ASIA NEWS PICK UP 24

海外ビジネスニュース

ここ最近のアジアの気になる情報をgramフェローが6ヵ国20情報を現地媒体などからピックアップ
中国 / 台湾 / タイ / フィリピン / インドネシア/ ミャンマー

  著者:gram フェロー
公開日:2021年6月8日

中国
夏のアイスクリーム市場の競争激化、各メーカーが見た目と味を工夫 (中国品牌“争奇斗味”抢占夏日冰淇淋消费市场)

今年の中国のアイスクリーム市場では、様々な味、見た目、パッケージ、原料にこだわった商品が次々と注目を集めている。博物館や観光地付近でしか購入できない「ご当地」の味や形、中国風の味、多様な食感があるアイスが若者の間やSNSで人気になっている。中国食品産業協会の調査データによると、2021年にはアイスの売上高が1,600億元を超えると予想されている。
中国新闻网: https://news.cctv.com/2021/06/04/ARTIk8B8zEujo2MWFRqTSlUT210604.shtml?spm=C94212.PnPr887gR6ub.EJaHnJ2d9CJb.36
関連記事ソース元:澎湃新闻: https://www.thepaper.cn/newsDetail_forward_12969202

上海の若者が賃貸アパートに求める環境とは?(上海租房的年轻人需要怎样的公寓环境)

中国では、「家は賃貸だが、人生は自分のものだ」 という考え方の影響で、借りた部屋がただの寝室にならないことを望む賃借人が増えている。SNSで「#租房改」のハッシュタグへの投稿数の高さから、賃貸住宅の品質が非常に重視されていると考えられる。去年に新築された宝龙公寓DesignedbyMUJIは、無印良品が設計を提供し、暮らしの品質を重視している点で若者や業界で注目を集めている。
澎湃新闻: https://www.thepaper.cn/newsDetail_forward_12933051

中国の高校生がテレビ番組で「キャベツを台無しにする豚」と自嘲、SNSで論争に (Chinese student’s comment that he is a pig determined to ruin cabbages during TV show causes controversy)

中国の高考(大学入試に相当)の数日前、「テスト機械を生み出す工場」という悪名を持っている河北衡水中学の学生がテレビ番組で、自分は「都市のキャベツを台無しにする田舎豚」と自嘲したビデオがSNSで注目を集めていた。彼は、都会の有名な進学校で猛勉強している田舎者でも、自分と家族の将来を裕福にしようと頑張っているのだと伝えたかったと考えられる。「キャベツを台無しにする豚」という中国語の俗語は、普通では「良い資源を無駄にした」という意味だが、「綺麗な女子がブサイクな男に捉えられた」という意味も含んでいる。ネット上では、都会と田舎の教育資源のギャップを再検討すべきという声や、高校生は成績以外にも重視すべきものがある、という声が上がった。
South China Morning Post: https://www.scmp.com/news/people-culture/trending-china/article/3135892/chinese-students-comment-he-pig-determined-ruin

台湾
日本が台湾をアストラゼネカ製ワクチンで支援、国家安全保障幹部が10日間の静かな作戦を解読 (日本贈台灣AZ疫苗 國安高層解密10天寧靜作戰)

日本が台湾に提供した124万回分のアストラゼネカ製ワクチンは、6月4日午後に台湾に到着する予定だ。国家安全外交団と蔡英文大統領は「10日間の平和作戦」を行い、国境を超えた法的契約交渉や外交上の守秘義務などの問題を解決し、日台双方の協力とアメリカの助力で10日以内には不可能と言われていた仕事を完遂した。
中央社通訊社: https://www.cna.com.tw/news/firstnews/202106040083.aspx

桃太郎と鬼滅の刃 仲間の絆 日本台湾交流協会:コロナとの戦い、正義は必ず団結した仲間に (桃太郎與鬼滅之刃夥伴之情 日台交流協會:團結戰疫終能贏來正義)

日本が台湾にワクチンを直送するニュースが明らかになった後、日本台湾交流協会はSNS上で台湾でもよく知られている「桃太郎」と「鬼滅の刃」の物語に例えた投稿を行った。コロナとの辛い戦いをしている時に団結した仲間がいてくれて「最終的には正義が勝利すると信じている」というメッセージであった。多くの台湾人が「ありがとう、日本」「日台友好」とコメントし、日本への感謝の気持ちを表した。
中央社通訊社: https://www.cna.com.tw/news/firstnews/202106030414.aspx

台湾ホテル大手CEO:店内飲食できないのが本当の打撃 シルクスホテルグループ収益85%減、救済大作戦(潘思亮幫同業喊話:不能內用才是真正的衝擊!飯店、餐飲實質「封城」晶華營收崩85%搶救大作戰)

コロナの感染拡大により、ホテルと飲食業は前例のない打撃を受けている。大手ホテルグループのシルクスホテルグループ(晶華)は、昨年の税引き後純利益が7.3億新台湾ドルであったが、前年より47%も減少した。現在、ホテル内のレストランでの飲食が禁止されているため、コロナ前の収益の15%しか残っていない。そこで、2週間以内にドライブスルーやオンライン注文サービスなどの戦略を立て、危機を乗り越えようとしている。
商週雜誌: https://www.businessweekly.com.tw/magazine/Article_mag_page.aspx?id=7003876

タイ
コロナ禍の情報源として最も信頼されたのはテレビ (TV most trusted source of info in Covid era: poll)

Suan Dusit Rajabhat大学の調査(Suan Dusit Poll)によると、コロナ禍で最も信頼できる情報源はテレビだったという。この世論調査は、5月31日から6月3日にかけて、全国の1,213人を対象にオンラインで行われ、回答者は各質問に対して複数の回答を選ぶことができた。どのような経路で情報を得ているかに関する質問に対し、一番多かったのは74.81%のソーシャルメディアだった一方、信頼できる情報源としては、「テレビ」が85.24%、「学者・アナリスト・研究者」が69.33%、「政府・民間機関」が67.56%、「新聞」が57.79%、「各機関のニュースサイト」が49.38%だったことが明らかになった。
Bangkok Post: https://www.bangkokpost.com/thailand/general/2127667/tv-most-trusted-source-of-info-in-covid-era-poll

アストラゼネカ、現地生産した新型コロナワクチンの最初の180万回分を納入 (AZ delivers first 1.8m doses of locally produced Covid-19 vaccine)

アストラゼネカ社は4日、今月予定されている600万人分のワクチンのうち、180万人分の国産新型コロナワクチンをタイの公衆衛生省に納入した。加えて、アストラゼネカ(タイ)社は、タイの正規生産者であるサイアム・バイオサイエンス社からの納入を2日に開始したと発表した。サイアム・バイオサイエンス社が製造したワクチンは、米国、英国、タイのラボテストで確認された品質基準に確実に合致しており、タイに予定通りワクチンを供給後、7月には他のASEAN諸国への出荷を開始する予定である。
Bangkok Post: https://www.bangkokpost.com/thailand/general/2126903/az-delivers-first-1-8m-doses-of-locally-produced-covid-19-vaccine

国民の過半数が政府のコロナ対策に不満 (Poll: Majority not pleased with govt’s handling of Covid)

5月17日から19日、5月27日から28日に全国で実施された国立開発行政研究所の世論調査「Nida Poll」によると、国民とのコミュニケーション不足、混乱、ワクチン入手の遅れなどを理由に、国民の過半数がパンデミックの第3波に対する政府の対応に満足していないことが明らかになった。回答者は教育や職業のレベルが異なる15歳以上の1,312人。4月から5月にかけての政府の対応に対する満足度では、30.49%の回答者が上記の不満を述べた。また、22.56%が政府の対応に全く満足しておらず、「ワクチン管理が無能で、結果的に国民が自分でワクチンを選択できない」と回答した。
Bangkok Post: https://www.bangkokpost.com/thailand/general/2124991/poll-majority-not-pleased-with-govts-handling-of-covid

フィリピン
フィリピン移民局、7カ国への渡航禁止措置を延長 (BI extends travel ban on 7 countries)

フィリピン移民局(BI)は1日、感染力の高いインド型コロナウイルス(COVID-19)が発生したアジアおよび中東の7カ国を対象に、渡航禁止期間を延長した。対象国は、インド、パキスタン、ネパール、バングラデシュ、スリランカ、オマーン、アラブ首長国連邦(UAE)の7ヵ国。当初の渡航制限は5月31日(月)に終了予定だったが、今回の延長により、これらの国の航空会社および船舶の乗客は、6月1日から6月15日までフィリピンへの入国が禁止される。
Manila Bulletin: https://mb.com.ph/2021/06/01/bi-extends-travel-ban-on-7-countries/

ASEAN全体で新型コロナワクチン接種率が最も高いのはフィリピン (PH has highest COVID vaccination ‘throughout’ ASEAN – Galvez)

ワクチン長官のカリート・ガルベス・ジュニアは5月31日(月)の夜、フィリピンが東南アジア諸国連合(ASEAN)の中で最もワクチンの「処理能力」が高い国であることを発表した。ワクチンの処理能力とは、最短時間でできるだけ多くのワクチンを投与することであり、フィリピンでは毎日少なくとも15万本のワクチンが接種されている。これは、タイやインドネシア(毎日10万本)、ミャンマーやベトナムなどを上回り、ASEAN全体で最も速いワクチン接種ペースとなっているという。
Manila Bulletin: https://mb.com.ph/2021/06/01/ph-has-highest-covid-vaccination-throughput-in-asean-galvez-explains-what-it-means/

フィリピン、シノバック社のワクチンを100万本受領、ワクチン総供給量は930万本に (PH receives 1M Sinovac vaccines; total jab supply now at 9.3 M)

フィリピン政府は6日、中国の製薬メーカーであるシノバック・バイオテック社から調達したコロナワクチンを100万回分受け取った。今回の入荷により、ワクチンの供給量は9,329,500本となった。今後フィリピンでは6月10日から11日にかけて220万人分のファイザー社のワクチン、6月10日には100万人分のシノバック社のワクチンが届く予定。さらに6月中旬にはモデルナ社の25万回分、アストラゼネカ社の200万回分、スプートニクV社の200万回分の出荷が予定されている。
Manila Bulletin: https://mb.com.ph/2021/06/06/ph-receives-1-m-sinovac-vaccines-total-jab-supply-now-at-9-3-m/

インドネシア
インドネシア、5Gネットワークの導入を開始するも限られた周波数帯が妨げに (Indonesia Launches 5G Network, but Frequency Limitation Leaves Many in Blank Spots)

インドネシアの通信・情報省は5月27日、同国で最大のワイヤレスネットワークプロバイダーTelkomselと共に5Gの開始計画を発表した。上流階級の住宅街が位置するジャカルタの中心地から始め、これから範囲を拡げていくとのことだ。しかし、この5G導入にあたって、まだまだ課題がある。1つ目は、膨大な支出が予想されているため5Gを同時に広範囲に広めることが難しいということだ。2つ目は、周波数分配の必要性である。インドネシアの周波数スペクトルはテレビ、ラジオ、携帯電話通信でいっぱいになっており、これを上手に調整しないと5G導入は難しいと考えられる。
JakartaGlobe:https://jakartaglobe.id/tech/indonesia-launches-5g-network-but-frequency-limitation-leaves-many-in-blank-spots

インドネシア政府、上位高収入層の所得税を+5%引き上げ (Gov’t to Increase Top Earner’s Income Tax to 35%.)

財務省は5月20日、年収348千ドル(50億ルピア)以上の人々の所得税を30%から35%に引き上げることを提案した。財務大臣Sri Mulyaniによると、5%の変更は富裕層にとってはほとんど支障がないそうだ。更に、インドネシアの富裕層は数が限られているためこの変更の対象者自体が少ない。つまり、この税金改革は先進国の通常の税金改革と比べるとさほど大きな影響はない。
JakartaGlobe:https://jakartaglobe.id/business/govt-to-increase-top-earners-income-tax-to-35

ジャイアントは2021年7月末で全店閉店し、5つの店舗はIKEAに (Seluruh Giant tutup per Juli 2021, 5 toko jadi IKEA.)

インドネシアの小売大手企業のへロースーパーマーケットは、同国のスーパーチェーン「ジャイアント」を2021年7月末を持って全店閉店すると発表した。顧客減少と35%の収入減少が大きな打撃となったそうだ。日常品の買い物をオンラインで済ます人々が増えたことが主な原因となったことが明らかになった。閉店した5つの「ジャイアント」の店舗に関しては、ヘローグループの統括するIKEAアウトレットの拡大に向け、旧「ジャイアント」の店舗をIKEAにシフトしていく計画を立てているという。
CNN Indonesia:https://www.cnnindonesia.com/ekonomi/20210526083032-92-646987/seluruh-gerai-giant-tutup-per-juli-2021-5-toko-jadi-ikea
関連記事:https://www.thejakartapost.com/news/2021/05/26/hero-group-to-close-all-giant-supermarkets-by-august.html

リッポー・グループ、B-Quikと提携 商業施設にて車好きの顧客獲得目指す (Lippo Malls Teams Up with B-Quik to Attract Car Enthusiasts)

インドネシア財閥のリッポー・グループは4月から、タイ最大のタイヤ・カー用品会社B-Quikと共にリッポー・グループの商業施設の顧客、特に車好きの顧客の獲得を狙った企画を中心に対策を練ることに決めた。新型コロナウイルスが蔓延して顧客の流れが低迷している中でも対策を取り、更なる顧客獲得に向けての展望を示した。
Jakarta Globe :https://jakartaglobe.id/special-updates/lippo-malls-teams-up-with-bquik-to-attract-car-enthusiasts
関連記事:https://investor.id/business/lippo-malls-jalin-kesepakatan-dengan-bquik

アートモーメンツジャカルタ、インドネシア初のハイブリッドアート展を開催 (Art Moments Jakarta to Take Visitors on an Artistic Time Travel (First hybrid art fair in Indonesia))

アートモーメンツジャカルタは、ジャカルタとシンガポールのアートイベント企画者が企画する、インドネシアの美術コレクター主催のアート展覧会だ。この展覧会を今年はオンラインとオフラインの両輪で行い、ハイブリッドなアートイベントにすると発表した。インドネシアとその他の国々から50の出展者の作品が展示される予定。オンラインでのイベントは6月1日〜6月30日、オフラインは5月20日~6月20日まで行われるそうだ。美術愛好家たちが現場やオンラインプラットフォームで直接美術作品を鑑賞できるようになることが期待されている。美術ファンの人々が美術品のコレクションを充実させられるようなオークションを提供することによって、芸術家たちがパンデミックの中で生き残るための役に立つであろう。
What’s New Indonesia :https://whatsnewindonesia.com/event/art-moments-jakarta-2021/
関連動画:https://www.youtube.com/watch?v=AngU0aMo93g

ミャンマー
タイ、ミャンマーに対し懸念を表明 (Thailand concerned over violence in Myanmar, ALJAZEERA)

タイが隣国ミャンマーに対し懸念を表明するとともに、国内で行われている暴力行為の中止を要請したことが6月6日、明らかになった。4月には、ASEANによって5つの見解が示されており、暴力行為の中止と政治的な話し合いの項目が含まれている。 BBC NEWS: https://www.aljazeera.com/news/2021/6/6/thailand-concerned-over-violence-in-myanmar

複数人の村人、ミャンマー軍との戦闘によって死亡、食い違う死者数 (Several killed as Myanmar forces fight villagers in delta region, ALJAZEERA)

デルタ地帯で発生したミャンマー軍と村人との戦闘によって、20人が死亡したと地元メディアが伝えた。しかし、州のテレビニュースでは、3人の「テロリスト」が戦闘によって死亡し、2人が逮捕されたと伝えている。これに対し、地元メディアは問い合わせを行なったが、軍事政府の担当者は6月5日時点で答えていない。
The Japan Times: https://www.aljazeera.com/news/2021/6/5/several-killed-as-myanmar-forces-fight-villagers-in-delta-region

ASEANの特使、軍事政権反対勢力の信頼失う (Myanmar coup opponents say no faith in ASEAN as envoys visit, ALJAZEERA)

ASEANは、ミャンマー国内の混乱を収束に向かわせるため特使を派遣した。2名の特使は、軍事政権の指導者ミン・アウン・フラインと首都ネピドーで接触したが、軍事政権反対勢力の期待通りの結果は得られず、国内は依然混乱状態にある。
CNA NEWS ASIA: https://www.aljazeera.com/news/2021/6/5/myanmar-coup-opponents-say-no-faith-in-asean-as-envoys-visit

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