香港・中国 : 国務院会議:財務や税務支援策で長江地域の経済成長を推進 / 香港証券取引所(HKEX)、上場企業のESG管理の向上を促進/ 香港駐在員の報酬パッケージは悪化したものの、現金給与の変化はほぼなし
香港 ・中国 PICK UPニュース 2021.8.30
著者:Adrian Poon
公開日:2021年8月30日
2021年8月26日
中国国務院の李克強総理は8月25日の国務院常務会議にて、長江地域の経済成長を推進するため、財務や税務の支援策を実施することを発表。具体的な内容は主に以下の4つである。
①当該地域の生態系を守るため、水質汚染の予防策として、当該地域の下水道システムを強化する。また、当該地域の緑化活動を強化し、国家緑化の投資基金を立ち上げるほか、当該地域における漁業活動を10年間禁止する。
②長江地域の地理的な優位性を最大化するため、政府は当該地域の鉄道や道路、空港などの建設支援策を打ち出す。また、河川に対する防災関連活動を強化する。
③市場メカニズムの役割が最大限に発揮されることで、当該地域の旧型産業からの革新を目指す。特に、製造業のIT化、新しいサービス産業の発展など。
④当該地域の開放に向けて、地域内の省・都市の自由貿易試験地域や保税地域を支援、中小企業の海外市場での展開、国際化などの支援。
2021年8月26日
HKEXの査史美倫主席によると、HKEXは他の金融監査機関と連携し、ESG関連の戦略を企画する。具体的な内容として、世界標準に準ずる情報の開示や管理、カーボン排出権取引に関する香港の発展性などが含まれる。また、HKEXは上場企業に対するESG管理やグリーン金融商品の発展を促進する。査史美倫氏は、「今年上期にグリーンやESG関連の債権は40銘柄程度上場し、昨年の総発行量を上回った。今後、グリーン金融関連サービスの改善策を打ち出し、香港の上場企業のバランス水準を引き上げたい」としている。
2021年8月25日
人材会社ECA Internationalの調査によると、2020年の香港における海外駐在員の総合的な報酬パッケージは5,000米ドル減(約55万円)の279,399米ドル(約3,000万円)となったが、世界で5番目の高さとなり、給与の手取り金額の変化はほとんどない。また、中国における海外駐在員の報酬も減少し、平均の減少額は17,762米ドル(約195万円)となり、年収の手取り金額は2,950米ドル(約32万円)減少。シンガポールでの海外駐在員の報酬は7,284米ドル(約80万円)減となり、手取り金額は1,169米ドル(約12.9万円)減となった。しかし、台湾の海外駐在員の待遇は改善し、世界10位となった。
<参考元>
http://www.etnet.com.hk/www/tc/news/categorized_news_detail.php?newsid=ETN310826751&page=1&category=economy
http://www.etnet.com.hk/www/tc/news/categorized_news_detail.php?newsid=ETN310826591&page=1&category=latest
http://www.etnet.com.hk/www/tc/news/categorized_news_detail.php?newsid=ETN310825546&page=1&category=economy