世界のユニクロ!世界一幸福な国 ブータンでも大人気
「世界一幸福な国」として知られ77.7万人の暮らす小さな国、ブータン。現在は地方から都市に人口が集中し、首都のティンプーの人口は増加傾向である。ブータンでは職場や学校で民族衣装の着用が義務付けられているが、近年は仕事や学校の後や週末に好きな洋服を楽しむ人が増えている。日本でお馴染みのユニクロがブータンでも広く浸透しており、若者を中心に圧倒的人気を誇る。なぜブータンでユニクロは人気があるのか、調査してみた。
ブータンの若者にユニクロが大人気
著者:ブータンgramフェロー よう
公開日:2023年1月19日
- 日本のセブン銀行 マレーシアに海外グループ会社を設立
- コスパ重視の中国で割高な日本料理が人気の理由とは
- ドナルド・トランプ前大統領圧勝!米国大統領選挙|海外の反応
- シンガポールを拠点とするリゾートホテルグループ 日本初進出
世界で大人気のユニクロ
ユニクロは2022年8月期決算の純利益が前年の約1.6倍の2733億円となり、2年連続で過去最高を更新している。日本国内店舗数の約2倍近くの数の海外店舗があり、ユニクロは世界中で大人気である。ブータン周辺国のインド、中国には直営店があるがブータンに直営店は現在存在していない。
(引用:朝日新聞 https://www.asahi.com/articles/ASQBF6GVFQBFULFA01G.html )
街で目にするユニクロ商品
ティンプーの街の至る所にユニクロの看板を見かけるが、ブータン国内にユニクロの直営店はない。商品は全て日本やタイ、インドから輸入している。さまざまな国の言語で記されている値札がついており、実際の商品の値段は一つ一つお店の人に確認しなくてはならない。
ブータンのユニクロ商品の値段
ブータンでのユニクロ商品は、輸入にかかる関税や手数料等が上乗せされ高価になる。日本では現在(2023年1月)、極暖ヒートテックは定価1980円だがブータンでは1800Nu(ニュルタム)、日本円に換算すると2,900円である。その他の商品は筆者が見たところ、どれも日本価格の平均2〜3倍である。一人当たりのGDP(国内総生産)で比べると日本は40,048米ドル、ブータンは3,000米ドル(2020年:世銀調査)である。こうして比較すると、ブータン人にとっていかにユニクロ商品が高級かが伝わるのではないだろうか。
なぜユニクロ商品は人気なのか
かなり高価であるにもかかわらず、ユニクロはなぜ人気を集めているのか。ブータン人に聞くとやはり皆口を揃えてデザインがいいことと質の良さだと言う。
ブータン国内では洋服を生産できておらず、街で売られている全ての洋服は輸入品である。ノーブランドの服でもそれなりの値段がするのに、購入してすぐに生地が破れてしまったり色落ちしたりと、品質が良くない商品が多数ある。また、洋服を平日に着る機会が少なく持てる洋服は限られている。飽きのこないベーシックなデザインで着回しができることも重要だ。ユニクロ商品はブータン人の知る数少ない高品質でベーシックなデザインのブランドなのである。その安心感がユニクロの大人気の秘訣といえる。
本物かどうかは注意が必要
ユニクロのロゴがあるだけで購入する人も少なくないため、街中では時折本当にユニクロ商品なのかわからないものも見かける。値札やタグがなく、ただカタカナでユニクロと刺繍されていたり、ロゴのワッペンが貼られている衣類が売られている。ユニクロの人気と知名度は年々上がってきているが、本物でない商品が今後増加することも予想される。現地で購入する場合には注意が必要だ。
まとめ
洋服をすべて輸入しているブータンで、ユニクロは高品質で長く着られるベーシックなデザインで人々の人気を集めている。洋服を好む人が増加しているこの国でユニクロの需要はさらに高まっていくことが予想される。需要拡大に伴う価格の変動にも注目していきたい。