ケトジェニック!?スピードケトン!?高タンパク質商品が人気
アメリカのスーパーにはプロテインだけでなく様々な高タンパク質商品が陳列されている。また最近では炭水化物を減らして脂質とタンパク質を多く摂るケトジェニックダイエットに断食と摂食を一定間隔で繰り返すインターミッテント・ファスティングを組み合わせた食事法である「スピードケトン」が流行っている。ボディメイクには欠かせない最新の高タンパク質商品とダイエット事情を解説。
ケトジェニック!?スピードケトン!?高タンパク質商品が人気
著者:シアトルgram fellow 土師 恵
公開日:2022年3月2日
アメリカでは高タンパク質商品が人気
あるデータによりますと、プロテインパウダーの市場は日本でも急激に拡大していて、2021年には930億の見込みで、2026年には1500億の予想だそうですね。
アメリカのスーパーに足を運ぶとプロテインパウダーだけでなく様々な高タンパク質商品に目を奪われます。
筆者も運動することが大好きで、アメリカのヨガスタジオやジムに通っています。こちらではお年寄りの男性の方でも筋肉ムキムキの方も多くいらっしゃって、運動するだけでこんなに筋肉つくのかしら?遺伝かな?と思っていたのですが、どうやら食事の内容と量が違う様なのです。
筆者が朝ごはんにお粥を食べていた時のことです、同居する人に、「朝からお米だけなんて元気でないよ!?タンパク質を摂りなさいよ!パンの方がタンパク質が高いよ」と言われました。「え!?そうなの?」と思い調べてみましたら、確かにタンパク質の観点ではパン食の方が優れていることも分かりました。
そしてどうやら、アメリカの方は食事にタンパク質を求めているようです。
ケトジェニックダイエットとスピードケトン
「ケトジェニックダイエット」とはアメリカで定着している食事法で、炭水化物を減らして脂質とタンパク質を多く摂ることを推奨しているものです。筆者が日本にいた時も何人かの友人はこの食事法を行っていました。なんとなく名前だけは聞いたことがあるな、とお感じの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ケトジェニックダイエット中の食事は、三大栄養素である「タンパク質(P)・脂質(F)・炭水化物(C)」のバランスを「3:6:1」にします。激しい運動をしなくても短期間でダイエット効果が期待できると言われている食事法です。必要なタンパク質と脂質を体内に取り込むことで、次第に体がケトジェニック状態になり「ケトン体」が生成されます。ケトン体が利用されるようになれば、体脂肪を分解してエネルギーを得るようになるそうです。よって、ケトジェニックを行うと比較的短期間でも体脂肪が減っていく仕組みです。
最近では、このケトジェニックダイエットに断食と摂食を一定間隔で繰り返すインターミッテント・ファスティングを組み合わせた食事法である「スピードケトン」が流行っています。
具体的なやり方は、食事の内容の比率はトジェニックダイエットのまま、16時間は空腹な状態を保ち、残りの8時間の間に1日1食で食べるというものです。ボディメイクをする方だけでなく、一般の美容や健康意識の高い方にも受け入れられているダイエット法です。
そういった流れから、高いプロテイン指数を示す食品の需要が更に高まっています。
卵の白身だけの商品
卵の白身のことをエッグホワイトと言います。
日本でも、ボディメイクをしている方やケトジェニックダイエットをされている方は卵をよく摂取されると思います。ただ、卵の黄身を沢山食べるとコレステロールが心配、と仰る方も多くいらっしゃいます。「卵の白身だけ食べて黄身を捨てるのは勿体無いな。白身だけ売っていないかな?」なんてお考えの方に夢の様な商品が、この液体のエッグホワイトです。脂質も糖質もコレステロールもゼロの、タンパク質だけの商品です。
日本でボディメイクをやってる友人に聞いてみましたら、今すぐ欲しいと言われました。日本では乾燥卵白や冷凍卵白がネットや業務用スーパーで売っている事もあるそうですが、一般のお店ではほぼ見かけないそうです。
アメリカでは普通のスーパーの卵売り場で、液体卵白を誰でも気軽に手に入れることができます。
また、アメリカで健康に気を使っている方々はコレステロールを極端に嫌う傾向があり、コレステロールゼロのこの商品はそういった方々にも需要があるようです。
プロテイン指数の高いパン
名前にKETO(ケト)を冠している、まさにケトジェニック食事法をされている方をターゲットにしたパンです。こういったものが色々なメーカーから販売されています。日本とパンの大きさの規格が違うので、ちょっとわかりづらいかもしれませんが、1スライス30gは日本のコンビニやスーパーで販売されている食パン6枚切り1枚のだいたい半分くらいです。
一回に食べる量を6枚切り1枚約60gを基準として、筆者が好きだった某おいしい日本の食パンと、今回アメリカのスーパーで手にとったKETOという食パンとで幾つかの栄養素を比較していきたいと思います。
日本の食パン6枚切り1枚約60g | アメリカKETO食パン約60g分(2枚分) | |
カロリー | 163kcal | 70kcal |
タンパク質 | 5.2g | 8g |
脂質 | 2.9g | 2g |
炭水化物 | 29.0g | 24g |
食塩 | 0.7g | 0.18g |
食物繊維 | 記載なし | 22g |
さすがKETOをうたっている商品だけあって、アメリカのKETO食パンのカロリーは今回調べた日本の食パンの半分以下、タンパク質は1.5倍以上あり、炭水化物は若干ですが少ない、という結果になりました。
日本の方に表記がないので比較ができないのですが、食物繊維もかなり入っている印象です。
面白いですよね。
まとめ
上記の食品以外でも、アメリカではプロテイン指数の高いシリアルやパワーバー、牛乳以外の天然のプロテイン、代替乳の品揃えも豊富です。
アメリカの方は食に無頓着な方とすごく気にされる方の差が非常に激しいのですが、やはり食や栄養素を気にされる方は、今回ご紹介したようなものを好んで購入される印象です。体型を気にされる女性だけでなく、ボディメイクされているマッチョな方だけでなく、家族の健康を気にされるお母さま方だけでなく、意外というと言葉が悪いかもしれないのですが、お年寄りの男性の方も結構しっかり商品パッケージの裏面を見て、何かご自身の購入キーワードに引っかかるものを見つけては、買い物カゴに入れている様子です。
買い物は投票だという意識がアメリカの方は高いです。コレ!!といった目玉を押し出すことで購入につながる様子です。
また、日本でも、あるデータによると2011年に558億円の規模であったタンパク質補給食品の市場は、2021年に2,216億円への拡大が見込まれ、2026年には3,218億円になると予測されているそうです。昨今のボディメイクブームやコロナ禍のダイエットで二桁成長が続く市場の様です。
本コラムが御社のビジネスのヒントに少しでもなれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。