シンガポールを拠点とするリゾートホテルグループ 日本初進出
シンガポールのラグジュアリーリゾートホテルブランド「バンヤンツリー」が、2024年8月、京都の東山に日本初進出を果たし、グランドオープンしました。
近年は海外の有名ラグジュアリーホテルが日本に進出していますが、シンガポールの有名グループも絶好のロケーションに進出しました。
この記事を中心に、シンガポールを代表するラグジュアリーホテル「バンヤンツリー」について紹介しようと思います。
シンガポールを拠点とするリゾートホテルグループ 日本初進出
著者:シンガポールgramフェロー Malay Dragon
公開日:2024年 11月8日
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京都市街を見渡せる高台に
「バンヤンツリー・東山 京都」は、平安時代から都として栄える京都の喧騒から離れた東山に、地上4階建て全52室でオープンしました。
世阿弥の「風姿花伝」で説かれた『幽玄』をホテルの施設全体のデザインコンセプトとし、ホテル内に能舞台と天然温泉を備えた贅沢な施設が魅力です。
東山の観光エリアの中心
バンヤンツリー・東山 京都の周辺には、清水寺や高台寺をはじめ、二年坂や三年坂、知恩院や円山公園など、歴史や文化はもちろん自然を十分に体感できる観光地が数多く点在しています。
敷地内には、有名建築家隈研吾氏デザインの能舞台「Noh Stage」があります。敷地内の3つの庭と竹林も含め、周囲の自然とホテルの建物が見事に調和していて、宿泊客を魅了します。
バンヤンツリー
バンヤンツリーは2024年に創業30周年を迎え、シンガポールの高級ホテル業界におけるリーダーとしての地位を確固たるものにしています。現在、世界23カ国に展開し70軒のホテルを所有していますが、今年、19軒の新規施設をオープンする計画です。
創設者は、現会長であるホー・クォン・ピン氏です。
バンヤンツリーはダイナミックに変化し拡大しているラグジュアリーホテル市場で、進化し続ける利用客の好みやニーズを満たして新たな成長の機会をつかみ、さらなる拡大を視野に入れています。
タイでは自然統合開発を展開
同グループは、タイのプーケットで110 ヘクタールに及ぶ「ラグーナレイクランド」と呼ばれるエリアに、熱帯雨林公園と10 キロメートルを超える樹上の空中歩道、果樹園、湖畔、ラグーン、渓谷、森林の 6 つのゾーンを設置、総合的な体験を提供する新しい試みを行っています。
「成功する起業とは、どの波に乗るかを知ることだ」
創業者のホー・クォン・ピン氏は、「現在は世界規模のプレーヤーになろうとしている過渡期にあって、まだ規模はそれほど大きくありません。しかし、私はその不安定な脆弱さの感覚を維持したい」とインタビューで述べ、謙虚さを保つことの大切さを強調しています。
彼が学んだ起業家精神における最大の教訓は「いつ、どの波に乗るべきかを知ること」と述べ、起業家として、社会やビジネスのどのようなトレンドに注目すべきかを見極めることが重要だと付け加えています。
危機を乗り越えさらに強く
バンヤンツリーは2004年の津波によりリゾートが完全に破壊され、グループも危機を迎えました。
コロナ禍には多くの施設で客室稼働ゼロという困難に遭遇しながらも、「企業文化が真に試されるのはこのような時」ととらえ、経営陣と従業員の間の信頼関係をさらに強くし、会社に対する信頼と信念を築くことに成功しています。
しかし彼は「成功は技術、幸運、そしてタイミングの良さの組み合わせに過ぎない」と、あらためて謙虚であることの重要性を強調しています。
同グループは、彼の目標である「世界で最も信頼され、尊敬されるホスピタリティ企業」にむけてさらに成長し続けるでしょう。