シンガポール政府、新型コロナウイルス流行の終息宣言 入国規制も撤廃
2月9日、シンガポール政府は新型コロナウイルス流行の終息を宣言しました。
国内の感染状況が落ち着いており、2月13日から警戒レベルを最も低い水準である「グリーン」に引き下げ、重症化リスクが季節性のインフルエンザなどと比べても極めて低いレベルに変更されました。これにより公共交通機関でのマスク着用義務がなくなり、入国規制なども撤廃されました。
今回の記事では、シンガポールのコロナ終息宣言と、最新の入国規制情報について解説します。
シンガポール政府、新型コロナウイルス流行の終息宣言 入国規制も撤廃
著者:マレーシアgramフェロー Malay Dragon
公開日:2023年2月24日
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約3年ぶりの正常化
現行の感染対策を廃止・縮小し、エンデミック期の新たな規範を策定すると併せて発表しました。新型コロナの感染者数は、直近の1週間(2月3日~9日)で1日平均420人、死亡者は1人と落ち着いており、医療施設において新型コロナ患者の受け入れが通常業務の妨げとなるリスクが減ったため感染対策の撤廃の措置をとったとしています。
これにより、2020年1月に警戒レベルが「イエロー」に引き上げられて以来約3年ぶりの正常化となり、公共交通機関や一部の医療施設、居住施設でのマスク着用義務がなくなります。
一部でマスク着用継続
保健省は「マスクの着用は感染症には有効な対策であり、高齢者や免疫不全疾患、呼吸器疾患の人は混雑した場所などでは継続して着用してほしい」と説明しました。
また医療機関では患者がいる空間に限り、引き続きマスク着用を義務付けています。食品関連企業でもマスクの着用が求められ、民間企業は、職場の衛生管理や事業継続性などを考慮して、マスク着用の是非を自主的に判断してもらうとしています。
陽性の場合
新たな規定では、検査で陽性反応が出れば無症状でも外出時のマスクの着用、混雑した場所や人との接触を避けて行動することを求めています。また高齢者や慢性疾患の患者で急性呼吸器感染症の症状がある人に対しては、医師の診断を仰ぐよう求めています。なお、コロナ検査の費用は今までは国が全額補助してきましたが、4月からは他の急性疾患と同じ扱いとなります。
状況を注視
ウォン副首相は9日の記者会見で、「中国正月の休暇や中国のゼロコロナ政策転換で海外旅行者が増加している中でも国内の感染状況は落ち着いているのは、『ハイブリッド免疫』(ワクチン接種と感染の両方を経験)の人が多いことによる」と、各種規制の廃止・縮小を決定した理由を説明しました。
ただ、今回の新たな規範は不変ではなく、「将来の感染の再拡大に備え、十分警戒する必要があり、今後も感染状況を注視していく」ことを強調しました。
貿易産業大臣は、「コロナの感染がなくなるわけではありませんが、警戒しながら通常の生活を送ることができるようになりました」と述べています。
最新の入国規制情報
新型コロナ関連の入国規制が基本的に撤廃され、ワクチン接種を完了していない人に対して求めていたPCR検査の陰性証明の提示措置は2月13日に廃止され、ワクチン接種未完了者の短期滞在の際に義務付けていた旅行保険への加入義務も撤廃しました。
SGアライバルカードとe-health declaration(電子健康申告書)の入力は引き続き必要となりますが、コロナ前の通常の入国時と同じ体制に戻っています。
シンガポールの最新の状況
2023年2月10日現在の日本シンガポール間では、通常に近いフライトが運航されています。
入国手続きの方法をしっかり確認した上で渡航の計画を立て、シンガポールに入国したら、滞在をぜひ満喫してください。コロナ前と同様に制限や規制はほぼなしで観光を楽しめます。