驚異の急成長!シンガポールの観光客にも優しいMRT(地下鉄)が世界一の都市鉄道網へ突き進む!

シンガポール

シンガポールでの一般的な交通機関には鉄道・バス・タクシーがあります。1987年にはじまったシンガポールの地下鉄(MRT)は、6kmの路線に5つの駅でスタートし、開業わずか3週間で100万人の乗客を集めました。現在は、合計200kmを超え、6つの路線にまたがり、120以上の駅があります。MRTは、30年足らずで急成長を遂げ、2040年までには現在の2倍の長さに拡大される予定です。
MRTは路線ごとに色分けされ、駅には番号が付けられていて分かりやすく、旅行者にとってもわかりやすく便利な移動手段です。
これからシンガポールに来られる方のために、今回はシンガポールの便利な交通手段MRTについて紹介します。

驚異の急成長!シンガポールの観光客にも優しい地下鉄が世界一の都市鉄道網へ突き進む!

   著者:マレーシアgramフェロー Malay Dragon 
公開日:2023年3月10日

1987年にわずか5駅で始まったMRT

MRTは1987 年 11 月 7 日に運行を開始しました。開業時は6kmの路線に5つの駅で構成される南北線でした。開業3週間で100万人の乗客数を記録し、同年の12月に東西線が開業、翌年1988 年末には、さらに20の駅が建設されました。

現在路線は合計200Kmを超え、東京メトロの3/4程度の規模で6つの路線にまたがり120 以上の駅があります。毎日300万人以上もの乗客が利用しています。

驚きの急成長

MRTは30年足らずで驚きの急成長を遂げています。2040年までに現在の2倍の全長約400 Kmになるとされ、さらに3 路線を建設する予定になっています。これによりシンガポールの多くの家庭がMRTのネットワークで結ばれます。10世帯のうち8世帯が駅まで徒歩10分圏内に入り、ラッシュ時の公共交通の利用率を75%にまで高め、今以上の移動時間の短縮が望めるでしょう。

シンガポールは現在でも成長が続いており、建設計画の中止や凍結はほとんどないであろうことから、数年で東京メトロの総延長を追い抜き世界一となるでしょう。

MRTの使い方

それではMRTの使い方を紹介しましょう。

チケットは3種類あり、旅行者が使うチケットのひとつ「スタンダードチケット」は各駅の券売機で購入するカードタイプのチケットです。都度運賃をチャージし、6回の乗車に使用できます。もうひとつは「Singapore Tourist Pass」で、主要駅のチケットオフィスで購入できます。1 日、2 日、または 3 日間のチケットがあり、MRTとその他すべての公共交通機関が乗り放題です。旅行者や短期間の出張者にはこちらがおすすめです。住民や長期滞在者が使うのが「EZ-link Card」というICカードで、日本のsuicaやPASMOのようなもので、MRTとバスの両方に使えます。

運航は毎日午前5時30分~深夜0時頃、電車の本数は朝のピーク時は2~3分おき、オフピーク時は約5~7分おきです。

MRTの乗り方は日本と同じで、自動改札でカードの読み取り部にチケットやパスをかざすとバーが上がって通ることができます。ただ、車内では飲食が禁止で罰金となっているので十分にご注意ください。

日系企業も参画

新線の建設や車両には数多くの日系企業の技術が使われています。
建設工事では、五洋建設、西松建設、大成建設、佐藤工業、清水建設などが駅舎やトンネル工事などを受注しており、難易度の高い地盤の地下トンネルの掘削工事には川崎重工のシールド掘進機が使われています。

車両については川崎重工が開業当初の1986年から2013年までに678両を納入し、最新の情報システムを搭載した無人自動運転の車両も受注、現在も同社の車両が多数使われています。また、東芝の新しい省エネ技術を取り入れるなど進化を続けています。

マレーシア間の鉄道建設再開へ

シンガポールとマレーシア両国政府は2020年、マレーシア南部のジョホール州とシンガポールを結ぶ高速輸送システムプロジェクトの再開を合意しました。このプロジェクトは2019年にマレーシア政府の要請により一時中断することで合意していましたがその後再開され、RTSの開通は当初予定していた2024年末から2026年末に予定されています。

この鉄道が完成すれば、ヒト・モノの移動が今以上により自由で活発になり、シンガポールとジョホールバルの経済圏がより強力に発展し、両国の結びつきも強くなっていくでしょう。

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