シンガポール出入国の新たな時代:自動ゲート導入でスムーズな移動が可能に
先日、シンガポールで行われた食品展示会に参加するため、マレーシアのジョホールバルからバスでシンガポールに入国しました。
バスで国境間の海峡(ジョホール水道)をバスで渡りますが、コロナ禍前と同様、わずか1Kmを渡るのに渋滞のため1時間弱かかりましたが、意外とスムーズに移動できました。その後シンガポール入国の際には、自動ゲートが導入されていたため、わずか数分で入国することが出来ました。
今回の記事では、現在シンガポールで進んでいる出入国の自動ゲート化について紹介するとともに、コスモポリタンな都市国家について解説します。
自動ゲート革命がシンガポールの出入国を変える!
著者:シンガポールgramフェロー Malay Dragon
公開日:2023年5月27日
進む自動ゲート化
出入国審査の自動ゲートは、2022年5月にチャンギ空港と陸路の国境検問所で導入されました。以前からシンガポール国民の出入国に関しては自動ゲートが利用されていましたが、今回外国人旅行者も利用できるようになりました。
チャンギ空港の125の自動化レーンが設置されたのを皮切りに、今年の4月25日から、チャンギ空港に130と、陸路の国境検問所の40の自動化レーンに拡大したと発表されました。
出入国審査の大幅な簡略化
私は4月26日に陸路でマレーシアから入国する際に自動ゲートを利用しました。ゲートでの待ち時間はほぼ無しで、使い方の説明に2~3名の審査官があたり、大変スムーズでした。
パスポートの画像部分を最初のスキャナーで読み込み、確認されると2台目のスキャナーに進んで顔を撮影し、確認が済むとゲートが開き入国となります。この間僅か1分程度でしょうか。出国時は1回スキャナーでパスポートを読み取って終了です。
国境審査だけで6時間待ち
コロナ禍前のマレーシアとの陸路の移動では、国境審査だけで最大で6時間!ただただ審査を待ち列に並ぶだけ、という状態でした。今回の出入国も心配でしたが(空路での出入国は経験済みで、問題ありませんでした)意外にすんなりと完了しました。
まだ入国者が少なく、事前の入国カード・オンライン申請の効果もあると思いますが、自動化の効果は抜群と実感しました。
さらに自動化を進めて対応
シンガポール政府は、2025年までに旅行者数は年間3億人に達すると予想し、入国審査プロセスの合理化が喫緊の課題となっていました。自動化によって、手動カウンターよりもスペースを取らず必要な人員も少なく済みます。2024年の第1四半期までに、チャンギ空港から入国する全入国者の95%が自動化レーンによって入国審査を受けられるようになることを期待している、と移民局は述べています。
コスモポリタンの代表都市
シンガポールは、中華系、マレー系、インド系の個々の文化が共存して共生しており、公用語は英語を含めて4つもあるコスモポリタンです。
シンガポールにいると、シンガポールの良いところはどのような人種、宗教、文化、習慣、考え方でも受け入れようとするその環境(環境整備)にあると実感できます。
人口の少ないシンガポールでは、人材が重要な資源のため、独立から積極的に外国企業や外国人を登用し、そのおかげで現在の成功があることを認めています。
日本の開放化
日本はもともとは非常に開放的で、さまざまな違いを穏やかに認め合う文化が根付いているはずです。しかし、長年にわたる経済の停滞や、日本の短所をことさら声高に告げるメディアなどの影響で、非常に閉鎖的で短絡的で、あらゆることをコスパで測るような傾向が強いように思われてなりません。
幸い日本には様々な資源があり、その魅力にはまる外国の方が多くいます。
日本人が、日本の本来の良さを取り戻し、元来のコスモポリタンさを発揮できる日がくることを願うばかりです。