ガソリン代が跳ね上がった!

3月12日の水曜日、いつもどおりマイカーで近所のガソリンスタンドに入りました。給油機の前に立ち、価格表示を見て「本当に値上がりしてる!」と思わず声が出ました。
RON95(いわゆるレギュラーガソリン)が1リットル3.27リンギット(約133円)。先週まで2.67リンギット(約108円)だったはず。60セントの値上がりです。リットル単位で聞けば大した差ではないように思えますが、タンクを満タンにすれば40リンギット近く高い計算になります。クアラルンプールで暮らす外国人にとって、車は生活の足。バスや電車だけで動けるほど、この街の公共交通はまだ整っていません。
毎週の給油は避けられないません。値上がりの現実が、じわりと重くのしかかってきました。
今週は日本とも無関係ではないガソリン価格の高騰についてお伝えします。
(引用元:MoF: Govt maintains targeted fuel subsidies, RON95 remains at RM1.99 per litre | The Star
https://www.thestar.com.my/business/business-news/2026/03/11/mof-govt-maintains-targeted-fuel-subsidies-ron95-remains-at-rm199-per-litre)

ガソリン代が跳ね上がった!
著者:マレーシアgramフェロー Malay Dragon
公開日:2026年04月01日
産油国でも、価格は揺れる

マレーシアは産油国です。ペトロナスという世界的な国営石油会社を持ち、天然資源に恵まれた国でもあります。それでも今回の値上がりは避けられませんでした。2月末に米・イスラエルによるイランへの攻撃が実施された後、世界の原油輸送量の約2割を担うホルムズ海峡のタンカー通航がほぼ止まったと報じられました。供給不安が一気に広がり、国際原油価格が急騰しました。
マレーシア財務省は3月12日から18日にRON95を60セント引き上げて3.27リンギット、RON97も同じく60セント引き上げて3.85リンギット、ディーゼルを80セント引き上げて3.92リンギットと発表しました。産油国でも価格は世界市場と連動している、そのことをまた思い知らされました。
国民と外国人、1リットル1.28リンギットの差
今回の値上がりにはもうひとつ、見落とせない面があります。同じ給油機を使っていても払う金額が違う、ということです。2025年9月30日に導入されたBUDI95制度により、マレーシア国民は今も1リットル1.99リンギット(約81円)でRON95を購入できます。国民には補助金が適用されているからです。対して外国人は補助金なしの市場価格、つまり今回の3.27リンギットが適用されます。1リットルあたり1.28リンギット、満タン50リットルなら64リンギットの差がつくのです。
仕方がないとは思うが…
マレーシアに移り住んでもう15年になります。去年まではガソリンの補助金がすべての人に等しく適用されていました。それが変わり始めたのはここ数年のことです。2024年6月にディーゼルの補助金が撤廃され、2025年9月末にはRON95が二重価格制に移行したのです。方向性としては理解できます。国家財政に限りがある以上、補助金を自国民に優先的に使うという判断は合理的でもあるでしょう。
それでも毎週のように差額を支払う度に、複雑な気持ちが浮かぶのは止められません。外国人もマレーシア国民と同じ税制のもとで所得税を納めています。生活コストも物価も、同じ環境の中で暮らしているのです。ガソリンという日常の最も大きな消耗品にこれだけ明確な線引きがされると、自分がこの国の外」に置かれているような感覚を、ふと覚えてしまうのは事実です。
それでも、マレーシアはまだ安い
結局その日も、財布を開いてタンクを満タンにしました。腑に落ちない気持ちを抱えつつも、車なしでは生活が成り立たない以上、選択肢はないのです。ただ、隣国シンガポールの価格を調べてみると、1リットルが10リンギットを超えています。どちらの国にも暮らした経験を持つ者として、それを思えばまだマレーシアは安いという気持ちも正直あります。そのシンガポールの現状については、別稿で報告したいと思います。


















