4月の最大行事セマナサンタで450億円の経済効果と340万人の観光客が見込まれているグアテマラ

中南米

人口の40%以上がカトリック教徒であるグアテマラ共和国では、聖週間と呼ばれるセマナサンタを盛大に祝います。今年は4月6日から4月10日の日付でグアテマラ各地で祝われますが、世界中から観光客も大勢訪れるアンティグア市のセマナサンタは特に規模が大きく、有名です。

4月の最大行事セマナサンタで450億円の経済効果と340万人の観光客が見込まれているグアテマラ

著者:インドgram fellow KINGFISHER
公開日:2023年3月3日

パンデミック後のセマナサンタ

パンデミックの間この宗教行事は自粛されていましたが、今年はセマナサンタに合わせて海外から13万人以上の観光客が訪れると予想されています。2022年と比較して国際観光業も20%増加すると見込まれ、6億3650万ケッツアルの経済効果が期待されています。

セマナサンタ中は、グアテマラ全土で1週間の長期休暇となることもあり、グアテマラ国民による国内観光も今年は大幅に増加すると考えられています。327万人が国内で移動すると予想されており、国際観光と合わせると26億9650万ケッツアルの経済収入の見込みがあるそうです。

この時期、特にアンティグア市内のホテルやペンションは軒並み満室になり、レストランやカフェテリアも大勢の観光客で夜遅くまで賑わいます。またグアテマラはサマーシーズンに入るので、セマナサンタ中に国内のビーチや遊園地などにあるプールに出かける家族連れも多いです。スーパーやショッピングモールでも海水浴用の水着や浮き輪が販売されています。

観光業はパンデミック前の頃のようにほぼ復活する見込み

ちなみに2022年の総観光客は280万人、22億6000万ケッツアルの経済効果で、パンデミック前の2019年の総観光客は330万人、20億2650万ケッツアルの経済効果があったそうですが、今年はそれを上回る観光客数と経済効果が見込まれています。グアテマラの観光局(INGUAT)によると、パンデミック前の2019年と比較して観光業が95%まで回復するだろうと予想しています。

(引用: https://agn.gt/se-anticipa-derrama-economica-de-2-mil-600-millones-de-quetzales-en-semana-santa-2023/
(引用: https://lahora.gt/lh-economia/andrea-solorzano/2023/03/05/preven-mas-turistas-y-derrama-economica-en-semana-santa-a-niveles-prepandemia/

セマナサンタの見どころ

セマナサンタの見どころは、カトリック信者が、お花や果物、野菜、色を付けたおがくずでストリートに作るアルフォンブラ(絨毯)です。その上をキリストの像を担いで通るプロセシオン(行列)は、日本でいうお神輿を思い出させます。プロセシオンに参加する男性たちは紫色のククルチョをまといます。

セマナサンタのプロセシオンは木曜日から始まり、曜日ごとにプロセシオンの内容もキリトの受難から復活まで描いたものに変わっていきます。セマナサンタの金曜日には肉は食べず、その代わりに魚の干物を食べる習慣があります。その他にもこの期間だけに食べる伝統的な食べ物が色々あります。

まとめ

他国同様、パンデミック中は観光業で大きな打撃を受けたグアテマラですが、今年はようやく観光客が戻ってきそうです。グアテマラのセマナサンタはユネスコの無形文化遺産にも登録されています。アグア火山の麓にあるコロニアル調の美しいアンティグアの街並みも素晴らしいので、是非機会があったら訪れてみてください。

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