最新調査で明らかに!2023年のマレーシア人気就職先業界

マレーシア

マレーシアで2023年に最も人気のある雇用主が先日発表されました。

発表したのは「Graduates’ Choice Award(GCA)」で、これはマレーシア国内の100の公立および私立大学卒業生の、 20 万票を超える投票によって運営されています。

今回は、マレーシアで人気の企業や、マレーシア人の仕事に対する意識について解説します。

最新調査で明らかに!2023年のマレーシア人気就職先業界  

   著者:マレーシアgramフェロー Malay Dragon
公開日:2023年7月20日

人気のある業界

GCAの2023年の結果では、やりがいのあるキャリアに導くことが可能そうな銀行、エンジニアリング、テクノロジー、会計、エレクトロニクスなどが最も人気のある業界になっています。

この5年間で最も人気のある就職先は、「AIA保険」「Maybank(マレーシア最大の銀行)」「ネスレ」「ペトロナス(マレーシア大手国営企業)」となっています。

その他、人気のトップ25社には「shopee(シンガポールで設立された東南アジア最大の越境ECプラットフォーム)」「Google」「Maxis(マレーシア最大の通信会社)」「TM(マレーシアの通信会社)」「lazada(シンガポールに本拠を置く電子取引会社)」「Touch N Go(マレーシアの交通系ICカード、モバイル決済会社)」などがランクインしています。

高く評価されるポイント

2023年の調査では、給与やボーナスなどの待遇面やキャリア開発、企業文化と並んで、ワークライフバランスの推進度が、就職先を選ぶ際に高く評価されていることが明らかになっています。

また、この調査では、RM3,000からRM3,500の給与を望む卒業生が大幅に増加していることも明らかになっています。

コミュニケーションスキルを評価

雇用主は新卒者に対して、大学より積極的に関わって就職にしっかり備えていることを最も評価し、重要なスキルのトップには、前向きな姿勢とコミュニケーションスキルをあげています。これは、学生が「学問の技術的なスキル」と「対人などのソフトスキル」の両方を育成し、就職後、労働力としてスムーズに移行できるかを示しています。

日系の会社もランクイン

人気の会社の中には日系会社も数社リストアップされています。

人気トップ25社の中には「ユニクロ」がランクインしており、自動車関連会社では「ホンダ」、化学系では「日本ペイント」が選ばれています。

マレーシアも日本同様にサービス業に就いている人が増えており、就業者数の50%を超える最も重要な産業となっています。

マレーシア人の仕事観

これからマレーシア人と一緒に働くことになる方もいらっしゃるかと思います。

ここで、マレーシア人の仕事観について、10年以上マレーシアで働いている私が感じていることを紹介します。

マレーシアは多民族国家なため複数の民族や宗教・生活習慣が交ざり合い融合しています。そのためか、マレーシア人は概して、フレンドリーでおおらかで、おおざっぱなところがあります。呑気で気ままな感じです。

彼らの仕事観としては、民族を問わず「仕事より家族が大切」と考えていることが挙げられます。そのため、子どもや家族のために休暇を取得するのは普通で、以前こちらで紹介したように、年に4回ある学校の学期休みには、子どもを遊びに連れて行くために仕事を休み、会社内が混乱している様子もよく見られます。

また、マレーシアには「ジョブホッピング」と呼ばれる転職文化があり、基本的には転職を繰り返し、いろいろな経験を積むことでキャリアアップしていくと考える方が多数です。

中小企業や自営業が多く、国民の起業精神も旺盛で、コロナ禍で若干厳しくなっていますが労働市場も恵まれているため、「気に進まないことには無理はしない」という気持ちも強いようです。

ドライな関係が基本

よく言われるように「日本の常識が世界の常識」とは限りません。むしろ、日本の普通は海外では普通ではないことの方が多いのが現状です。

考え方の違い、フレンドリーだけど仕事上ではドライな関係に戸惑ってしまう場合もあるかと思います。

マレーシア人の仕事観について事前に認識しておくと、イライラすることもなく、お互いに理解しあいながらリラックスして働くことができるでしょう。

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