気軽に食べにくい?オーストラリアのシーフード事情
まわりを海に囲まれ、人々が住む街も沿岸部に集中しているオーストラリア。一見、日本のように日常的に海産物を食べていそうな地理風土にありますが、スーパーの鮮魚コーナーは小さく、レストランの海鮮メニューも多くはありません。今回はそんなオーストラリアのシーフード事情をみていきたいと思います。
気軽に食べにくい?オーストラリアのシーフード事情
著者:オーストラリアgramフェロー 平澤 歩
公開日:2023年2月22日
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スーパーの鮮魚コーナーは種類が少なく値段が高い
多くのスーパーに鮮魚コーナーはありますが、日本のスーパーと比べて品揃えは圧倒的に少ないです。主に売られている魚の種類は、サーモン・バサ・ホキ・バラマンディといった日本ではなじみのない白身魚、マグロなどです。イカ・エビ・ムール貝・牡蠣などの魚介類も売られています。
また、魚の種類にもよりますが、日本のスーパーと比べて価格がかなり高めなことが多いです。たとえばサーモンは4切れで約17ドル(約1550円)と、日本の2倍くらいの価格です。冷凍のお得な大量パックもありますが、サーモン8切れで28ドル(約2550円)とそれでも高めです。
スーパーの魚缶は品揃えが豊富
鮮魚の品揃えは少ないですが、魚の缶詰の種類は豊富です。ツナ缶をはじめ、サバ缶・サーモン缶・イワシ缶・オイルサーディン缶などが、どのスーパーでも日本よりかなり広いスペースを使って販売されています。オーストラリア在住の日本人の中には、鮮魚を購入しづらい分、ツナ缶やサバ缶を頻繁に購入する人も見られます。
特筆すべきなのが、ツナ缶の種類の豊富さです。日本では、ツナ缶は水煮缶かオイル缶のどちらかで、通常2、3メーカーの商品のみが売場に並んでいます。一方、オーストラリアは定番の水煮缶とオイル缶の他に、味付きのものや具入りのものなど多くの種類が展開され、プライベートブランドから高級ラインまで、常時5、6メーカーと多くのメーカーの商品が売場に並んでいます。
味付きや具入りのツナ缶には、カレー味・タイカレー味・メキシカンミックス・スイートチリ味・レモン&ペッパー味・トマト&オニオンなど様々な種類があり、ツナだけで立派な一品になるほどです。
外食のシーフードメニューといえば「揚げ物」か「SUSHI」
レストランやバーのシーフードメニューの定番といえば、イギリスの国民食「フィッシュ&チップス」と「カラマリ(イカリング)」で、多くのお店で提供されています。魚のグリルや刺身などは、シーフードレストランや日本食レストラン以外ではなかなか提供されていません。一品30ドル(約2700円)を超えることが多く、日本人の感覚からすると少し豪華なディナーの価格帯です。
オーストラリアで気軽に食べられる、大人気のシーフードグルメといえば「SUSHI」です。街中から住宅街のショッピングモールにいたるまで、回転寿司やお持ち帰り寿司のお店が驚くほどたくさんあります。日本でよりも寿司屋をたくさん見かけるくらいです。
日本の寿司で定番のマグロ・サーモン・サバ・甘エビ・ハマチなどの握りも提供されますが、現地で人気なのは「SUSHI ROLL」です。日本でいう「巻き寿司」なのですが、サーモン・スモークサーモン・マグロなどの魚と共に、キュウリ・アボカド・チーズなどが巻かれており、日本の寿司とは異なった文化が築かれています。ちなみに海鮮ではないのですが、テリヤキチキンや豆腐の「SUSHI ROLL」も人気です。
まとめ
日本と比べて、種類が少なく高価なオーストラリアのシーフード。一番気軽に食べられるシーフードグルメが、まさかの日本食「SUSHI」というのにも驚きました。ヘルシー志向が高まりを見せるオーストラリアで、気軽に手に入るシーフードが増えることを願います。