オーストラリア:2025年までに使い捨てプラスチック製品を廃止する環境政策

オーストラリア

環境への関心が高いオーストラリア。2021年より段階的に使い捨てプラスチック製品の使用廃止を進めており、2025年までに各州で定められた品目の使用廃止が徹底されます。オーストラリア政府の肝入りの脱プラスチック政策について見ていきましょう。

オーストラリア:使い捨てプラスチック製品の提供廃止へ

   著者:オーストラリアgramフェロー 平澤 歩
公開日:2023年8月3日

使い捨てプラスチック製品提供禁止の背景

オーストラリア政府は以前、2022年12月までに発泡ポリスチレン製食品容器の使用を廃止するなど、2025年末までに使い捨てプラスチックを段階的に廃止する計画「国家プラスチック計画(National Plastics Plan)」を発表していましたが、具体的にどのように段階を踏むのか発表されておらず、実際に脱プラスチック政策が進むのか懸念が示されていました。

そんな中、2021年4月、オーストラリア全国環境大臣会議で、段階的廃止の対象が具体的に示されました。軽量ビニール袋・分解可能と誤解されるプラスチック・プラスチック食器とカトラリー・プラスチックストロー・ポリスチレン製食品容器・ポリスチレン製包装・マイクロビーズの大きく分けて8分類のプラスチック製品が”問題が多く不必要なプラスチック製品”として廃止の対象に定められました。

この決定により、オーストラリアの各州では、どの品目をいつまでに廃止するのかを定め、それに従って店や施設はプラスチック製品の提供を廃止しています。

この政策が決定した背景に環境問題があります。オーストラリアでは、毎年250万トンのプラスチック廃棄物が排出され、その約84%が埋立処分されています。また、年間約13万トンのプラスチック廃棄物が海や河川などに流出しています。

このような環境汚染から自然や野生動物を保護するため、厳しい政策が策定されたのです。

具体的なプラスチック製品廃止スケジュール

オーストラリア8州それぞれの州で策定されたスケジュールで、2025年までにプラスチック製品を廃止します。

たとえば、私の住んでいる南オーストラリア州では、既にプラスチック製の軽量ビニール袋・ストロー・ドリンクマドラー・カトラリー・ポリスチレン製食品容器は廃止されており、2023年以降は皿・ボウル・綿棒、2024年以降は重量ビニール袋・野菜や果物のメッシュバッグ・カップとフタ・持ち帰り用の容器が廃止となります。

飲食店の持ち帰りにはプラスチック容器が使用されることが多いため、紙製の容器に切り替えるなど、変更が急務となっています。

まとめ

この取り組みの成果として、オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)調べによると、2023年のオーストラリアのビーチにおけるプラスチックごみ廃棄量は、2013年より29%減少していると発表されています。プラスチック廃棄物の環境問題は、決して他人事ではなく、日本もオーストラリアを参考にして取り組めることがあるかもしれません。

◇The Guardian: https://www.theguardian.com/environment/2021/apr/16/single-use-plastics-to-be-phased-out-in-australia-from-2025-include-plastic-utensils-and-straws

◇Australian Marine Conservation Society:
https://www.marineconservation.org.au/which-australian-states-are-banning-single-use-plastics/

関連記事一覧