中国でキャンプ人気到来?!拡大を続けるアウトドア市場

中国

中国では新型コロナウイルスの流行前からアウトドアへの関心が高まりつつあったが、最近では、休日に公園でテントを張ってプチ旅行気分を味わう若者や家族を見かけるほど、アウトドアは中国の日常にあふれている。当記事では中国で拡大を続けるアウトドア市場について紹介する。

中国でキャンプ人気到来?!拡大を続けるアウトドア市場

   著者:上海gramフェロー 米久 熊代
公開日:2022年5月xx日

中国で身近になってきているアウトドア

筆者が初めて中国の企業を訪ねたときに驚いたのは、従業員のラフな服装だった。営業マンである30代男性は、某アウトドアメーカーのTシャツと、蛍光オレンジ色の少し派手な靴をコーディネートしていた。TPOにもよるが、中国では日本と比較するとラフな格好で仕事をする人が多く、それは当たり前のこととして受け入れられている。そして私服やオフィス着としても、おしゃれなアウトドアメーカーの服を好んで着ている中国人をよく目にする。筆者の友人は日本に帰国する際、中国には店舗がない某アウトドアメーカーの商品をお土産として中国人の同僚から頼まれることが多いと話していた。


休日には友人や恋人、家族を連れて郊外の広い公園でテントを張り、日頃の疲れを癒している中国人の姿を見かける。最近ではロックダウン中の上海市に住む家族がSNSに投稿した「おうちキャンプ」の動画がトレンド入りするなど、アウトドアは中国では身近なものになってきている。次に、中国で拡大し続けているアウトドア市場について紹介する。

キャンプブームの中国。市場の発展に今後も期待が高まる

窮遊網(Qyer)が発表したデータによると、2020年の中国のアウトドア熱は高まり続け、中でもキャンプブームは303.5%増となった。その背景には巨大な市場の潜在力もある。2020年の中国アウトドア用品業界の売り上げ規模は、前年同期比6.43%増の1693億2700万元(約3兆3719億円)に達した。2025年には2409億6000万元(約4兆7985億円)に達すると予測されているという。

なぜこんなにもキャンプがブームとなっているのか。中国のアウトドア経済が過熱する背景には政府の強力な支持がある。新聞弁公室により3月30日に行われた、よりハイレベルな全民健身公共サービスシステムの構築発表会で、中国には広大な国土と多様な地形というアウトドアの発展に恵まれた優位性があり、それをうまく発揮すべきだと発表された。
(引用:China News Service https://www.afpbb.com/articles/-/3401559


新型コロナウイルスの影響で海外旅行ができないため、国内でも非日常感を味わえ、他人との接触を避けることのできる安全性はキャンプの魅力のひとつだろう。また、若者の間ではおしゃれなグランピングが人気だという。グランピングとは、キャンプ道具や食材、テント設営などの準備が不要で、豪華にアウトドアを楽しむことのできる新しいかたちのキャンプのこと。中国のSNSで「glamping」や「露营」と検索すると、映えるキャンプの写真や動画を見ることができる。若者はキャンプを楽しむというより、映える写真を残すことを楽しんでいるようにも見受けられる。若者がSNSに投稿することによって、それを見た他の若者もアウトドアに関心を持つ。それは高い宣伝効果を発揮しており、アウトドア市場を後押ししている大きな要因といえるだろう。

まとめ

ゼロコロナ政策を続けている中国。上海市では4月25日現在も事実上のロックダウンが継続中だ。恐らく解除後も、しばらくは大人数での集まりや外出を控える人々は多いと予測する。他人との接触を避けながらも旅行気分を味わえるキャンプは、今だからこそ、さらに中国人の生活に寄り添うことのできる娯楽となるだろう。国潮ブームで若者の愛国心が高まり、国産ブランドに誇りを持つ傾向にある中でも、アウトドア市場では海外製品の人気が高い。成長の勢いがまだまだ伸び広がる可能性のあるアウトドア市場に今後も期待したい。

 

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