台湾の寛大さに感激! コロナ禍の外国人への神対応

台湾

コロナ禍で外国滞在者への従来の規定を超えた寛大な台湾政府の対応を解説。台湾の法律で外国人が滞在できる最大滞在日数を超える大幅な延長を許可する対応を行なった。

日本人が台湾でノービザで滞在できる期間は、従来は90日までである。さらに台湾の法律では、外国人が滞在できる最大滞在日数は180日と定められているという。本来、長期滞在を要する人は、観光ビザなどの申請をして許可をもらうか、一度台湾を出国して、また新たに入国するという手順をとる必要がある。

今回は、そのような従来の規定を超えた寛大な台湾政府の対応について現地での体験をもとに解説する。

台湾の寛大さに感激! コロナ禍の外国人への神対応

   著者:台湾gram fellow 今田 知佳
公開日:2022年1月7日

2020年3月台湾入国時の状況

私自身が入国したのは2020年3月8日で、その頃はまだ国同士の行き来が可能な時期だった。空港で検温はあったものの隔離措置はなく、代わりに滞在先の住所と台湾在住の友人代表者の番号を提出。さらに、注意喚起で公共の場にあまり行かないこと、必ずマスクを着用して外出することを指示された。
そして3月21日頃、外国人の入国を禁止することを台湾政府が発表した。
これ以降は、台湾人の帰国者や台湾に滞在許可書をもつ外国人については帰国後2週間の隔離が必要という措置が取られた。そして、隔離措置中にコロナの陽性反応が出た場合はすぐに報道され、国・年齢・性別・最終渡航履歴・職業・症状の詳細まで細かく発表された。
この時期、台湾国内でのコロナの発生はほとんどなかったと記憶している。コロナ陽性例は、隔離期間中に判明するものばかりだった。
当時の国民の反応と姿勢は非常に気が引き締まっていて、少しピリピリした部分も感じていた。
台湾政府がマスクをすべて買い上げて在庫をコントロールしていたため、マスクパニックは起きず、国民すべてに配給される状況だった。私自身は住民ではない外国人であったため、このマスク支給システムは適用されなかった。しかしそのことを知っている台湾人の友人や知り合いが、マスクをたくさん提供してくれた。

ノービザ滞在者へ向けた発表の時期と方法

台湾では、国内に滞在している外国人へ向けた情報サイトがいくつか存在する。毎月確認しているのが台湾移民局のサイト。もうひとつは、taiwan todayというウェブメディアである。
どちらも日本語で確認ができる。しかし、時々翻訳がおかしい場合があるので、その際は台湾人の友人に翻訳してもらっている。
台湾移民局のウェブサイトでは、毎月7日前後に外国人へ向けての発表がある。例えば、《3/21より前に入国した外国人は、30日の自動延長を許可する》といったもの。
この発表を受け、自分の入国日から計算して、滞在可能な期間が分かる。しっかり確認したい場合は、移民局へ電話で問い合わせをして名前とパスポート番号を伝えると、現時点での滞在可能期間を教えてもらえる。
この滞在期間の自動延長に関しては、書類による申請や料金の支払いは必要がない。

法律の規定を超えた外国人滞在期間延長措置

冒頭でも書いた通り、180日という期間が台湾の法律上最大の滞在日数とのことだが、この日数を超える滞在期間の延長を許可する、という発表が出た。
現在の台湾国内はコロナの発生が非常に少なく安全であるといえる。そのような状況にもかかわらず、外国人を出国させることなく、むしろ守ってくれているようにも感じる。
私は今まで滞在期間の自動延長を18回受けており、今年3月で丸2年台湾にお世話になっているということになる。
東南アジアの他の国でも外国人として長期滞在経験があるが、このような対応は今まで受けたことがない。
今回、このコロナ禍における台湾の対応を経験して、台湾という国の寛大さや国民の親切心に加えてこの国の将来性も強く感じている。

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