マレーシアの豊かな食文化

マレーシア

マレーシアにはマレー系、中華系、インド系、主に3つの民族が暮らしていて、複数の異なる民族や宗教や文化の影響を受けてきました。それは単に文化が融合(ミックス)されているというよりは、異なる文化がうまく共存しているというのに近いのではないかと思います。マレーシアで生活していると、特にその食文化の豊かさには驚きを感じます。
今回の記事では、「マレーシアの豊かな食文化」について解説します。

マレーシアの豊かな食文化 

   著者:マレーシアgramフェロー Malay Dragon 
公開日:2022年10月14日

マレーシア料理の特徴

マレーシア料理の特徴は、それぞれの民族・文化が混ざり合っており、しかも、世界中のさまざまな文化の影響を受けていることです。
主にマレー料理、タイ料理、中国料理、インドネシア料理、インド料理、アラブ料理の影響を受けています。さらに、「プラナカン」という、大陸から渡ってきた中国人と地元マレー人との婚姻で生まれた子孫が受け継いだ味(ニョニャ料理)があります。
そして、これらの影響は、使用される調理技術や道具、料理に使用されるスパイスまで、さまざまな形で現れています。

4大料理の特徴

それでは、マレーシアの主な料理(4大料理)の特徴を紹介します。

マレー系
辛さと酸味が特徴です。
有名なナシレマのような北部の料理は、ココナッツクリーム、米、きゅうり、魚が材料で、軽い味が特徴です。南部地域の料理は、ビーフレンダンのようにより豊かで、重い味が特徴です。

インド系
南インド料理はココナッツを使用した豆や野菜の料理、北インド料理はスパイシーな肉料理が多いのが特徴です。

中華系
中国南部地域の料理の影響が強いです。特に、広東料理と福建料理の影響が多く見られます。麺、もやし、豆腐、醤油は、マレーシア料理によく使われています。

ニョニャ
父系の中華料理の食材を母系のマレー人女性が香辛料を調理のスパイス(サンバルやココナッツミルク)に取り入れた、まろやかでコクがある味付けでいただくのが特徴です。

必ず食べたい料理8選

ナシレマ
ココナッツミルクで炊いたごはんに、鶏肉やピーナッツ、ゆで卵、揚げた小魚を、サンバルと呼ばれる甘辛いソースにつけて食べます。朝食としてよく食べられています。

ビーフレンダン
世界で一番おいしい料理と言われています。
カレーと間違われることが多いですが、実際にはゆっくりと調理されたシチューです。
牛肉(鶏肉や羊肉もあります)を、ココナッツミルクと、生姜、唐辛子、ターメリック、レモングラスなどのスパイスと一緒に、肉がスープを吸収するまで煮込みます

バクテー(肉骨茶)
骨付きの豚肉を、八角、クコの実、高麗ニンジンなど数種類の漢方やスパイスと一緒に煮込んだスープ料理です。飲みすぎた翌朝に食べるといいとよく聞きます。

チャークイテオ
幅広の米の麺を、もやし、玉ねぎ、エビ、中国ソーセージとともに、濃い醤油とラードで炒目ます。焼うどんのみたいです。

ラクサ
魚の身が入った酸味と辛みがあるビーフン麺の料理です。地域によって具材や風味が変わります。

・サテー
おなじみのマレーシア風の焼き鳥で、鶏肉、牛肉、羊肉などを炭火で焼き、ピーナッツソースをつけて食べる、マレーシアの国民食です。

・ロティ
インドにルーツを持つインド風のパンケーキで、小麦粉の生地を薄く伸ばして焼き、カレーにつけて食べます。

・チェンドル
マレーシア風かき氷。削った氷の上に、ココナッツミルクとチェンドルと呼ばれる細長い緑色のゼリー状の麺やコーン、煮小豆などをのせたものです。

日常あいさつ

マレーシアでよく使われるあいさつに「スダ マカン?(Sudah Makan)」という言葉があります。
「ごはん食べた?」という意味です。
多民族社会のマレーシアでは、食がコミュニケーションの一端を担っていることがよくわかりますね。
マレーシアに来たらぜひこの言葉で話しかけてみてください。すぐに打ち解けますよ。

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