車の手配だけじゃない!配車サービスアプリだけで暮らせるベトナム
経済成長著しいベトナム。人口の14%を53もの少数民族が占めている中、ベトナムのスマートフォンの普及率は*63.1%で世界10位。世界9位の日本63.2%とは、わずか0.1%の差です。
ホーチミンに住む人々の暮らしを見ていると、あらゆる場所でモデルになりきったポージングで撮影をしている若者や中高年の女性、カフェで不動産物件をチェックする男性、料理の出来上がりを待つフードデリバリーのドライバー、路上で果物や様々な品を売る人と、街中の誰もがスマートフォンを手にしているという印象を受けます。
大手通販サイトをのぞいてみると、安いものでは3,000円くらいから購入できるスマートフォン。
多くのベトナム人が、スマートフォン無くして生活はできないという状況だと思われます。そういった国にお邪魔している身としても、当然、現地で利用されているアプリを使わないわけにはいきません。
ここでは、多様なツールを持つ配車サービスアプリについてご説明します。
*ドイツの市場調査会社 Statistaの発表による
引用:https://www.viet-jo.com/news/economy/210707190821.html
車の手配だけじゃない!配車サービスアプリだけで暮らせるベトナム
著者:ベトナムgramフェロー Saigon A
公開日:2022年7月7日
配車サービスアプリとは
私の住むベトナムのホーチミン市では、Grab、Be、Gojekといった配車サービスがあります。
在住外国人や観光客が、移動の手段として最もよく利用しているのが配車サービスアプリです。
Grabのアプリのトップ画面をご覧いただければ分かるかと思いますが、車の手配だけでなく、様々なサービスに対応しています。
配車サービスのアプリ(Grab・Be・Gojek)で出来ること
1.車・バイクタクシーの手配(Car・Bike)
ベトナム語が話せず、土地勘のない場所に行くためにタクシーを利用するのは不安がありますが、この配車サービスアプリを使えば、
・出発地点と目的地を入力してその場で料金がわかる・目的地までの道のりをアプリで確認できる
などのメリットがあります。
料金は、タクシーよりも安いのが魅力でしたが、いま現在、ガソリン代の高騰により以前の1.5倍以上の金額になることもあり、タクシーを利用した方が安く済むことが多くなりました。
ガソリン代の高騰によってドライバーの収入は減少→ドライバーの職を離れる人が続出→車を手配するのが難しい(車の手配に時間がかかる)、という問題が起きています。
外国からの入国者にも隔離等の規制がなくなり、観光業を盛り上げて経済回復に努めたいところに、頭が痛い問題です。
Grabについては、ベトナム以外の東南アジアの諸国(シンガポール、マレーシア、インドネシア、タイ、カンボジア、ミャンマー、フィリピン)でも展開されているため、旅行先でも使い慣れたアプリで車の手配ができます。
2.フードデリバリー(Food)
Covid-19の影響により発達したサービス。受け取ったらすぐに食べることができる調理済の料理が届きます。お店と配達先の距離にもよりますが、早ければ注文から15分ほどで温かい料理が届きます。
契約している店舗も多く、世界各国の料理が取り揃えてあり、種類は豊富です。コーヒー1杯、パン1個からでも配達可能で、体調が優れないときや悪天候の時などにも有難いサービスです。
3.荷物の配達(Delivery)
仕事上で必要な書類を今すぐ送りたい、知人に渡したいものがあるなど、様々なシチュエーションで使えるサービスです。距離にもよりますが、ホーチミン市内であれば15分以内でバイクドライバーがピックアップし、数百円(近ければ100円程度)で届けることが可能です。配達のルートもすべて表示され、届けた際の写真まで送ってくれるサービスもあります。
コロナ禍においては、体調不良で外出ができない時、医師のオンライン診察と相談の上で病院から薬を届けてもらったりと大活躍していたサービスです。
4.ショッピング(Mart)
いわゆるネットショッピングです。契約しているスーパーやコンビニ、食材店、日用品店、生花店などから買物ができます。交通費をかけてちょっとしたものを買いに行くよりも手軽で、Foodデリバリー同様、お店の距離にもよりますが、欲しいものがすぐに手に入ります。
まとめ
ベトナムという国に対してはまだ後進国のイメージがありますが、暮らしてみてわかるのは、配車サービスのアプリを活用した生活は、非常に発達しており、スピード感があります。そのスピード感は、アプリの発達により注文が簡単であること、バイクでどこへでもものが運べ、簡単に駐輪できることからくるものだと思います。今後、地下鉄の開通も予定されている中、どのようにベトナムが発展していくのかが楽しみです。