています。現在日本で働いており、海外で経験を積んで次のキャリアにつなげたい、新しいことに挑戦したい、という方々にとてもおすすめのビザです。

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