ニュージーランドの中古品に対する意識と身近な例
新しいファッションが生まれてはすぐ、別のトレンドに入れ替わるファストファッションが流行っていますが、同時に数多くの服がゴミとなって捨てられることが問題となっています。ニュージーランドで輸入している毎年38万トンの衣類の半分以上が、ゴミとして捨てられています。そのため、近年では環境保護の取り組みとして中古品を利用する人が増えてきました。今回は、ニュージーランドの人たちが利用するセカンドハンド(中古)のものについて紹介します。
ニュージーランドの中古品に対する意識と身近な例
著者:ニュージーランドgramフェロー 河本 梨奈
公開日:2023年1月19日
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セカンドハンド(中古)の意識が強いニュージーランド
政府の統計によると、アンティークやセカンドハンドの売上げが2020年の6月から9月の間に55.5ミリオンNZDまで到達しました。これは2018年の同期間に比べて29%も上昇しており、人々の中でセカンドハンドがより身近になっていることがわかります。
また、国民の半数の人たちが、ものの浪費による影響を意識しているという調査結果が出ています。実際筆者のまわりの人達も、使い捨てのものより繰り返し再利用できるものを意識的に選ぶ人が多いです。
ニュージーランドで身近に親しまれているセカンドハンドショップ
ニュージーランドでは、中古品や古着を売っているセカンドハンドショップを街中でよく見かけます。特に週末はたくさんの人によってお店が賑わっていたり、出店しているマーケットに人が集まっています。新しいものだけでなく、長く使えるからこそ中古のものが気に入られているのです。
一番有名なセカンドハンドショップはSalvationArmyのFamily Storeで、使わなくなった服や家具、食器用品などが安価で売られています。駅やスーパーのそばに置いてある箱に集まった服や、店舗に届けられたものが販売されていて、約70%割引で商品を購入できます。
ニュージーランド各地に、埋め立て地に設置した種類別のゴミ箱から選別したもので運営しているセカンドハンドショップがあります。年季が入っていながらも、まだ使えるものがたくさんそろっています。WellingtonのTip Shopでは2022年に年間合計28トンもの商品が見つかったとのことです。
FacebookのMarket PlaceやTrade Meなどによる個人のやりとり
FacebookのMarket PlaceやTrade Meには、中古品の売買ができる機能があります。写真と値段と商品の説明をもとに、販売希望者と購入希望者がやりとりします。価格が固定のものとオークション式のものがあり、日本でいうYahooオークションやメルカリに似ています。
個人でのやりとりなので、受け渡し場所が交渉できますが、家具のようにや持ち運びが大変なものを見かけることもあります。なかなかお店で見かけないおしゃれなもの、クオリティーの高いものもあり、気軽に買い物ができるので多くの人に利用されています。
まとめ
環境への取り組み意識が強いニュージーランドでは、日常の中にセカンドハンドのものが浸透しています。すぐに新調するのではなく、使えるものは壊れるまで使うことが習慣になると、ゴミを減らすことができます。安い価格で日本からニュージーランドに中古品を仕入れることも面白いかもしれません。
【引用】
◇THE SPINOFF:
A global avalanche of used clothing is coming. NZ needs to do more to save it from landfill avatar
◇consumer.:
Op shop chic: second-hand shopping on the rise
◇THE SALVATION ARMY:
Family Stores