サウナ愛好家必見!エストニアの森でサウナツール・ウィスク作りが可能に

エストニア

エストニアの森を管理している組織「RMK」が、サウナツールの一種であるウィスクを作るためなら管理下の森の木から枝を切り取ってよいというアナウンスメントを行った。ウィスクとはバーチという木の枝を束ねて作られるもので、近年のサウナブームによって日本で目にする機会も多くなったサウナツールである。枝葉を切り取っていい木を探すにはアプリを使う、というなんでもオンラインで済ませられるエストニアらしい点もあり、公式サイトでは作り方も掲載されている。

サウナツールのためなら森の木を伐採してもOK⁉エストニアの面白い制度

著者:エストニアgram fellow さえきあき
公開日:2023年3月12日

サウナには欠かせないウィスク

近年のサウナブームにより知っている人も多いかもしれない、榊のような見た目をしたサウナツールのウィスク。

以前エストニア式サウナを紹介する記事で触れたが、このウィスクはサウナ中に体を叩いて血行を良くするためのものだ。エストニア人と一緒にサウナに入ると、水をはったバケツにウィスクを入れて持ってきてくれることがある。

エストニアやフィンランド等、サウナの本場ではウィスクの材料にバーチという寒い地域でよく見られる木が使用されている。

エストニアの森を司る「RMK」

このウィスクの自主製作のためなら枝葉を刈り取ってもいいと許可を出しているのがRMKだ。エストニアは緑豊かな国で、市街地を少し出ると豊かな緑が至る所に溢れている。そんなエストニアの森を管理しているのがRMK(the State Forest Management Centre)、日本語にすると森林管理機構と呼ばれる組織である。RMKはただ森林の管理をするだけでなく、自然の研究・調査、後進への教育に加え、木材マーケティングや自然観光のマネジメントまでも行っている。

RMKによると、ウィスク制作のために森に入ってバーチの枝を必要な分刈り取っていくのはまったく問題なく、むしろもっと多くの人に知ってほしいとのことだ。RMKのCEOは、「夏至が近くなると都市に住む人々もエストニア中を旅行することが多くなるため、ウィスクを作ることは家族や友人と自然の中に出かける素晴らしい理由になる」とアナウンスしている。

(参考:ERR.ee
https://news.err.ee/1609011452/rmk-reminds-to-prepare-a-sauna-birch-whisk-from-state-forest

(参考:RMK Celebrate the holidays with a birch whisk brought from a state forest! | RMK
https://rmk.ee/organisation/press/news/news-2023/celebrate-the-holidays-with-a-birch-whisk-brought-from-a-state-forest

RMKの森に入ってウィスクを作ってみよう

エストニア森林面積は、231万3千ha(約2,3130km2,森林率51%)、秋田県のおよそ2倍の面積にもなる。

以下ではRMKの管理下にある森を訪れてウィスクを作る方法を紹介する。これはRMKが紹介している方式である。

まずは、RMKが管理している森がどこにあるかを知るために公式アプリをダウンロードして調べる。RMKは国内の森林の約45%を管理しているので、意外と近くにあることに気づくだろう。

森の中に入ったらバーチの木を探していく。サウナウィスクに適したバーチは高さ2~6mほどの若い木である。なぜなら、古い木は枝が硬くなっているからだ。

ウィスク用の枝は大体肘から指先までの長さに相当するもの、枝別れしていてたくさん葉がついているものを選ぶといいそうだ。

1本のバーチの木から枝を取りすぎてもいけない。最低でも3分の1、できれば切り取るのは全体の半分までにしておくことが推奨されている。

そうして集めてきたバーチの枝を束ねて干しておくと、サウナウィスクが完成する。

RMKの公式サイトでは、木の見定め方から切った枝葉の束ね方までを動画におさめて紹介しているので、エストニアの実際の森の様子が知りたい場合はそちらの視聴もオススメする。

まとめ

「なんでもオンラインで」「豊かな森林」「サウナ」等、エストニアの特徴をふんだんに詰め込んだ制度で、個人的にはエストニアらしさが凝縮されていると思う。

現在はサウナウィスクのための枝を刈りとるのに適した季節であるが、秋にはベリーやキノコ狩り、冬はクリスマスツリーなど季節によってとれるものが変わってくる。森にあるものは公共財産という考え方なので、個人で使う分には少々なら持って帰っていいというのがエストニア方式だ。

参考
◇林野庁:合法伐採木材等に関する情報:エストニア共和国:
https://www.rinya.maff.go.jp/j/riyou/goho/kunibetu/est/info.html

エストニアの位置関係

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