【最新情報】コロナ禍のシンガポール入国について解説(2022年8月29日現在)

シンガポール

シンガポール保健省は24日、新型コロナウイルス関連の入国規制を見直すと発表しました。
国内外で感染状況が落ち着いてきていることを考慮しての措置です。
ワクチン接種完了者に対しては、既に入国後の待機措置や入国前のコロナ検査を撤廃していますが、今回の規制の緩和でさらに完全な国境開放に近づきました。
そこで今回の記事では、シンガポールの入国についての最新情報と、シンガポール国内での規制について解説します。


*入国に関する条件等は、政府指示のもと短期間のうちに変更される可能性がありますので、必ずご自身で最新情報をご確認ください(本記事は、2022年8月29日の時点での情報をもとに構成しております)。


コロナ禍のシンガポール入国について解説

   著者:gramフェロー 
公開日:2022年8月29日

現在の感染状況

8月17日には1日あたりの新規感染者数は約3,762 人と、最ピークの4万人近い数と比較すれば激減しました。ただ7月中旬の1日あたりの新規感染者数は、13,794人と再び増加しましたが、現在そのピークが落ち着いていくところです。

ワクチン未完了者、入国後の待機措置不要に

4月1日に導入した「ワクチントラベルフレームワーク(VTF)」と呼ぶ入国規制の枠組みの下で、ワクチン接種を完了していない人に義務付けていた入国後7日間の待機措置と待機措置終了後のPCR検査を28日深夜から撤廃します。 到着時の検査は既に不要となっています。 ワクチン接種を完了していない13歳以上の長期滞在ビザ保有者や短期滞在者に求めていた入国許可証の取得義務も、今月28日深夜からなくなります。

室内のマスク着用を任意

新型コロナウイルスのシンガポール政府のタスクフォースは8月24日、国内の感染状況の沈静化を受けて、29日から室内のマスク着用を原則として任意とする感染対策の一段の緩和を発表しました。
リー・シェンロン首相は8月21日、独立記念集会の演説で、室内でのマスク着用を任意とし、マスク着用義務をさらに緩和する方針を明らかにしていました。シンガポールでは3月29日から、屋外についてマスク着用を任意としたほか、4月26日から集会や出社人数の上限を撤廃するなど感染対策を大幅に緩和しています。
8月29日からは、病院や介護施設、公共バスと鉄道などの公共輸送を除き、屋内でのマスク着用の法的義務を撤廃し着用は任意とします。タクシーや民間のハイヤー車については、マスク着用は任意となります。航空機の機内でのマスク着用は、乗り入れ先のマスク着用の規則に従うとしています。

日本出発前の手続き

シンガポールに入国する際には、政府の新型コロナ対策アプリのTrace Togetherをダウンロードして登録する必要があります。

1.Trace Togetherアプリのダウンロードと登録

手順
①アプリをダウンロード
②携帯番号を登録
③One Time Pin番号を入力し確定
④プロフィールの入力
⑤Bluetooth承認
⑥イミグレーション通過後、アプリをactivate にして利用開始

◇Trace Togetherアプリのダウンロード:Trace Together(英文サイト)

2.必要情報の登録

入国前3日以内にオンラインの入国カード「SG Arrival Card(電子入力カード)」と e-health declaration (電子健康申告書)」の登録と健康状態の申告が必要です。
手順
①SG Arrival Card E-service websiteをクリック
②Foreign Visitorsをチェック
③Individual Submission (個人登録)を選択
④個人情報(名前・パスポート番号・生年月日・国籍・性別・パスポート有効期限・住所・Emailアドレス・携帯番号)の入力と確定
⑤旅行情報(到着日・航空便名)の入力と確定
⑥旅行目的の入力と確定
⑦健康状態の申告
SG Arrival Cardへの登録に日本のワクチン接種証明を利用する場合は、「新型コロナウイルスワクチン接種証明書アプリ」で表示されるQRコード(ICAOVDS-NC)のスクリーンショットを登録することをおすすめします。
書面による証明書の場合はQRコード(ICAO VDS-NC)部分のみを、高画質で鮮明に撮影した画像を登録してください。

3.シンガポール入国時の審査

2022年3月11日から、シンガポールに到着するすべての外国人訪問者は、パスポートへの承認スタンプの代わりに、電子メールで電子訪問パス(e-Pass)を受け取るようになっています。
e-Passには、シンガポールで許可されている最大滞在日数や最終滞在日など、付与された訪問パスの詳細が含まれます。

シンガポール入国後の手続き

ワクチン接種完了者に対しては、既に入国後の待機措置や入国前のコロナ検査を撤廃していますが、ワクチン接種を完了していない人へのシンガポールへの出発前48時間以内にPCR検査あるいは抗原検査を受け、陰性結果を提出する義務は残します。またワクチン未接種の短期滞在者については、滞在期間中に有効な新型コロナ対応の旅行保険への加入を義務付ける措置も維持します。
さらに、外国人が就労パスと長期パスを新規申請する際のワクチン接種の義務も継続します。

新型コロナ対応の医療保険

ワクチン未接種・接種未完了の短期訪問者は、新型コロナウイルス治療費をカバーする(最低30,000シンガポールドルの補償額)医療保険への加入が必要となります。
2022年4月1日以降、ワクチン完全接種済みの短期訪問者は、シンガポール入国のために医療保険の加入は必須ではありませんが、万が一コロナに感染した場合、治療費や入院費が高額になるので、できれば旅行・医療保険への加入したほうがいいでしょう。

シンガポールから日本への入国について

日本人の方も含め、日本に帰国する際には、シンガポール出国前 72 時間以内の検査証明の提出が必要です。検査証明は、シンガポールの認定クリニックにより交付されるdigital PDT certificateを印刷して持参してください。
※受検方法はこちら:シンガポール政府サイト https://safetravel.ica.gov.sg/departing/overview 

なお、令和4年8月15日以降、短期渡航の方で、日本への帰国前72時間以内に検体採取ができる場合は、日本出国前に取得した検査証明書も利用可能となりました。
※詳しくは厚生労働省のHP https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00209.html 

シンガポールは青区分で、入国前の検査は必要ですが、有効なワクチン接種証明書、到着時の検査、待機などの制限はありません。日本入国時にはMySOS Web、または、MySOSアプリの事前登録が必要です。

※出国前72時間以内の陰性の検査証明書は、滞在していた国・地域に関わらず全員が提出必要です。
※ワクチン接種を「あり」とできるのは、日本政府が定めたワクチンを接種している場合に限ります。

※令和4年9月7日午前0時より水際措置が変更となります。

詳細についてはこちら
●厚生労働省のHP
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00209.html 

MySOS(アプリ)で検疫手続き事前登録(ファストトラック)

MySOSとは?
入国時の検疫手続きの一部を事前に登録できるアプリです。入国時の手続きがスムーズにできるので、利用することをおすすめします。
※搭乗便到着予定日時の6時間前までに登録が必要となります。

MySOSによる検疫手続き事前登録(ファストトラック)の方法

MySOSファストトラックに必要なものはこちらです。

・スマートフォン
・パスポート番号
・ワクチン接種証明書(任意)
・検査証明書(出国前72時間以内のもの)

MySOSファストトラック 概要・ダウンロードページ
https://mysosp.page.link/sfY2kRrviv4t4eFy7

MySOSファストトラック手順

1.MySOSのインストール
以下の専用URLからアプリをインストールする
https://mysosp.page.link/sfY2kRrviv4t4eFy7
2.必要項目に情報を入力する(氏名・生年月日・パスポート番号など)
必要であれば、同行する子どもの情報を入力
3.「検疫手続事前登録」をひらく
4.画面に表示される項目に沿って、手続きを行う

入国時の具体的な手続きはこちらから確認ができます。
日本入国時の検疫措置(厚生労働省HP)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00209.html
ファストトラック(厚生労働省HP)
https://www.hco.mhlw.go.jp/fasttrack/
検疫手続事前登録(ファストトラック)マニュアル(厚生労働省・入国健康確認センターHP)
https://teachme.jp/111284/manuals/13655051/

入国時の具体的な手続きはこちらから確認ができます。
日本入国時の検疫措置(厚生労働省HP)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00209.html
ファストトラック(厚生労働省HP)
https://www.hco.mhlw.go.jp/fasttrack/
検疫手続事前登録(ファストトラック)マニュアル(厚生労働省・入国健康確認センターHP)
https://teachme.jp/111284/manuals/13655051/

①事前準備

①MySOSをインストールする
②登録画面を開く
③必要書類を登録
 質問票・誓約書・ワクチン接種証明書(「有・無」を選択)・出国前72時間以内の検査証明書を登録

搭乗便到着予定日時の6時間前までにアプリ上で事前登録を完了させましょう。

②審査

登録後、審査結果が出ます。
結果によって色が分かれ、緑か青になれば審査が通っている状態です。

MySOSがダウンロードされているが複数の項目に不備がある状態

MySOSがダウンロードされていて、質問票、誓約書、ワクチン接種証明書が登録されている状態 検査証明書はまだ出していないか、審査中の状態

MySOSがダウンロードされていて、質問票、誓約書、ワクチン接種証明書が登録され、検査証明書の審査が通った状態

MySOSがダウンロードされていて、質問票、誓約書、ワクチン接種証明書が登録され、検査証明書の審査が通った状態。空港での検査、待機もなし

6月1日から厚生労働省は世界のそれぞれの国の感染状況を青・黄・赤で色分けして指標にしています。感染状況が落ち着いている国は青となります。

③空港

日本に到着したらMySOSの画面を見せるシーンがあります。MySOSの画面の色を見せて、緑または青であれば待機も検査もありません。そのまま公共機関を使って帰宅できます。

詳しくは、ファストトラック利用方法(厚生労働省HP)
https://www.hco.mhlw.go.jp/fasttrack/

まとめ

3月24日にシンガポール政府が一連のコロナ対策の緩和を発表して以降、チャンギ空港の入国者数は、3月の114万人から、2カ月後の5月には2倍超の同247万人に急増しており、急速にコロナ禍の国境閉鎖の鎖国状態から回復しています。チャンギ空港はほぼ全店が開店しており、24時間体制が回復しています。
シンガポール航空と傘下の格安航空会社(LCC)のスクートによる4~6月期の輸送旅客数は延べ510万人と、直前の1~3月期の2.58倍、前年同期の14倍に増加しています。
シンガポール航空は7月28日、2022年4~6月期の決算を発表しましたが、2022年四半期の最終損益は3億7000万シンガポールドル(約362億円)の黒字に転換しており、直前の1~3月期には2億1000万シンガポールドル(約205億円)の赤字から目覚ましい業績改善を達成しています。
観光が重要な産業となっているシンガポールの思い切った舵取りは注目に値します。

参考リンク

◇在シンガポール日本国大使館ホームページ:https://www.sg.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
◇外務省 海外安全ホームページ:https://www.anzen.mofa.go.jp/covid19/pdfhistory_world.html
◇厚生労働省のホームページ:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00209.html 
◇シンガポール入国管理局ホームページ:https://safetravel.ica.gov.sg/


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