シアトルの日系アジア食材スーパーマーケットUWAJIMAYA(宇和島屋)

アメリカ

アメリカのスーパーは、通常アメリカ人用に商品ラインナップが構成されています。

しかし中国から移住した人もいれば、日本から移住する人など多くの人種が存在するのがアメリカ。そこでそれぞれの人種が好むような商品ラインナップに特化したスーパーマーケットが存在します。日本の調味料や日本食でよく使う野菜までも買い揃えることができるスーパーマーケットももちろん。
今回は、在米日本人にもアメリカ人にも人気のアジア食材スーパーUWAJIMAYA(宇和島屋)のレポートです。

アメリカ北西部最大!シアトルの日系スーパーマーケット宇和島屋(UWAJIMAYA)

    著者:シアトルgram fellow 土師 恵
公開日:2022年7月xx日

UWAJIMAYA(宇和島屋)は日本人が始めたスーパー!

UWAJIMAYA(宇和島屋)は、ワシントン州にあるアジア食材スーパーです。日本人のフジマツ モリグチという人が、1928年に奥様と一緒に小さなスーパーマーケットを始めました。

親族や仲間と協力し、現在ではワシントン州に4店舗も構えており、日本人をはじめとするアジア人はもちろんのこと、アメリカ人にも人気です。

健康志向の強いアメリカ人は日本食を好みます。シアトルダウンタウンのチャイナタウンや高級住宅街のベルヴューにロケーションがあり、はっきりいってしまうと値段は割高ですが、それでも日本食材を求める人や、健康的な食事に興味のある人が足繁く通います。

筆者もUWAJIMAYA(宇和島屋)は大好きで、ベルビュー店に良く行くのですが、見慣れた商品、味の想像のつく商品、子供の時によく食べていたお菓子のパッケージなどに心が踊り、また癒されます。

シアトルダウンタウンのUWAJIMAYA(宇和島屋)が1番規模が大きく、中のレイアウトも日本のスーパーのようです。
壁に漢字の書いてある安心感!アメリカに住む日本人は感動モノです。

商品ラインナップ

率直にいうと、多くの日本食材を売っているとはいえ、完全に日本のスーパーと同じではありません。

アジア食材スーパーなので見たことないような芋や、果物や野菜が並びます。
丸々の豚が冷凍庫に入っている店舗もあります。
日本で有名なブランドもあれば、筆者が勉強不足かもしれませんが、聞いた事のないアメリカ産の日本食風なブランドもあります。

いくつかの商品が若干アメリカ風の味付けに変わっていたりします。カレールーも日本の同じブランドと比べると少ししょっぱかったり、麻婆豆腐の素も片栗粉のトロミがなく、ペーストだけが入っていて、少し辛さが増している気がします。

筆者としては日本のそのままの味が食べたいのですが、アメリカの人は味がはっきりしているモノが好きなので、アメリカで売り上げを上げるためには味付けが濃くなるのは当たり前かも知れませんね。

価格

価格は割高です。関税がかかっているので仕方ありませんが、結構びっくりするお値段です。

このくらいだろうと日本での値段を想像して、値札も見ずにぽんぽん買い物カゴに入れると後で大変なことになります。

月に2回くらいのUWAJIMAYA訪店ですが、1回の買い物で10000円位はすぐに飛んで行きます。

アメリカの物価は、ものよって違いますが日本の2倍くらいとイメージしてもらうといいでしょう。
とりわけ日本食材に関してはとても高いです。

アメリカには中国、韓国から移住した人が沢山いますが、それに比べると日本人の移住者は少ないです。

なので日本食材はニッチな分野かも知れません。それでも故郷の味を求めて高額でも買ってしまう、筆者のような日本人は沢山いると思います。

日本にいた時には分からなかったのですが、もしかしたら日本の価格設定が安すぎるのかもしれないですよね。
こちらでは外食のラーメンが一杯2000円とかが当たり前です。

kawaii文化の聖地

また、UWAJIMAYA(宇和島屋)は食品だけでなく、日本風の雑貨やコスメなども取り扱っています。
シアトルダウンタウン店には紀伊國屋があり日本の漫画や書籍も売っていて、日本のkawaii文化を愛するアメリカ人にも大人気です。
UWAJIMAYAシアトルダウンタウン店は、お店の2/4が食品売り場、1/4がフードコートで1/4が紀伊國屋です。

なので、普通の洋服を着た食料品を求める人と、ミニスカートに尻尾や猫耳をつけた日本のアニメカルチャーを求める人とが店内に混在します。

UWAJIMAYA(宇和島屋)や近隣の駐車場ではそういったkawaii文化のオフ会みたいなものがよく行われていて、購入した商品を仲間で見せ合ったり、漫画のキャラクターに扮した男女が写真を取り合ったりしています。

フードコート

シアトルダウンタウンのUWAJIMAYA(宇和島屋)にはフードコートがあります。
タイ料理、中華料理、ここには日本食らしい日本食はないのですがハワイ料理のポケ屋さんがあります。ポケはお刺身に味付けをした料理です。

筆者が日本にいた時には見たことがなかったのですが、日本で流行っているというおもち生地の鯛焼きも売られています。
おもちはアメリカでは多くの場合、雪見だいふくのような餅アイスを指します。
おもちがあったかくなった!?と、アメリカ人の興味をひきつけるのでしょう。

wanna be Japaneseという感じで、日本ってこんな感じだよね?日本食ってこんな感じだよね?みたいな商品が沢山存在します。

まとめ

今回はアジア食材スーパーUWAJIMAYA(宇和島屋)をご紹介しました。
日本人にとっては懐かしい、アメリカ人にとっては新しいものが沢山ならぶUWAJIMAYA(宇和島屋)。
きちんとした日本製品がある一方、惣菜やフードコートなどは、日本食風?!なアメリカンジャパニーズ商品が並んでいます。

実際に買って食べてみて、こんなクオリティでこの値段?と思うものも正直あります。
アメリカではそんなに優れていない商品やサービスでも自信満々にアピールし、ある程度の値段で販売されています。

日本人の長所かつ短所でもあるのが、完璧を求め過ぎるところかと思います。
日本の食品のクオリティは本当に素晴らしいです。新しくビジネスを考えている方も自信を持ってどんどん御社の商品をアピールしていただきたいです。
アメリカでも、美味しい本当の日本食がもっと沢山食べれたらいいなぁと筆者は願っています。

この記事が御社のビジネスのヒントになれば幸いです。

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