イタリアで唯一成功している!?日系チェーンレストラン「SAGAMI」

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日本食=ヘルシーというイメージもあり、ブームを超え世界的に人気を定着させた日本食レストラン。農林水産省が発表した「2021年における海外の日本食レストラン数」は、欧州で 約1万3300店と、2019年調査の約1万2200店と比較するとコロナ禍に於いても微増しています。寿司、ラーメンを提供せずとも、イタリアの人たちの人気を集めている「SAGAMI」の成功の秘訣を紐解きます。ここに外食産業の欧州進出のヒントあるかもしれません。

イタリアで唯一成功している!?日系チェーンレストラン、SAGAMI

   著者:イタリアgramフェロー YUKI MILAN
公開日:2022年11月1日

マンマの味が No.1

実は保守的なお国柄なイタリア。自国の料理やモノを愛し守るために、他国の飲食チェーン店や大型ショップをインポートするのはあまり得意ではありません。そんなイタリアで今、勢いを増しているのが名古屋発の日本食外食チェーン店、サガミホールディングス株式会社の「SAGAMI」です。2022年10月現在、イタリアに6店舗を展開しています。

イタリア進出のきっかけ

欧州初の店舗、イタリア1号店となったのは2018年創業のミラノ中央駅前店。2015年に開催されたミラノ万博の日本館にフードコートを出店して大成功を収めたことをきっかけに、翌年にはミラノでテスト営業を行い、イタリアのすし店チェーンGLグループとタッグを組み本格出店が実現しました。そして2020年にはマセラッティやフェラーリの本拠地モデナに、初フランチャイズ店舗とし2号店をオープンしました。これを皮切りにフランチャイズの店舗展開を強化し、2022年冬には7店舗目となるボローニャ ミンガンティ店をオープンの予定です。また、2026年までにイタリア以外にもドイツやフランスなど、欧州の店舗数を30店に増やすと発表しています。

イタリアでの日本食の人気は?

イタリアでは、日本人を見かけると一言目に「SUSHI」の話題が出てくるほど、日本食が人気です。日本食といえば寿司、次にラーメン。「SAGAMI」にはその両方がない状態でイタリアに勝負を仕掛けました。主力メニューは愛知県の自社工場から仕入れるうどん、蕎麦をはじめ、丼、味噌カツ、手羽先といった名古屋めしです。
パスタの国イタリアでは、ラーメンだけでなく、うどんや蕎麦もなんなく受け入れられたそうです。ミラノ風カツレツのあるミラノでは、味噌カツ支持も上々。こうして、アニメや日本ツウを筆頭にイタリア人の胃袋を掴み、客層の7、8割をイタリア人が占めています。

サガミがウケた要因

ミラノの街中だと日本人経営の和食店もありますが、中国人経営のなんちゃって寿司店も多く、共に個人経営が大半です。そこに日本の日常食、ご当地グルメである名古屋めしの外食チェーン店が出現したことはセンセーショナルなできごとでした。食前酒とおつまみを楽しむアペリティーボ文化と、たこ焼きや唐揚げなど、お酒のあて的なアラカルトメニューの豊富さが見事にマッチしたようです。ターミナル駅近くの直営1号店を皮切りに、商業施設内、繁華街などの立地戦略も鍵になっています。
また、日本ならではの料理写真が掲載された丁寧なメニューがあるのも分かりやすさと共に、好奇心を刺激し、リピート化を促進しているのではないでしょうか。

まとめ

ヘルシー志向やビーガン化の加速でホンモノの日本食への需要が高まっている欧州。2021年にイギリスに進出し、スピーディーに店舗展開している「丸亀製麺」も「SAGAM I」と同様に、地元運営会社との提携での事業展開で若者層をメインに新たな日本食のムーブメントを起こしています。日本食レストランの多様化を武器に、日本の外食産業の欧州進出に拍車が掛かればと願いたいです。

【 ソース 】
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/eat/attach/pdf/160328_shokub-13.pdf
https://sagami.it/la-storia-di-sagami/
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000053.000031654.html
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFD27AS60X20C21A7000000/

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