ブルーボトルコーヒー シンガポールに店舗をオープン

米国の有名なブルーボトルコーヒーチェーンが、東南アジア初の店舗をシンガポールにオープンしました。
同社はこれまでに、アメリカ、日本、韓国、香港、中国などで店舗を展開しています。
今回はシンガポールのコーヒー市場について紹介し、さらにブルーボトルコーヒーが市場に与える影響についても解説します。
ブルーボトルコーヒー シンガポールに店舗をオープン
著者:シンガポールgramフェロー Malay Dragon
公開日:2025年 7月30日
LUMINE内にオープン

オープンする場所は、シンガポールの中心地であるラッフルズシティ内にある「LUMINE SINGAPORE」です。
シンガポールの新店舗は、同ブランドとLUMINEとの長年のパートナーシップの一環として実現しました。
店舗展開
ブルーボトルコーヒーは、2002年に元クラリネット奏者であるジェームス・フリーマン氏によってカリフォルニア州オークランドで設立されました。
彼は注文ごとにいれる新鮮なコーヒーを提供することを目指し、小さなエスプレッソカートから事業を開始しました。
米国とアジアを中心に100以上のカフェを展開していて、2024年6月時点で米国には78店舗があり、そのうち59%にあたる46店舗がカリフォルニア州に集中しています。
日本では2015年2月に東京の清澄白河に初の海外店舗をオープンし、その後も店舗数を増やしています。
東南アジア進出の経緯と戦略
東南アジア市場への進出は、2024年8月、ラッフルズシティ内のLUMINEシンガポールからでした。期間限定のギフトショップをオープンし、クラフトインスタントコーヒーや抹茶などを販売しました。 このポップアップストアは、東南アジア市場でのブランド認知度を高めるための戦略的な第一歩と位置付けられていて、大盛況でした。
そして今回、同じ場所で東南アジア初のカフェを正式にオープンし、シングルオリジンのハンドドリップコーヒーや季節限定のエスプレッソメニューを提供しています。
シンガポールのコーヒー文化の歴史
シンガポールのコーヒー市場は、多民族多文化という文化的背景と急速な経済発展を背景に、独自の進化を遂げてきました。
19世紀の初め頃、英国の東インド会社の貿易拠点として発展し、多くの移民が流入しました。その時に、中国系移民が開いた「コピティアム(kopitiam)」と呼ばれる伝統的なコーヒーショップが登場し、練乳や砂糖を加えた「コピ(kopi)」が提供され、庶民の憩いの場として親しまれてきました。
コーヒー市場の現状
近年、シンガポールのコーヒー市場は急速に多様化しています。
伝統的なコピティアムに加え、ローカルや世界的なブランドが次々とオープンし、消費者の選択肢が広がっています。コーヒー市場も2025年から2034年にかけて、年平均成長率が4.0%で成長すると予測されています。
ブルーボトルコーヒー参入の影響
ブルーボトルコーヒーの参入は、シンガポールのコーヒー市場にさまざまな影響を与えるでしょう。
既存のコーヒーショップやチェーン店との競争が一層激しくなり、各店舗は品質やサービスの向上、さらに独自性の強化を求められるでしょう。
また、消費者の選択肢が拡大することで、コーヒー文化の多様性がさらに豊かになるでしょう。市場全体が活性化されることが期待されており、他のブランドも新しい戦略や商品開発を進めるきっかけとなる可能性があります。
楽しみなさらなる進化
シンガポールのコーヒー市場は伝統と革新が共存する独特の文化を持ち、今後も多様なブランドの参入や消費者の嗜好の変化などにより、さらなる進化が予想されます。
コーヒー好きとしては目を離せませんね。