リガの823歳の誕生日はイベントが目白押し|ラトビア
バルト海の真珠と言われるほど美しい町並みを持つラトビアの首都、リガ。このリガという都市が成立した日は毎年市によって盛大に祝われている。そのお祭り(イベント)の様子をレポートする。
リガの823歳の誕生日はイベントが目白押し|ラトビア
著者:ラトビアgram fellow さえきあき
公開日:2024年10月21日
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リガの誕生日
ラトビアの首都がリガと制定された日ではなく、リガという市ができた日だ。そのため誕生日=市政823周年というのが一番近い表現かもしれない。10周年ごとのキリのいいタイミングでではなく、毎年行われている。世界遺産になっているリガの旧市街を中心に市内の複数の場所で多様なイベントが開催される。それぞれの場所に大勢の人が集まり、バルト三国一の人口を持つ都市の雰囲気を感じることができた。
無料の公共交通機関
イベントが行われる2日間はリガ市内のトラム、バス、トローリーバスの一部路線が無料で乗車できる特別措置がとられていた。市民にも観光客にも優しい、太っ腹なことをするなと思っていたが、当日にトラムを使ってみると理由はそれだけではなさそうなことに気づいた。イベントの行われる旧市街や公園に向かうたくさんの人が公共交通機関を使うため、いつも混雑しない車内が乗車率200%ほどまで込み合い、乗り込む際に乗車カードをタッチすることがほぼ不可能な状態だった。
この状況において抜き打ちでチケットの確認をするなど到底不可能で、そんなことをしていると運行ダイヤが乱れる。当日は自家用車で移動する人も多く、普段は起こらない渋滞が市内で起きていた。もし、特別措置がなかったらもっと渋滞がひどくなっていただろう。
運賃無料は市民のため、というのもあるかもしれないが、当日の道路状況や人の多さを考えた際にできる、最大限の効率化だったのかもしれない。
市内各地で開催された多種多様なイベント
イベントの中心となる場所は旧市街。今年初めて企画されたイベントがフードフェスティバル。いつもは駐車場になっている場所にフードトラックや屋台が集まり、様々な種類のジャンクフードとビールが販売されていた。フードフェスというだけあって1番を決めるコンペティションも同時に開催されていた。食べ物を買うと店から投票券がもらえ、おいしかったと思えばそれを投票所で渡す。
夜の10時からは旧市街とは川を挟んで向かい側にある公園でライティングイベントが催された。旧市街から公園までの歩道も道路もどちらも渋滞気味で、ふだんは歩く人などほぼいない橋でさえも人で溢れかえる状態となっていた。
肝心のライティングイベントはというと、本物の火とキャンドルがふんだんに飾られ、それに弦楽器の生演奏が合わさり幻想的な雰囲気を作りだしていた。火を使ったインスタレーション、アートが公園のいたるところに配置され、訪れた人を楽しませていた。
全てに点灯を終えたころには公園のいたるところに設置された火のおかげで公園内の気温がかなり上昇しており、8月とはいえ夜間は寒くなる時期にはぴったりのイベントになっていた。
この他にもバスケットボールのイベントがあったり、(パリオリンピックの3×3代表選手も参加していた)
日が暮れてからはレーザーと音楽、そして噴水を使った音楽フェスのようなものがあったりと、リガの誕生日を祝うにふさわしいイベントで盛りだくさんの週末となっていた。
まとめ
市が企画・開催するイベントながら古臭さや堅苦しさはなく、時代に合わせて皆が楽しめるコンテンツを提供しているのだということを感じられる日であった。ヨーロッパ北部の観光ベストシーズンの夏と重なり、日頃の人がまばらな様子とは打って変わり大勢の人が集まっているのを見ると、若者の国外流出やロシア問題など考えることはたくさんあれどみんなこの国でも幸せに暮らしているのだな、と感じる。