家より外の方が温かい?オーストラリアの冬
オーストラリアの冬は日本人にとって予想外の寒さが待ち構えています。気温は東京より高いものの、家の中は寒く、建てつけや暖房の問題が原因です。気密性の低い家や部屋ごとの暖房の不足により、多くの日本人が震えるほどの寒さを経験します。記事では、その理由と対策、現地で使われる暖房アイテムについて紹介します。
家より外の方が温かい?オーストラリアの冬
著者:オーストラリアgramフェロー 平澤 歩
公開日:2023年6月4日
主要都市の冬の気温
日本人の多く住む都市の冬の気温は、東京より温かいことがほとんどです。また、寒い地域でも、北海道や東北ほど寒くはありません。一番寒くなる7月の平均気温を見ていきましょう。
都市名 | 平均最高気温 | 平均最低気温 |
シドニー | 16度 | 6度 |
メルボルン | 12度 | 5度 |
ブリスベン | 20度 | 9度 |
パース | 17度 | 7度 |
ゴールドコースト | 20度 | 8.9度 |
冬のオーストラリアの家が寒い理由
気温だけ見ると、「あれ?日本の寒さに慣れていれば全然寒くないんじゃない?」と思ってしまうかもしれません。それではなぜ冬のオーストラリアの家は、多くの日本人が震えるほど寒いのでしょうか。
①建てつけのよくない家が多い
オーストラリアの家は、日本の家のように気密性や断熱性の高い家がほとんどありません。壁や天井が薄くもろかったり(雨漏りも結構見ます)、玄関のドアからすきま風が吹き込んできたりするなど、建てつけのよくない家が多いです。私の所感としては東南アジアの建物と大差ないくらい、建てつけがよくないです。
②暖房器具のない部屋が多い
暖房があるのはリビングルームだけで、各々の部屋にはないことが多いです。留学生やワーホリワーカーなどはシェアハウスに住むことが多いですが、多くのシェアハウスでは共用部のみに暖房があり、各々の部屋にはないことが多いです。
③電気代が高く、思い切り暖房が使えない
オーストラリアは世界でも有数の電気代が高額な国です。2023年7月には最大で約30パーセントの値上げが見込まれ、平均的な家庭の電気代は年間1829ドル(約16万5千円)となると予測されています。電気代の節約のために暖房を使うことがためらわれたり、シェアハウスのオーナーによっては使用時間を制限されることもあります。
オーストラリアで暖を取る方法
家の中が寒いにもかかわらず暖房が使いにくいオーストラリアでは、どのように暖をとっているのでしょうか。
まず、暖かい服を着るというシンプルな方法。外で着るようなダウンやファーコートを家の中でも着ている人をよく見かけます。また、日本でも販売されている「着る毛布」をさらにモコモコとした厚手にしたような商品がたくさん売られており、それを着て寝る人も多いようです(私もこれがないと寒くて全く眠れません)。
湯たんぽ(英語でHot Water Bottle)を使うオージーも多いようです。ホームセンターやドラッグストアなどで、動物の形やかわいらしい柄のカバーが売られており、子どもから大人まで人気のぽかぽかアイテムです。
電気マットや電気毛布を使用している人も多いです。「これがないと寝られない!」という人もいるほど重宝されているアイテムです。
まとめ
気密性の高い家に住んでいる日本人にとっては寒いオーストラリアの家。オーストラリアのユニクロでは「ヒートテックブランケット」が販売されていますが、すぐ売り切れてしまう人気商品となっています。ユニクロの「ヒートテックシリーズ」やニトリの「Nウォームシリーズ」などのような、日本のハイテクで暖かい商品がオーストラリアで販売されれば、かなり需要はありそうです。
【引用】
◇スクールウィズ:
https://schoolwith.me/countries/AU/climate#8th