香港・中国 : 中国の1年定期LPR(最優遇貸出金利)が10bp低下、5年定期は5bp低下 / 中国の減税政策、2023年まで延長 / 靴製造拠点が東南アジアに移転、中国からの輸出は7年間で数千億分の減少
香港 ・中国 PICK UPニュース 2022.1.24
著者:Adrian Poon
公開日:2022年1月24日
人民銀行はMLF(中期貸出制度)およびReserve Purchase利率を10bp(ベーシスポイント)引き下げたため、市場はLPR(最優遇貸出金利)も引き下げられるのを予想。LPRは今日発表され、1年定期の利率は3.8%から3.7%に引き下げられ、2カ月連続で低下。5年定期のLPRは4.65%から4.6%に低下した。
市場はLPRはMLFと同じ方向で引き下げられると予想していたが、特に、不動産の住宅ローンの基準となる5年定期のLPRは5~10bpに引き下げられると予想されている。LPRの引き下げは中国企業の総合融資コストの減少に繋がる。
ソース:Etnet
http://www.etnet.com.hk/www/tc/news/categorized_news_detail.php?newsid=ETN320120850&page=2&category=china
中国国務院総理の李克強氏は、一部の減税政策を延長すると国務常務会議にて決定した。
以前一部の税金優遇政策を延期したことをベースに、テクノロジーや就業、医療、教育など11項目に対する税金の優遇政策を2023年に延期する。具体的な内容としては、
①条件を達成するハイテク中小企業や大学に対して、不動産税や土地使用税を免除。当業界に投資する個人の一部の税金を免除。
②農産物の卸売り市場の不動産税や土地使用税を免除。また、都市公共交通などの運営用土地使用税を免除。
③省級の地方政府に継続的に減税項目の決定権を与える。
④医療従事者やコロナ予防従事者に対する臨時補助金や報奨金を支給。
⑤高校生向けアパートへの不動産税や関連賃貸契約印紙税を免除。
などである。
ソース:Etnet
http://www.etnet.com.hk/www/tc/news/categorized_news_detail.php?newsid=ETN320120752&page=2&category=china
生産拠点の東南アジアへの移転などにより、中国の靴製造産業の輸出額はピークであった2014年の526.48億ドルから下落し、7年間で約4,300億人民元減少した。以前のように中国の安価な資源、環境、労働力の優位性がなくなり、世界の工場との位置付けも戻らない。
近年、華利実業や豐泰企業、裕元工業などの靴製造大手はベトナムなどの海外に生産拠点を立ち上げて移転する傾向がある。特に、華利実業においては、90%以上の生産能力がベトナムにある。豐泰企業や裕元工業も90%の生産能力が海外にあり、ベトナムでの生産能力はそれぞれ約56%、46%である。
ポルトガルの靴協会Apcicapsの発表によると、アジアは世界の靴生産拠点であり、2020年の生産量は世界全体の87.6%を占め、ほかの地域を大きく上回る。2017年~2019年にかけての中国の靴生産量は世界一だが、生産量は57.5%から55.5%に微減。第2位~第4位のベトナム、インドネシアなどの東南アジアの国々とインドの生産量が増加している。主な理由としては、これらの国の労働力、土地、輸出税などの優位性などが挙げられる。
ソース:Epoch Times
https://hk.epochtimes.com/news/2022-01-19/47428351