モルディヴ:キューピーマヨネーズが高級品として浸透!独自の味わいとブランド信頼度
2016年以前、マヨネーズは「その他のソース」としての扱いでしたが、輸出数量・輸出額が増加したため、2017年より輸出統計品目表に「マヨネーズ」の項目が設けられました。
2021年の輸出数量は11,871トン(対前年比+21.2%)、輸出額は52億円(同+25.4%)と、2017年以降では過去最高となっています。
マヨネーズの輸出量が増えた要因は、海外における日本食市場の拡大で日本産のマヨネーズに対する認知度や評価が上がったためと考えられます。
また、輸入先での規定に合うように原材料を調節したり、ハラール専用の製造ラインを確保するなど、企業努力の成果とも言えるでしょう。
ソースやドレッシングと分類されたマヨネーズは、政府の「農林水産物・食品輸出拡大実行戦略」においても力を入れている品目です。
(参考:令和4年9月15日 大 阪 税 関 PDF https://www.customs.go.jp/osaka/toukei/pdf/tokushu_202209.pdf)
モルディヴ:キューピーマヨネーズが高級品として浸透!独自の味わいとブランド信頼度
著者:モルディヴgram fellow 佐々木 章江
公開日:2023年5月31日
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モルディヴにおける日本のマヨネーズの価格と競合商品
モルディヴでの日本のマヨネーズ市場は、キューピーマヨネーズ一択です。
他の日本のメーカーの参入はありません。
サイズ | 容量 | 価格 |
業務用サイズ | 1kg | 346mvr(約3,000円) |
一般的サイズ | 310g | 84mvr(約740円) |
少量サイズ | 130g | 44mvr(約380円) |
モルディヴ国内で販売している一般的なマヨネーズは、近隣のアジア諸国やドバイなどから輸入され、販売価格は、473gで25.5mvr(約250円)と、日本のマヨネーズと比べて約3分の1ほどの安い価格です。
これらの商品はどの店舗でも手に入り、モルディヴ人に馴染みの深い味になっています。
そんなモルディヴのマヨネーズ市場に、3倍近くも高い日本のキューピーマヨネーズが参入してきました。独特の風味や食感が人気を集めていることから、今後も市場での競争力を維持することが期待されます。
キューピーマヨネーズが高級品として受け入れられる背景
モルディヴ国内で高級品として受け入れられているキューピーマヨネーズの背景には、独特な味わい深さや品質の良さが挙げられます。
また、日本ブランドの食品に対する信頼感と、モルディヴ人の健康志向への意識の変化も影響しているようです。
キューピーマヨネーズは、モルディヴ国内で販売されている一般のマヨネーズの約3倍の価格設定になっていますが、取り扱う店舗によって価格は異なり、さらに倍ほどの高値で販売している店舗も存在しています。
なぜこんなにも値段の開きがあるのかは、輸入先と販売している店舗のコンセプトが関係していると考えられます。
店舗によって客層が異なるため、価格設定に大きな差があっても、キューピーマヨネーズというブランドの売れ行きは、品切れも多いくらい好調のようです。
モルディヴにおける日本のマヨネーズ市場の課題と将来性
モルディヴにおける日本のマヨネーズ市場には、輸入コストや物流問題が課題として存在しています。
特に、輸送費や関税が高いことから、価格が高騰してしまうのです。
現在モルディヴ国内で販売しているキューピーマヨネーズは、近隣諸国で販売されているものを輸入したものです。
キューピーの海外工場からの輸入ではないので高値の取引になっていますが、モルディヴ人からの評価が高く、需要が増え続けている現状を見据えると市場は今後も拡大すると予想されます。
キューピーマヨネーズを取り扱いが増えることが予想される
モルディヴでキューピーマヨネーズを取り扱う店舗はまだ少なく、他店の売れ行きや顧客の様子を伺っているように感じます。やはり値段が高い点が問題かもしれません。
しかし、今後キューピーの海外工場からの仕入れが可能となれば、コストが大きく抑えられ取り扱い店舗が増えると予想されます。
専門店の出店や地元のスーパーや小さな商店での販売、リゾートホテルへの卸など、様々な販売経路が考えられるでしょう。
まとめ
以前モルディヴのレストランやカフェなどでは、同じメニューが多く味もあまり変わらない印象でしたが、最近では海外のメニューを見かけることが非常に多くなりました。
高価ではありますが、このようなタイミングだからこそ、味に定評があるキューピーマヨネーズは受け入れられたと考えられます。
キューピーマヨネーズの販売が拡大できれば、それに伴い他の日本の調味料や食品もモルディヴ市場に拡がることが期待できるでしょう。