日本で働きたい台湾人がひく?!日本の職場文化
台湾で生活していて、日本で将来暮らしたり、働いたりすることを夢見る若者と会うことが非常に多い。
距離が近いからか、日本へ行く台湾人旅行者の中には、年間2、3回も日本へ足を運ぶ人も少なくはない。
台湾人が抱く日本への憧れや日本人のイメージの中身は何か、そして実際に住んで感じたギャップとはどこなのか。
ここでは、台湾人の間で噂になっている日本の職場文化について解説していく。
日本で働きたい台湾人がひく?!日本の職場文化
著者:台湾在住ライター 今田 知佳
公開日:2022年2月4日
台湾人が抱く日本への憧れ
年代によっても日本に対するイメージや憧れに違いがあるが、大学生より下の世代が抱くイメージの断トツトップはアニメ。日本のアニメのパワーは色々な国へ行ったり、そこで生活をしたりする度に痛感する部分でもある。社会人世代になると、アニメももちろんだが、日本のお笑いのカルチャーや日本製品への憧れ、そして日本の綺麗な街づくりやサービスなどへの強い関心を感じる。
若者からは、日本のファッションへの憧れの要素も非常に強い。日本人のおしゃれへの意識については、台湾人からよく称賛の声を頂く。
また、日本人のイメージとしてあげられる印象が、「親切」や「真面目」というもの。
上記のようなイメージや環境に包まれて生活をすることを夢見ている台湾人が多いようだ。
台湾人が事前リサーチで驚く、日本の職場文化
勉強熱心な方が多い台湾では、日本へ行く際の予備知識を事前に収集する人が多いように見受けられる。実際、出会った台湾人からは、「情報で得た内容が確かなのか?」という問いを受けることが多い。
例えば、日本で働くことについて、台湾とのカルチャーの違いからか、以下のようなことを聞かれる。
・上司が間違っていても、部下は意見を言ってはいけないの?
・飲み会では女性や部下がお酌をするって本当?
・先輩の言うことは断ったらいけないの?
・居酒屋で友達ができることって本当にあるの?
・合コンは皆したことあるの?
日本の上下関係のあり方、会社の飲み会などの文化が台湾とは異なる様子。
また、出会いに関しても台湾ではアプリや紹介が主流のため、社会人になって居酒屋で飲み友達ができるということもあまりない現象なので、本当にそうなのかどうか疑われている。
日本で暮らした台湾人のリアルな感想
台湾で暮らす中で、数々の台湾人との出会いがあった。日本の留学経験者、仕事で数年滞在経験がある人、そして現在日本で主婦をして暮らしている台湾人など。
日本で生活する一番の難しさは、台湾人が口を揃えていうには、友達ができないことだそう。そして、事前に念入りにリサーチするがゆえによく理解している日本の「本音と建前文化」、ここが非常に困難と感じているようだ。彼らからすると、日本人の気持ちをどうくみ取るのが正解なのか、見極めが非常に難しいという。
台湾では、日本に比べて学生時代の部活動という文化がそこまで盛り上がっていない。会社においての上司と部下との関係性もわりとフラットなものが多いそうだ。日本における上下関係の文化は、学生時代の先輩後輩文化の積み重ねでできているようにも感じる。こういった学生時代の文化の違いもあり、会社での上司と部下の関係性のあり方にも大きく違いがあるのだろう。
このようなカルチャーの違いを乗り越えて、日本へ羽ばたく台湾人を応援している。
そして、こういった違いに理解がある企業が一つでも多く増えていくことを期待している。