イタリアで家を買うならトリノがおススメ!? イタリア主要5都市の住宅市場を比較
ミラノを拠点とする不動産会社Casavoは、独自調査に基づき、イタリアの主要都市ミラノ・ローマ・トリノ・フィレンツェ・ボローニャとを比較した時、より広い家を購入できるのはトリノであることを明らかにしました。ミラノとトリノで比較すると、平米数で実に倍以上もの開きがあります。
2つの収入条件(月収1500ユーロと2500ユーロ)のもと、物件価格の80%を借入し30年ローンを組んだ場合で、それぞれの都市でどのくらいの広さの家が買えるのかを見ていきましょう。
イタリアで家を買うならトリノがおススメ!? イタリア主要5都市の住宅市場を比較
著者:イタリアgram fellow Nakamura Hiromi
公開日:2023年10月16日
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月収1500ユーロで買えるリノベーション物件は?
月収1500ユーロ、日本円で約22万5千円の場合、ミラノ・ローマ・トリノ・フィレンツェ・ボローニャの5都市において、中心地ではリノベーション済みのワンルームが購入できます。それぞれの都市において異なる点は広さ。ミラノでは平均して20平方メートルに対し、トリノでは43平方メートルの広さの物件を購入できます。
次に中心地から離れた郊外での場合、ミラノでは中心地と比べ最大14平方メートル広いワンルームを購入可能に。一方イタリア首都のローマでは、中心地の22平方メートルに対し、49平方メートルと倍以上の差が見られます。またトリノでは、中心部の43平方メートルに比べ最大40平方メートルも広い、83平方メートルの1LDKや2LDKも購入可能対象となります。
ミラノ | ローマ | トリノ | フィレンツェ | ボローニャ | |
中心地 | 20㎡(1R) | 22㎡(1R) | 43㎡(1R) | 29㎡(1R) | 32㎡(1R) |
郊外 | 34㎡(1R) | 49㎡(1R) | 83㎡(2LDK) | 41㎡(1R) | 43㎡(1R) |
月収2500ユーロで買えるリノベーション物件は?
では、月収が2500ユーロ、日本円で約37万5千円では、どのような違いがあるのでしょうか。
リノベーション済みの物件を中心地で購入する場合、ミラノとローマでは40平方メートル以下のワンルーム、フィレンツェとボローニャでは1LDK、そしてトリノでは70平方メートルの2LDKを購入することができます。
一方郊外では、どの都市も中心地よりも広い物件を選ぶことができ、トリノでは136平方メートルの広々とした3LDKまで購入可能になります。
やはり月収1500ユーロと比べ、トリノ、フィレンツェ、ボローニャでは、中心地でも比較的ゆったりとした物件を選べるようになります。と同時にミラノとローマでは、月収が1000ユーロ増えたとしても、中心地では手狭なワンルームにしか手が届きません。
ミラノ | ローマ | トリノ | フィレンツェ | ボローニャ | |
中心地 | 32㎡(1R) | 37㎡(1R) | 70㎡(2LDK) | 47㎡(1LDK) | 53㎡(1LDK) |
郊外 | 56㎡(1LDK) | 80㎡(2LDK) | 136㎡(3LDK) | 67㎡(2LDK) | 70㎡(2LDK) |
厳しいミラノの住宅市場
ここまでの内容を整理すると、より広いリノベーション済みの物件を購入するなら、中心地より郊外、特にトリノで購入するのが比較的有利であることがわかりました。
そして浮き彫りになったのは、ミラノにおける住宅市場の厳しい現実です。ミラノでは月収、さらに中心地と郊外の違いにかかわらず、購入できる物件の広さに大きな差は見られません。イタリア国内で特に物価が高いミラノは、家の購入にもその影響が表れているようです。
まとめ
本記事では、イタリアの主要5都市の住宅市場についてご紹介しました。一世一代ともいえる、家の購入。特に物価高が加速する昨今では慎重な判断が迫られます。生活に便利な中心地に住むことを優先するのか、それとも広さを重視し郊外を選ぶのか。夢のマイホームが、もしかするとイタリアのトリノで見つかるかもしれません。
※1ユーロ150円で計算
参考出典
◇Il Sole 24 Ore:
https://www.ilsole24ore.com/art/con-1500-euro-e-mutuo-all-80percento-30-anni-citta-si-compra-monolocale-AFQ7h8r?refresh_ce&nof