ビジネスにも最適!自由貿易政策と地理的優位性が支えるシンガポールの驚異的な発展とは?

シンガポール

シンガポールは、世界でも有数の都市国家であり、地理的優位性と自由貿易政策が発展の原動力となっています。また、リー初代首相による独裁政治と、エリート教育が有能な官僚を育成し、シンガポールの経済発展を支えています。さらに、オープンな気風もあるため、世界的な企業が本社を移転するなど、ビジネス環境も非常に魅力的です。それらの要因が組み合わさり、シンガポールは驚異的な発展を遂げています。

その驚異的な発展の理由について今回は紹介しようと思います。

ビジネスにも最適!自由貿易政策と地理的優位性が支えるシンガポールの驚異的な発展とは?   

   著者:マレーシアgramフェロー Malay Dragon 
公開日:2023年3月31日

絶好の位置

世界地図を見て、実際にシンガポールからマレー半島、そしてスマトラ島やカリマンタン島に移動してみると、シンガポールが東南アジアの要となる位置にあることを強く実感すると思います。地理的に恵まれた場所に存在しているのです。香辛料をこの地域からヨーロッパに運ぶ港をマラッカからシンガポールに移した「シンガポール建設の父」ラッフルズの先見の明に驚かされます。まず、この地理的な好立地が発展の理由として挙げられます。

自由貿易都市

シンガポールの幸運は、自由貿易を強く推し進めたイギリスが中国との貿易の中継点としてシンガポールを選び、自由貿易港を建設した点にあります。

当時も国土が狭く特産物もこれといってない、小さな漁村に過ぎなかったシンガポールが、この貿易の中継点となることで大きく発展していきました。

現在もシンガポールの基本コンセプトは全く変わっておらず、地理的優位点を十分に利用して、いろいろな面での重要な「ハブ」として自国を位置づけました。他国の資源や産物などを動かし、加工することで利潤をあげています。

このゆるぎない姿勢こそがまた、シンガポールが発展し続けている理由になります。

強力なリーダーシップ

「建国の父」リー初代首相は、経済発展を目指し、高度なリーダーシップを発揮し独裁政治である「開発独裁」を推し進めました。

この記事でも何度か紹介しましたが、彼はその力強い言葉とみなぎる自信、類まれなる実行力で、シンガポールの発展の道筋をつけました。

建国から現在まで一党支配で強力に政策を推し進め、それを実行に移す能力の高い官僚が存在していることも、シンガポール発展に大きく影響しています。

エリート教育

シンガポールでは、優秀な人材に対して子どもの頃から徹底してエリート教育を施しています。世界的に見て人口の少ない小国で、少ない人口の中から優秀な人材を見出し、有効に育成することにフォーカスしています。小学校6年時の全国統一テストで学力を見極め、優秀な人材を選抜、優遇してエリート教育を行います。大学卒業後には政府の官僚や国内の大手企業に就職、シンガポールの経済発展に寄与させています。

オープンな気風

家電大手のダイソンが2022年3月にシンガポールに本社を移したとき、その式典でリー首相は「国境や貿易のみならず国民の気風も、シンガポールは世界に対してオープンでつながり続ける必要があり、新しい才能を歓迎し、常に外から学び続け、変化に抵抗したり、自己満足に陥ったりしないでほしい」と述べています。さらに「外国からの人々を締め出せば、私たちは間違いなく自滅する。経済が停滞し、シンガポール人の雇用は増えるどころか減少し、国の長期的な展望が危ぶまれることになる」と話しています。

外資企業を積極的に誘致する姿勢はコロナ禍を経ても変わらず、同時に国民のリスキリングも積極的に進めています。

ブレない姿勢

シンガポールの強みはそのブレない姿勢にあると思います。「選択と集中」が大事だとよく言われますが、小国のためシンガポールには残念ながら「選択」できるほど多くの選択肢がもともとなく、残された数少ない道にブレずに集中し続けているからこそ発展し続けることができていると強く感じます。

この「ブレない姿勢」と「実行力」は見習わなければいけないと痛感しています。

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