日本製品にも勝機あり!台湾のアイスクリーム 事情
台湾で市販のアイスクリームというと棒アイスクリームが主流。
他のタイプのアイスクリームが無いわけではないが、販売されている割合からしても、棒アイス系7:カップ系3と、台湾では各段に棒アイスが好まれている(上記割合は詳細な情報ではなく、筆者が現地生活を通して自身が数値化したものである)。現地の気候など含めて台湾のアイスクリーム事情を考察してみた。
日本製品にも勝機あり!台湾のアイスクリーム 事情
著者:台湾gram fellow
公開日:2021年1月5日
棒アイスが好まれるが種類がない
夏が本番のアイスクリーム。台湾の夏は日本の暑さを優に凌ぐ地獄級の暑さに見舞われる。
そんな環境では、濃厚なアイスクリームより、サラっと口当たり良く、一口で爽快感が味わえる棒アイスの方がきっと現地の環境やニーズに適しているのではないか、という見方である。
実際に、日本でも台湾の夏の風物詩として超有名なマンゴーかき氷もクリームタイプではなく氷である。
現地の一般のスーパー、コンビニで販売されている棒アイスは各社、似たりよったりで、日本ほど種類が豊富とは言い難い。日本でポピュラーな味や、日本独自の顧客を飽きさせない魅力のある棒アイスは非常に新鮮で、台湾でも注目されるだろう。
特に台湾では、多くの人に美味しいと認識してもらえたらそれだけで口コミやWEB上での紹介で自然とバズる商品になるのではないか?と筆者は思う。
台湾アイスクリームで満足できないポイント
カップアイスの食べ易さや濃厚さを好む筆者にとって、台湾のアイスクリームは個人的な嗜好と異なっており、利用頻度の非常に低い商品の1つとなっている。
また、日本の様に多種多様なメーカーが商品を出している訳でも無く、季節限定のフレーバーが季節ごとに登場しない。
最大の欠点は、現地のアイスクリームが甘過ぎるだけで、美味しくないことである。ある人は、台湾のアイスクリームの味を「缶詰の小豆に牛乳を足して、それをそのまま固めた味」とも表現している。とくに元は日本メーカーである明治のアイスクリーム。
台湾明治のアイスクリームはなぜか非常~に美味しくない。
いつ行っても同じ商品が店頭にはあるが、種類が乏しいので選択肢が2択だけと非常に悲しい現状である。客の興味を引くどころか、この味を好む人のみが対象、というように限定的で全く進歩の無いイメージも受ける。
日本商品も限定的に販売されているが、まだ値段が非常に高い。
また、バケツサイズには複数のフレーバーがあるのだが、外出先で今すぐ食べたい時や、自宅の冷凍庫の容量の面で入らない。小さいサイズがあったら良いのに…という状況によく遭遇する。
台湾で70年の歴史を持つカップアイス。日本のものは1つ60元とお弁当並みに高いが、こちらはなんと1つ20元(約84円)。
台湾でアイスクリームが食べられる代表的な場所とは
筆者は日本で焼肉や鍋のお店に行ったことがないため台湾の現状のみしか知らないのだが、台湾では、一般の鍋屋や食べ放題ビュッフェには基本的にアイスクリームコーナーが設置されている。また、一部の小料理店に置いてある事も稀にある。
どのお店にするかで迷ったりする場合、そういった付属の部分(どのメーカーのアイスクリームが設置されているのか)でお店を決める事もある。
特に、値段の高いハーゲンダッツを置いているお店は、やはりそれだけ人気も高い。夏は地獄級に暑い台湾だが、この手の鍋屋は、夏を含めて1年を通して営業している。
高いお店では、その店がどのアイスクリームを扱っているのか、ご丁寧に外看板を立てていたりする。
GODIVA 6商品を自主回収
先日の12月10日、現地のWebニュース(知名GODIVA冰淇淋驗出致癌物!6款產品緊急回收 )にて、ゴティバアイスから基準を超える発がん性物質が検出された、と発表があった。筆者自身も非常に驚いたのだが、このことを現地の人達はどれ程知っているのだろうか?
というのは、この手の比較的価格が高いアイスクリームは、デパートなど一部でしか目にしないが、その他の商品についてはどうなのかが懸念される。
商品の品質レベルの高い日本製アイスクリームなら、こういった問題についてもより、リスクが低い商品を提供できるはずだろう。