東南アジアのAmazon!ECサイト「ラザダ」実際の出品手順
越境ECの市場として期待が高まる東南アジア。特に活況と噂で聞いているのは東南アジア最大級のオンラインモールの「ガリバー・ラザダ」です。
東南アジアの中でも特に親日で、日常生活にも日本製や現地日本企業製の製品が溢れるタイは、「自分たちの製品も売れるのでないか?」と期待が高まる地域です。
今回は、実際に出品をする手順をご紹介します。難しくはないのですが、知らないとおっかなびっくりになります。簡単、怖くないと分かれば心理的ハードルがぐっと下がります。
タイの「ラザダ」実際の出品手順を見てみる
著者:タイgramフェロー BKKマダムサトコ
公開日:2022年7月11日
実際に出品してみましょう
言語は英語とタイ語が選べます。私はいつも英語で作業をしています。
英語といっても尻込みする必要はありません。「製品を管理する」「製品を追加する」など、ほぼ単語しか使わず、長文表記などはありません。
まずはManage Product(マネージプロダクト)、つまり「製品を管理する」ページへ行き、Add Product (製品を追加する)をぽち。
最初に製品写真を挿入。大きさは300-300pixから5000-5000pixで、正方形が推奨されます。
次に製品名を入力します。
操作画面は英語であっても、製品名や製品詳細はタイ語であることが必須です。フィリピンやシンガポールなど英語教育が浸透している国は英語でも問題ないと思いますが、タイではタイ語表記が望ましいです。
写真から判断されるのか、製品名の下に「どんなカテゴリーの商品ですか?」という選択肢が出てきます。
当てはまるものがあればぽち、当てはまるものがないのなら自分で入力します。今回の製品は下から2番目、家庭用多目的クリーナーを選択しました。
商品アピールに重要な素材であるビデオは必須
文章を読んで想像を膨らませ、書いて自己表現をする、という教育が行き届いている日本人の販売者は、この製品を使うとどれほど悩みが解消出来てどれほど効果が出るかを文字で書き連ねます。購入者もそれを読んで、その製品を使った自分の姿を思い浮かべますよね。
逆に言うと、「製品の効果を味わっている自分の姿が想像できない表記では購入してもらえない」というハードルがあり、皆さん日々表現力を磨いておられると思います。
その一方、タイや日本以外の国では文字を読むのをめんどくさいと感じられることが多いようです。言語学論になるので詳細は避けますが、簡潔に言えば「情報をたくさん書いても読んでもらえない」ということです。
日本に住んでいる皆さんは、「日本で売れ行きが好調な製品、日本語のHPをタイ語に訳したらすぐ販売できるだろう」と考えてはいませんか?現実にはなかなかそうはいかず、読んでもらえる見てもらえる工夫が必要です。
どうしたら自分の製品のよさをわかってもらえるのか?対策のひとつとして、ビデオ掲載があります。ECモールでも出品者に対してビデオの掲載を推奨しています。ビデオは1:1または16:9のサイズです。
テロップなどはもちろんタイ語での表記が必要となります。
値段等製品詳細を記入
有名ブランドの代理店等であれば、Specificationの部分にそれを記入するのは大きなアドバンテージです。皆さんの自社ブランドが初めて海外に出る、というときはブランド登録もできます。
その下にSurface Recommendation(お勧めする表面)と書いてあります。今回出品登録をしている製品がマルチクリーナーですので、木製家具や大理石など繊細な素材に使えるのか、ガラスやタイルなど何を使っても特に問題のないものか、という選択肢があります。この箇所は製品によって表示される内容が変わってきます。
Packing Type、これはスプレーに入っているのか、詰替え用か、ガロンボトルかといった容器タイプを入力するところです。化粧品等であればガラス瓶などの選択肢も出てきます。
Variantsというのは価格や在庫数を入れる箇所です。
通常価格がいくら、特別価格でいくら、販売者の管理するSKUは何か、などを入力します。右のAvailabilityというのは即出荷可能かどうかという意味で、在庫が切れて入荷までしばらく待つような場合はこれをオフにしておきます。
タイ語での製品説明欄
タイ語で製品説明を記入します。長文はなかなか読もうとしない人たちに向けてのものなので、箇条書きで20-30文字程度を心がけています。
タイ語で製品説明を書くコツはまた別の機会にご紹介しようと思います。
その下には納品と補償について入力します。
Warranty Typeとは、だれが補償をするかという意味です。今回の場合は、「納品までに事故があったら出品者が補償」を選びます。
Warranty Policy(補償の内容)を書きます。写真では、到着時損傷があった場合に補償としてあります。
その下は荷姿と重量および送料の入力箇所です。
一通り入力したらSubmit(出品)をぽち。これで完了です。
難しくはないけども
出品作業自体は難しくない、日本のECモールと大差はないということはおわかりいただけたと思います。それだけでも心理的障壁がかなり下がったと思います。
課題は、まだ日本からは直接出品出来ないこと、なんですよね。
Shopee Japanが創設されたというニュースは知っていますが、その後活動を開始したという話はまだ聞いていません。推測ですが、出品後の回収方法、回収に対する課税、海外発送時の消費税の取り扱い、出荷が確実に行われたかどうやって確認するのかなどを協議しているのでしょう。
現状そうであっても、解禁となった時にはいち早く参入するために、実務知識を知っておくのは悪くないと思います。
本日は東南アジアのECモールの雄である「ラザダ」での出品手順をご紹介しました。皆さんのビジネスの広がりに少しでもヒントになれば幸甚です。