シンガポール 新型コロナウイルス感染者急増で警戒
シンガポールやマレーシア・タイなど東南アジアの各国政府は、新型コロナウイルスの感染が年末に向けて急増しており、中国正月までの大型休暇を前に訪問する外国人観光客が増える中、再び注意を喚起しています。
日本からも休暇を利用してシンガポールを訪れる方が増えると思うので、シンガポールのコロナ感染に関する最新の情報を紹介します。
渡航の際の参考にしていただければと思います。
シンガポール 新型コロナウイルス感染者急増で警戒
著者:シンガポールgramフェロー Malay Dragon
公開日:2024年 1月24日
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コロナ感染急拡大
シンガポール保健省の報告によると、11月の後半から新型コロナの感染が急拡大しており、11月26日から12月2日の週の感染者は合計で3万2,035人、2023年では最多の感染者数となっています。
新型コロナの急激な感染拡大で公立病院の病床の稼働率が急上昇し、一部の病院では病床稼働率が12月4~9日の間で100%に達したとの報道もありました。
保健省が注意を呼びかけ
シンガポール保健省は、病院のシステムの正常な運営を維持するためにも、重症者か命に危険が及ばない限り病院の緊急窓口にすぐには行かないよう国民に訴えました。
また、60歳以上の高齢者や免疫機能が衰えている入院患者、介護施設に入居している者については、ワクチン接種から1年を経ている場合には追加接種するよう、同省は勧告しています。
部分的なロックダウンは否定
オン保健相は、急激に感染者が拡大しているものの、入院者は500人強とパンデミックのピーク時の1,726人と比べると低いことから、医療システムへの影響は依然と低いレベルで安定していると述べました。
ウォン副首相兼財務相も、部分的ロックダウンである「サーキットブレーカー」に政府が踏み切るのでは、というインターネット上の情報は嘘であると否定しました。
マスク着用を強く奨励
保健省は12月19日から再び感染者数を毎日発表しています。
保健省は、人が混雑した場所や屋内、換気の悪い混雑した場所を避けること、マスクの着用を奨励しており、からだの弱い人を訪問する際にもマスクを着用することを「強く奨励」すると述べています。
空港ではマスク着用を強要はしませんが、強く奨励しています。
近隣諸国も感染者急増
マレーシアやタイでも急激に新型コロナの感染者数が増加しており、各国で人混みでのマスク着用を強く奨励し、ワクチン接種を受けるよう勧告を出しています。
年末からは祭りや祝賀行事やイベントが増えるため、警戒を続けるよう国民に呼び掛けています。
乗り越えることが可能
シンガポール保健省は「状況は制御されている」と述べ、オン保健相も、今回の感染の再拡大は「乗り越えることが可能」との考えを示しています。
シンガポールの企業も「新型コロナも感染症の感染者が急増しているが、パンデミック時に確立された、ハイブリッド勤務体制が役立つ」と述べており、「在宅勤務の選択肢もあるため、追加的な予防措置を講じる必要はない」としています。
実際に多くの企業では、ここ数週間在宅勤務を選択するスタッフも増えており、パンデミック中の教訓で、ハイブリッドの勤務方式で、業務は効率的に運営できるようになっています。国民はお互いの健康と幸福に対する「責任」を共有している、という価値観がしっかりと植え付けられているようです。
これからシンガポールに訪問の予定がある方は、最新の感染状況、保健省や日本大使館からのインフォメーションをしっかりと確認し、自分の健康はもちろんですが、お互いの健康に対する責任も共有していること頭に入れておきましょう。