アフターコロナの海外旅行:アメリカとイタリア比較してみた!?
多数の国では、コロナに関する規制が大きく緩和され、海外へ旅行に出かける人も増えている。
アメリカ在住の日本人の筆者がイタリアへアメリカ人と海外旅行をしたレポートの第2弾。
アメリカに住む人は、イタリアに何を感じるのでしょうか?
イタリアで感じるアメリカ、日本の良さとは?
イタリアのアジア人差別、トイレ、タバコ事情とは
著者:シアトルgram fellow 土師 恵
公開日:2022年8月18日
アメリカにはあってイタリアにないもの
驚いたことに、公衆トイレだけでなく有名な美術館やレストランの一部はトイレの入り口が男女共用でした。各個室に、男性か女性か車椅子のマークが貼ってあり、手を洗うところで男性も女性もみんなが顔を合わせます。狭いスペースを上手に使っている印象ですが、ちょっと気まずく感じました。
日本で多くの場所に設置されている赤ちゃんのオムツ替えベッドは、アメリカでも大体のトイレに設置されています。スーパーマーケット、レストラン、コーヒーショップ。しかし、イタリアのトイレではオムツ替えベッドがほとんどなく驚きました。ベビーカーをひいて入ることすら困難な狭いトイレもありました。
イタリアは、子育てに優しい国というイメージがあったのでかなり困惑しましたが、その物質的な不便さは人間力で補われていました。
例えばレストランのトイレにオムツ替えベッドがついていない場合、お店の人がトイレにテーブルを持ってきてくれてその上で交換できる様な配慮がありました。
設備がない分、人が優しいという印象でした。
意外とあるアジア人差別
アメリカは人種の坩堝。
白人だけでなく黒人、アジア人ももちろん沢山います。
イタリアも移民の国と聞いていたのですが、ちょっとアメリカとは雰囲気が違いました。
ヨーロッパの国なので、その歴史的背景から白人が主人で黒人やアジア人は使用人、のようなイメージを持っている人が少なからずいるのだと思います。今回いくつかのホテルに泊まりましたが、だいたい黒人の方が重い荷物をロビーから部屋まで運ぶ仕事をすることが多かったです。
レストランやホテルの方は大変親切で不満は全くないのですが、そこを利用する他の客から嫌な視線や嫌な言葉をかけられました。たまたまかもしれませんが、何回も重なると、アジア人差別かも?と感じざるを得ませんでした。
まず、遠くの方から『あの人何人だと思う?』と言いながら2人の白人男性が近づいてきました。
私の前に立つと『君、何人?フィリピン人でしょ?』と聞いてきたので、私は『いえ、日本人です。』と答えました。
すると、『うそだー!日本人が英語話せるわけないじゃないか。』といろんな意味で失礼なことを言われました。
また、別の日に教会の前で赤ちゃんと遊んでいました。
見た目を綺麗にしていたつもりですが、40℃の暑さでメイクは溶け、赤ちゃんに髪を掴まれたりしていたので、もしかしたらそう見えなかったのかも知れません。
ある白人女性がツカツカと近づいてきて『あなた1時間いくら?』と聞かれました。
彼女は私のことをベビーシッターだと思ったようです。
アジア人はイタリアの人から少し下に見られていると感じることが、この旅の中でもいくつかありました。ヨーロッパ通の友人から聞いた話では、日本語を押し通すと少し良い対応をしてくれるそうです。同じアジアでも、日本は少し良くみられているらしいです。
タバコのマナーに驚き
せっかくイタリアに行ったので、歴史的な建物や美しい街並みを堪能しようと色々な場所を訪れました。
驚いたことに、行く先々のどこでも誰でもタバコを吸っていました。
筆者は非喫煙者なので、余計に気になってしまったのかもしれません。
狭い路地でも、近くに子どもがいてもお構いなしにみんなタバコを吸います。
男性も女性も、筆者から見ると未成年にしか見えないような子も吸っていました。
ウエイトレスが料理を運んでいる最中に電子タバコを吸ったり、かなりめちゃくちゃです。
電子タバコやVAPEだけでなく、火をつけるタイプのタバコをポンテべキオの喧騒の中でも、ローマの歴史的遺産コロッセオの中でも吸っている人が沢山いました。
絶対未成年だろうと思われる少年達がパブなどで普通にビールを飲んでタバコを吸っているのを何度も見かけました。
日本では考えられないし、アメリカでも眉を顰めるような光景を度々目にしました。
まとめ
筆者がアメリカに引っ越して以来、アメリカって寛容な国だなと思っていましたが、イタリアはイタリアでみんな自由。
やりたいことはやるし、やりたくないことはやらないというスタンスが、仕事にも出ている気がしました。日本の当たり前を世界に当てはめてはいけないと日々気付かされます。
日本人の行儀の良さ、勤勉さやホスピタリティ精神の高さは、全世界でもトップクラスだと思います。
そこに付加価値をつければ、更なる特別なものができるのではないでしょうか。