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【越境EC 第4回】主要プレイヤーや主要なセールイベントは?中国大陸におけるEC市場を徹底的に解説!(その2)

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前回のコラムでは、中国におけるEC市場の規模や、コロナ時代においての最新動向・トレンドをご紹介しました。
中国は現在世界一のEC大国で、巨大な市場を有することは言うまでもありません。では、中国のEC市場において上位にある主要なECサイトはどのようなものでしょうか?
今回は、中国における主要なECサイトの特徴やビジネスモデル、越境EC業務などに注目し、各サイトにおける日本の人気商品についても踏み込んでいきます。さらに、年間の主要なセールイベントについてもご紹介します。

(おすすめコラム:【越境EC 第3回】中国大陸におけるEC市場を徹底的に解説!(その1)
https://global-biz.net/b-column/cross-border-ec-20210111/

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主要プレイヤーや主要なセールイベントは?中国大陸におけるEC市場を徹底的に解説!(その2)

中国ECの主要プレイヤーは? サイト別に解説!

以下のランキングは、アメリカのリサーチ会社Alexaのウェブサイトランキングおよび中国のリサーチ会社iResearchのスマホアプリランキングによってまとめられたものです。

第一位:天猫商城(TMALL) https://www.tmall.com/

アリババグループが2013年にTaobaoを基に開設したショッピングモール型のBtoC-ECサイトです。ECサイトにおいて非正規品が流通していた中で、本物志向のニーズに応じて開設され「100%正規品」がそのウリです。そのため、安い価格よりも正規品であることを重視している都会の人々がメインターゲットです。

主に日本の楽天市場のように、各店舗がTMALL に出店し、各自で発送するというビジネスモデルを採っています。また、TMALLが自社で商品を仕入れ、消費者に販売、発送をするネットスーパー「天猫超市」(TMALLスーパー)や、海外ブランドが出店して産地直送をする形態をとり、海外のコスメ、健康食品、小型家電などを主な販売商品とする「天猫国际」(TMALLグローバル)もあります。

TMALLで「日本」と検索してみたところ、連想ワードの上位三位は「日本輸入」「日本清酒」と「日本zebra蛍光ペン」でした。「日本」という検索ワードで出てきた商品を販売数で並べてみると、上位十商品のうち、一位と九位は湿布、八位は健康食品、残りは全てカラーコンタクトでした(2020年12月14日調べ)。

第二位:淘宝网(Taobao)  https://www.taobao.com/

アリババグループが2003年に開設したECサイトで、約5億人のユーザー数を有し、中国のECサイトの先駆者といっても過言ではありません。開設初期からBtoC店舗とCtoC店舗の二種類がありますが、現在では大手のBtoC店舗はほとんどTMALLの方に移転し、小型BtoC店舗とCtoC店舗がメインになっています。TMALLに比べると、非正規品や偽物の流通が問題になることがありますが、比較的安い価格や良い品揃えがその魅力です。そのため、都会から農村地域まで、Taobaoのユーザーネットワークが中国で広く広がっています。

Taobaoで「日本」を検索すると、連想されるワードの上位には「菓子」「文房具」「マスク」「魔法瓶」などが上がります。連想されるブランド名には資生堂、Curel、 SK—Ⅱ、POLAなど、化粧品ブランドがメインになります。なお、TMALLとも連携していますので、上位の検索結果はTMALLと変わりません(2020年12月14日調べ)。

第三位:JD  http://www.jd.com/

2004年に開設された総合ECサイトで、現在はアリババグループとともに中国のEC市場で大きなシェアを占めています。各事業者に出店してもらうBtoCビジネスモデルもありますが、主な事業としては、自社で商品を仕入れて消費者に販売するセレクトショップです。ブランド直販店や自営店の商品がほとんどのため、安心して買い物できるのがウリです。もともとはPCやスマートフォンなどのデジタル家電の取り扱いからスタートしたため、現在でも家電製品・PCや周辺製品の直販が強いイメージです。なお、アマゾンのように自社で倉庫や物流システムを保有しているため、当日配達・翌日配達を実現でき、これをウリにもしています。

また、輸入品専門サイトの「京东国际」(JDグローバル)もあり、ウォールマート、楽天、サムズ・クラブなどが出店しています。それ以外に、海外ユーザー向けのグローバルサイト(日本語・英語対応)や、ロシア、インドネシア、スペイン、ベトナム向けのそれぞれの専用サイトも完備しています。中国国内のみならず、グローバルで事業を展開しているイメージです。

JDで「日本」と検索し、販売数で並べたところ、一ページ目はほとんどスキンケア製品でした。また、連想ワードには「日本湿布」「日本菓子」「日本マスク」「日本清酒」などが上位にあります(2020年12月17日調べ)。

第四位:pinduoduo  https://m.pinduoduo.com/

2015年に開設され、クーポン形式で正規品または産地直送・工場直送の商品を販売しているCtoM-ECサイトです。CtoMとはCustomer-to-Manufacturerの略語で、消費者が生産者に直接注文し、工場が注文に応じて商品をカスタマイズし、発送するビジネスモデルを指します。

2020年、設立から僅か5年を経て、pinduoduoは約6.3憶人のアクティブユーザーと510万のアクティブ店舗を有し、中国では利用者数第三位と、現在勢いがあるECサイトとなっています。共同購入システムでのまとめ買いや、他人との共同購入によってより安い価格で購入できるのが一番大きな特徴です。

SNSと連携して家族や友人をサイトに招待、または商品をシェアする、というスマホ頼りの使い方がメインのため、アプリを介してでないと購入できないようになっています。大手ブランドの出店も少なくはないですが、上述の特徴により、都会以外の地方や農村部からの利用、および中・小型企業の出店がほかのECサイトに比べて圧倒的に多いです。その一方、特殊なビジネスモデルによって、現段階では中国国内のみ利用・出店が可能です。

第五位:Suning  https://www.suning.com/

家電量販店の「苏宁电器」が2010年に開設したBtoC-ECサイトで、現在は日用品なども含め、幅広く商品を取り扱っています。日本のビックカメラやヨドバシカメラのように、店舗と通信販売を並行するOtoO(Online To Offline)形式で経営しています。家電製品はメーカーからの仕入れが多いため、比較的安い価格で正規品を販売しています。そのため、オンラインで購入した商品の店舗受け取りも実現しています。自社が倉庫・物流システムを保有しており、物流サービスの速さとアフターサービスの充実度が特徴です。公式サイトでは「Suning タイムセール」、輸入品専門の「Suningグローバル」、ベビー用品専門の「Suning Redboy」、「Suning スーパー」や「Suning 電気屋」などのチャンネルがあり、これでSuningが力を入れている市場も明らかです。

Suningで「日本」と検索してみると、販売数の多い順で上位を占めるのは洗顔料と洗剤・芳香剤などの日用品でした。また、連想ワードの一位は日本の商品ではなく「日本式ベビードール」で、ほかのECサイトと比べるとかなり異色です。

ソース:https://www.tmogroup.com.cn/more/other/26559/ 

必見!イベントカレンダー

中国のEC業界におけるセールイベントは、祝日に因んだものもありますが、なかでもセール範囲が広く影響力も高いイベントは、間違いなくECサイトのTMALL・JDが初めて作ったオンラインショッピングフェスティバルです。ここで年間で最も有名なイベントを二つご紹介します。

【6.18】上半期最大のセールイベント

もともとはJDが創立記念日を祝うために始めたセールイベントですが、その後アリババグループもJDと対抗してこの日にセールを展開するようになり、現在は中国のEC業界において、毎年開催される上半期最大のセールイベントに進化しました。
2020年の「6.18」は新型コロナウィルス感染拡大以降初めて開催された一大セールイベントとして、コロナ後の経済回復に大きな影響を与えました。このイベントにおいて、中国EC市場シェアの1位と2位を占めるTMALLとJDは、それぞれ6982億元(約11.04兆円)と2692億元(約4.26兆円)と、最高取引額を更新しました。さらに、2020年の「6.18」においては、TMALL、店舗及び政府が連携し、合計140億元越えのクーポンを発行して、低迷した消費を取り戻し、地方の経済を回復させるのに力を入れました。また、アップル社が初めて「6.18」イベントに公式に参画し、TMALLのアップル直営店におけるiPhone11シリーズの値下げを行い、大きな注目を集めていました。

ソース:
https://tech.qq.com/a/20200618/000900.htm
https://tech.sina.com.cn/apple/if/2020-05-29/doc-iircuyvi5608135.shtml

【11.11】年間最大のセールイベント

いわゆる「独身の日」に由来し2009年に始まった、中国EC市場における年間最大のセールイベントです。最初は11月11日当日のみのセールイベントでしたが、11年を経た2020年の「11.11」になると、10月中旬から始まる先行予約・前払いと、11月初頭から11月11日までの後払い、という二段階に分け、約一か月の期間で展開していました。
今年の「11.11」の総取引額は約8600億元(約13.6兆円)で、その中の90%近くはTMALL(4982億元、約7.88兆円)・JD(2715億元、約4.29兆円)における取引です。今年は例年に比べると、ライブコマースが圧倒的に多くなり、重要な販促手段となりました。さらにTMALLは無人倉庫における出庫から配送までの一連のプロセスを24時間ライブ配信し、消費者が注文してすぐに、ライブ配信を通して自分の荷物を確認できる環境を整えました。
それに対してJDは、先行予約された商品をあらかじめ送付先に近い倉庫・宅配便センターまで送り、支払いが完了したら速やかに発送することで、決済後一時間以内の配達を多くの地域で実現しました。

ソース:
http://www.xinhuanet.com/2020-11/09/c_1126713877.htm

「6.18」と「11.11」以外にも中国のEC市場におけるセールイベントは多数あり、一年365日にわたりセールを行っているといっても過言ではありません。
ここでは、主なセールイベントと2020年のイベント期間を以下の表にまとめました。

中国ECセールイベント年間カレンダー

ソース:https://www.hishop.com.cn/ecschool/wztb/huodong/show_31199.html

むすびに

今回は、中国における主要なECサイトやセールイベントについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

中国のEC市場はTaobaoの開設から始まり、約20年間かけて現在では世界最大のEC市場に成長し、毎年劇的な発展や新たなトレンドを見せています。中国市場に進出する際には、現地での市場調査、規制調査はもちろん必要不可欠です。ただし、調査してすぐに商品をECサイトに出品しても、集客が難しいと考えられます。特に中国においてまだ認知度の高くないブランド・商品については、まず消費者に知ってもらうことが最も大事です。そのため、今勢いのある中国ECのニュートレンド、KOLとライブコマースを利用して宣伝するのが一つの手として考えられます。KOLに自社の商品をSNSでテキストや動画、ライブ配信の形で紹介してもらう、あるいは実際に使用してもらい、レビューをSNSでテキストや動画形式で投稿してもらうことが可能です。また、KOLのフォロワーを集めるために定期的に行う「抽奖」(SNSでやる福引)に、自社商品を景品として出すということも考えられます。さらに、コロナの状況が好転すれば、KOLに日本に来てもらい、会社ツアー・工場ツアーなどの動画を撮ってもらって宣伝することも可能になります。

規制や集客面での難しい点はありますが、そこに巨大な市場が待っているのは間違いないです。
中国で事業を展開しようとお考えの方は、まずはECサイトでの出店をご検討されてみてはいかがでしょうか?

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