渡航予定者注意!マレーシアのデング熱について

コロナ時代

数年前、日本でも70年ぶりに患者が出て有名になった「デング熱」。
マレーシアではほぼ1年中患者が出ており、熱帯病の1つで、風土病(エンデミック)です。(前に解説したように、マレーシアはコロナもエンデミックになったと捉えています)
マレーシアでは「デンギ(Dengue/マレー語では Denggi)」と呼ばれ、毎年3万人以上の患者が出ており、死亡者も出ていて、今年は5月14日までにすでに14,725人の患者が出ており、去年比で45.2%増加しており、死者も9人出て、引き続き注意するようにとの通達も出ました。
コロナ対策アプリのMySejahtera でも、自分のエリアの現在の発生状況を確認できるようになっています。
今回はこの「デング熱」について解説します。

渡航予定者注意!マレーシアのデング熱について

   著者:マレーシアgramフェロー Malay Dragon 
公開日:2022年6月17日

デング熱とは?

デング熱とは、蚊(ネッタイシマカ、ヒトスジシマカ)に媒介されるウイルス性感染症で、蚊の吸血活動を通じて、ウイルスが人から人へ移ります。高熱を発症させることで知られており、都市部でも多く発生し、蚊が発生しやすい雨季に患者も増加します。
将来的には世界人口の約40%、25億人以上が感染するリスクを抱えているといわれています。

黄熱病や日本脳炎もこのデング熱と同じウイルス性の疾患で、他の蚊を媒介とする疾患にはマラリアがあります。

デング熱の症状は?

デング熱は、ウイルスを持つ蚊に刺されてから3~14日程度の潜伏期間を経て発症します。
その主な症状に、発熱(38~40℃)、頭痛、吐き気、おう吐、眼の奥の痛み、関節痛、全身の筋肉痛、発疹などがあります。
デング熱の高熱は、発症後2回くるといわれています。発疹はこの2回目の高熱時に現れることが多いようです。
重症化率は低く、死亡に至るケースも1%未満ですが、経験者に聞くと、コロナ(オミクロンタイプ)よりも全然きつい、とみんな口を揃えて言っています。

デング熱の診断

街のクリニックでは、採血した少量の血液を用いて数十分で判断できる簡易キットが使うところが多いようです。
血液検査では白血球の減少や血小板の減少を調べます。デング熱が重症化すると、血小板が減少して血が止まりにくくなり、デング出血熱に移行して死に至る危険性があるからです。

デング熱の治療法

デング熱の特効薬は現在のところまだありません。
さまざまな製薬会社がワクチン開発を試みていますが、現在に至るまで完成されていません。
特別な治療法がないので対処療法として経口補水液を与えたり、入院すると静脈注射点滴が行われています。私の親せきがかかった時には、健康エナジー飲料をたくさん摂るように医者からいわれて実行していました。身体の水分が不足し、脱水状態になりやすいようです。
安全で効果的なワクチンの早い開発が待たれます。

デング熱の予防方法

現在、可能な予防法は、ウイルスを媒介する蚊に刺されないように身を守ることしかありません。
蚊は水たまりに産卵するため、庭やベランダなどに水が入るような容器を放置しないことが重要な予防策とされています。私が以前住んでいたシンガポールでは、これに対して罰金刑も行われていました。
蚊は、卵から成虫になるまでに5~7日程度かかるので、週に1度は掃除をして蚊が繁殖しない環境を保つことを推奨しています。
また、現在私が住んでいるクアラルンプールのコンドミニアムでは、週に1回程度フォギングと呼ばれる殺虫剤の噴霧が行われており(マレーシア、シンガポールでは一般的な防虫方法です)、周囲全体が真っ白く覆われます。マレーシアでは薬剤に主に菊から精製したピレスロイドが使われているようです。

正しく恐れて予防

デング熱は決して恐ろしい病気ではありませんが、熱帯の風土病で多くの患者が毎年出ているので、正しく恐れて予防することが重要です。
マレーシア滞在時には、夜間はできるだけ長袖・長ズボンを着用し、露出している肌には虫除けスプレーなどを使用した方がいいでしょう。
また、睡眠時はエアコンをつけて長袖を着込むか、タオルケットで体を覆うなどの防蚊対策をする必要があります。


 

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