日本のマンガ・アニメ・イラストなどが学べるマレーシア初の日本のカレッジが開校

マレーシア

今年6⽉にマレーシアに開校したマンガ・アニメ・イラストなどが学べる日本デザイナー学院のマレーシア校「NIPPON DESIGNERS SCHOOL MALAYSIA COLLEGE(NDSマレーシア)」は、7月4日に開校式典を行いました。
NDSマレーシアは、マンガ・イラストレーションを教える日本の高等専門学校を母校とする、マレーシア初にして唯一のカレッジです。
世界中で日本アニメの影響は非常に強いものがありますが、マレーシアも例外ではなく、この開校に結びついたものと思われます。
そこで今回の記事では、日本デザイナー学院のマレーシア校を紹介するとともに、マレーシアでの日本のアニメ人気についても解説します。

マレーシア初の日本のカレッジ:日本デザイナー学院マレーシア校が2022年7月開校!

   著者:マレーシアgramフェロー Malay Dragon 
公開日:2022年9月12日

開校承認

1981年にマハティール元首相が掲げ、実施されてきたルック・イースト政策(東方政策)の40周年となる今年、4月にマレーシア高等教育省からNDSマレーシア校開校認可の最終承認が発表され、今回の開校に至りました。

コンセプト「+JAPAN」

NDSマレーシアのコンセプトは「+JAPAN」。
マレーシアは40年前に始まったルック・イースト政策によって日本から多くを学ぶことで目覚ましい発展を遂げてきました。多民族国家であるマレーシアには多様性を尊重することが根付いていて、この目覚ましい発展の背景には、新たなチャレンジに対して積極的な国民性も関係しています。
このようなマレーシアの良い文化を尊重しながら、日本固有の文化を融合(+JAPAN)することによって、新しい時代に世界で活躍できる革新的で創造性の高いクリエイターの育成を目指しての開校です。
同校の理事長は、「マレーシア校の学生と、日本国内の学生たちが交流することで、次の世代を担う若者同士の文化の違いから起こる化学反応は、それぞれの国の発展と世界を豊かにできる人材育成に繋がると確信しています」と述べています。

日本のアニメ文化

日本のアニメやマンガはクオリティが高く、子どもばかりではなく大人まで楽しめるストーリーが魅力で世界中で大人気です。これらをきっかけに日本に興味をもったり、日本語を覚える人もたくさんいます。
その浸透度は高く、マレーシアのモールで日本のアニメキャラクターのコスプレイベントや試写会などがよく開催されています。
なぜ日本のアニメを好むのかローカルの方に聞くと、他国のマンガは正義のヒーローと悪者が戦う単純なストーリーが多い中、日本のアニメやマンガは、恋愛、友情、冒険、サスペンス、ファンタジー、ホラーなど豊富な種類のジャンルが揃っていて、背景や場所の繊細な絵も美しく、登場人物のキャラクター設定もユニークで奥深く、日本文化を感じることもできるからだそうです。
私が20数年前に海外駐在をスタートしたころには、「ドラえもん」のみが飛びぬけて人気がありましたが、現在は「ワンピース」や「NARUTO-ナルト-」「新世紀エヴァンゲリオン」最近では「鬼滅の刃」が人気で、コスプレはほとんどこのあたりの作品のものです。

Cool Japan

外向けへの自己アピール力が弱い日本(人)にとって、日本のアニメ文化の海外での浸透は、日本を海外にPRするのにかなり効果的だと思います。
日本に訪れる外国人の増加には円安の影響が大きいですが、アニメを通して日本文化に親しみを覚え、「アニメに描かれる日本を見てみたい」と必死になって言葉を覚え、お金をためて日本に行こうと決意するこの国の、アジアの多くの若者たちを見ていると、アニメこそが真の親善大使になっていると強く実感します。


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