ドイツではどう祝われている?中世の雰囲気も味わえるイースター(復活祭)

ドイツ

イースター(復活祭)は、日本でもテーマパークなどで人気があり認知度が広まっている。イースターは、イエス・キリストが3日後に復活したことを祝うキリスト教の重要な祭りであり、ドイツでも4月6日〜10日に祝日として祝われている。家族や親戚で集い、色鮮やかな卵やウサギのチョコを探すエッグハントやOsterlammと呼ばれる羊型の大きなケーキを楽しむ。
城塞で開催されるイースター騎士祭りもあり、この時期はドイツではどこも大忙しである。
元々はカトリック圏の行事であるが、カトリック色の強いドイツではイースターのどのように祝っているのだろうか。また、今回は中世と絡めたイースターのお祭り等にも焦点をあてていこうと思う。

ドイツではどう祝われている?中世の雰囲気も味わえるイースター(復活祭)

著者:ドイツgram fellow 千葉 よう
公開日:2023年3月29日

復活祭とは?

ドイツ語でOstern オーステルンというイースター、いわゆる復活祭は、カトリック圏で毎年春頃に行われる行事で、イエス・キリストが十字架に架けられ亡くなった3日後に甦った事を祝うキリスト教で重要な祝祭日である。

2023年のドイツでは
4月6日 ~ 10日までイースター休暇で、祝日となっている。

6日のGründonnerstag 聖木曜日
7日のKarfreitag 聖金曜日
8日のKarsamstag 聖土曜日
9日Ostersonntag イースターの日曜日
10日のOstermontag イースターの月曜日

元々太陽暦に従って決められた日であったため、年によって太陽暦での日付が変わる。基本的には「春分の日後の最初の満月の次の日曜日」に祝われるので、年によって祝日の日付が変わる。また(※)西方教会と東方教会では日付の算定方法が違うため日付が異なる方が多い。

※西方教会・・・
西ヨーロッパで発達したローマ・カトリック教会及び派生の聖公会、プロテスタント諸教派など。

東方教会・・・
中東、ギリシャ、アナトリア等東ヨーロッパに広がったキリスト教諸教派。

(出典:Wikipedia : https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%A9%E6%B4%BB%E7%A5%AD

ドイツのOstern-オーステルン-

ドイツのイースターは、家族や親戚で集い、ご馳走を食べにぎやかに過ごすことが多い。
子ども達はカラフルに彩られた卵やウサギのチョコなどを探す「エッグハント」を楽しむ。豪快な肉料理や卵をふんだんに使ったお菓子、またOsterlammといった羊型の大きなケーキを食べる。

暗くなると家の庭や各地でOsterfeuer (イースターファイヤー)を炊き、パン生地を木に巻き付けて焼いたり、マシュマロなどを炙って楽しむ。ドイツ人にとって焼きマシュマロはイースターで食べるものというイメージが強いようだ。

エッグハントに使う卵は子ども達と一緒にそれぞれ色をつけたり、焼きマシュマロ用の長めの木の枝を探しに行き、先端を削って各自自分のマシュマロ棒を作ったり。

当日の日曜日はもちろん、何日も前から飾り付けの準備などでこの時期はどこの家庭も大忙しだ。

城塞でイースター騎士(ナイト)祭 「Oster-Ritterfest」

イースターは家で過ごすことが多いが、各地でお祭りも行われている。

ドイツ東部ベルリン近郊にある 「Zitadelle Spandau ツィタデレシュパンダウ城塞」は、1557年 ~ 1594 年ごろにかけて建設された、ルネッサンス様式の要塞だ。
こちらの城塞では中世の騎士が集まってイースター祭りを行っている。
今年で第16回目の開催と比較的新しくはあるが、徐々に人気を集めている催しだ。

2023年度は4月8日~4月10日まで開催され、中世の音楽演奏、クロスボウやアーチェリー、斧投げなどの体験、蜂蜜酒や大麦ジュース、ベルレプシュ城の騎士団による騎士のトーナメントなどプログラムは盛り沢山。

開演時間
  土曜、日曜
   10:00~21:00
  月曜日
   10:00~19:00

参加費(オンラインチケットは多少割引があります)
  [5歳までの子ども、鎧を着た騎士]無料
  [6歳~16歳まで]€7
  [学生料金]€11
  [大人料金]€14

「Zitadelle Spandau 」
  アドレス: Am Juliusturm 64, 13599 Berlin

Zitadelle Spandau ツィタデレシュパンダウ城塞公式HP
https://www.zitadelle-berlin.de/

Oster-Ritterfest イースターナイト(騎士)フェス、オンラインチケットやその他詳細はこちらの中世祭を取り扱うCarnica spectaculiより
https://www.carnica-spectaculi.de/veranstaltung/oster-ritterfest/

コリーンのイースター

ベルリンより北東のブランデンブルク内にある閑静な街、Chorin コリーン。この街にあるゴシック様式のコリーン修道院は、1258年 ~ 1266年頃に設立されたという。年間約100,000人の訪問者が訪れている歴史的観光地だ。
(Kloster Chorin コリーン修道院公式HP: https://www.kloster-chorin.org/ )

こちらのコリーン修道院でも毎年イースターマーケットが行われている。 伝統工芸や軽食などの屋台が並び、修道院を散策しながらイースターマーケットも楽しめる。

4月8日~10日午前9:00~
入場料無料
アドレス: コリーン修道院 Amt Chorin 11 a, 16230 Chorin

コリーン修道院のイースターマーケット

更に修道院から20分ほど離れた中世村では、SPILWUT「イースター中世祭」を同時開催する。
第34回目である今年は4月6日~4月10日まで開催。

およそ100軒もの中世にちなんだ屋台が出店している。
木版画や彫刻、伝統工芸品、子豚の丸焼きや蜂蜜酒、イースターファイヤーや巨大火竜のパレードなど。
中世バンドによるバグパイプ等の中世楽器演奏にも力を入れていて、音楽ライブも見どころのひとつだ。

ちなみにイースター中世祭のHPによると「犬、ヘビ、鶏、ヤギをリードで繋いでの訪問者大歓迎!」とのこと。
イースター中世祭詳細はこちらから→SPILWUT : https://spilwut.de/

 木曜日は14:00~19:00
 金曜~日曜日は10:00~20:00
 月曜日は10:00~18:00

初日のみ参加費が
 子ども€1、大人€3
 その他の日は子ども€5、大人€10

アドレス: Mittelalterdorf Oster-Kloster-Fest, hinter dem Schönhof Nr. 5-6 in 16230 Chorin-Golzow.

まとめ

中世のイベントが多いドイツ。暖かくなるとドイツ人は頻繁に外に出るようになり、陽気にお祭りを楽しむ。
イースターの楽しみ方もそれぞれで、各々が自由な楽しみ方をしているようだ。

イースターの時期にドイツに訪れることがあったら、イースターマーケットやイースター中世祭にも足を運んでみてはいかがだろうか。

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