伝統的な行事が盛りだくさん!イタリアの祭りを体験しよう

イタリア

イタリアはカトリックの祭事に基づく暦や行事があり、世界的に知られたイベントが多い。クリスマス、元旦、公現祭、そして謝肉祭であるカルネヴァーレは、それぞれ独自の特徴を持ち、伝統的な行事が数多く催される。特にヴェネツィアのカーニバルや、イブレアのオレンジ投げ祭りは有名である。
イタリアを訪れる際には、これらの行事に参加することで、より楽しいイタリア旅行を体験できる。

伝統的な行事が盛りだくさん!イタリアの祭りを体験しよう

著者:イタリアgram fellow 伊田里アネ
公開日:2023年4月2日

キリストが生誕したクリスマスが1年の基軸

イタリアはカトリックの国なので、クリスマスは盛大に祝われるものだと思う人が多いのではないだろうか。クリスマス当日と翌日サントステファノの26日は休日となり、家族みんなで自宅で祝うため、街は静まり返る。
交通機関ですら24日の夜頃から止まることが多いので、移動も困難になる。

そのあと訪れる元旦は、特に好きな人と過ごしていいとされ、早い企業だと1月2日から普通に仕事を再開している。

クリスマスが終われば魔女ベファーナがやってくる

聖書によると、キリストが誕生したクリスマスの後に、東方の三人の博士が「この人は神だ!」と贈り物をもってやってくるという話がある。主が公現したということで公現祭(エピファニア)といわれる。これは1月6日と決まっていて、イタリアは休日となる。
ベファーナという魔女が夜にやってきて、悪い子どもには炭を、よい子どもにはお菓子をおいておくという言い伝えがある。

企業はたいてい、クリスマスからこの公現祭まで休暇とするところも少なくない。
いわゆるウインターホリデーはこの公現祭でおしまいである。

ベファーナが過ぎれば、大イベントのカルネヴァーレ

イタリアでは、たいてい3月か4月にあるイースター(パスクワ)までは全力で働く。
しかしその間のカーニバル(カルネヴァーレ)を忘れてはならない。
カルネヴァーレは謝肉祭のことである。肉に感謝をすると記載するのは、本来ならばこの日からイースターまでは肉を食べないという敬虔なカトリック教徒の習慣があるため、謝肉祭でごちそうを食べて、翌日からの肉断ちをしようというものである。

イタリアでは妖艶な仮面をつけて祝う、ヴェネチアのカーニバルが有名であろう。この行事は1094年から開催されている歴史的伝統をもつものだ。
そしてイブレアのオレンジ投げ祭りもカーニバルのイベントとして楽しまれている。
ここでは赤い帽子をかぶってないと、アランチェーリ(オレンジを投げる人)からオレンジを投げられてしまうので要注意だ。
そしてオレンジ投げ競争が終わった後は、ムニャイアというお姫様のような人を中心としたパレードも行われる。そのパレードは圧巻である。

イタリアでは各地でそれぞれのカルネヴァーレが行われるが、カルネヴァーレは特別に休日というわけではない。

新しい命を祝うパスクワ(イースター)

イースターエッグやウサギなどのシンボルのイメージが強いイースター。イタリアではパスクワというこの日は休日となる。移動祝日であるため、日付は年によって異なる。パスクワも翌日のパスクエッタを含め、2日休暇になるのがイタリアだ。
基本的に春のイースターホリデーといわれるこの時期は、イタリア人や欧州系の人が日本を訪れることが多いのではないだろうか。

敬虔なクリスチャンの場合は、カーニバルで肉を断ち、このイースターでまた肉を食べるとされる。
特に祝い事をせずに、友人や家族とピクニックでのんびり過ごすというのがイタリアのイースターのスタイルだ。

基本イベントがわかればイタリアは訪問しやすい

イタリアのお祭りのほとんどがカトリックの行事に根付いていることがおわかりいただけただろう。クリスマスは観光するにはどっちらけのイタリアだが、続くカーニバルで各地で華やかな祝祭があり、そしてイースターでのんびりと過ごし、その後は夏休みへ向かう。夏休みが終われば、9月の中頃から企業は始業となり、またクリスマスまで全力で働くのである。

このような行事を頭に入れておけば、イタリアの国民性への理解が深まり、企業とのやりとりなどもだいぶ楽になることであろう。

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