海外の遊園地事情!注目の「移動式遊園地」Kermisをレポート
日本の遊園地と聞いて何を思い浮かべるだろうか。「浅草花やしき 」「よみうりランド」「富士急ハイランド」…誰もが一度は名前を聞いたり、足を運んだりしたことがあるのではないか。
海外での遊園地は一体どのようなものなのだろう。
ここ、ベルギーにも国民に愛される遊園地がいくつかある。老若男女すべての人の心を掴み、街全体が活気に包まれる「移動式遊園地」がアントワープにやってきた。
その名も「Kermis」。
日本人が夏祭りを楽しむように、ベルギー国民も夏のイベントの一環として、移動式遊園地開催期間中はその話題が絶えない。
その人気ぶりをレポートする。
海外ならでは!「移動式遊園地」の季節がやってきた
著者:ベルギーgram fellow 仲真アン
公開日:2023年7月11日
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海外といえば移動式遊園地
洋画や海外ドラマで移動式遊園地のシーンを観たことはあるだろうか。
巨大な観覧車に、光り輝くネオンに包まれるアトラクション。どことなく聞こえる大音量の音楽、自分たちと同じくらいの背丈の大きさのぬいぐるみを抱えて歩く若者など。
時期を問わず突如現れる「移動式遊園地」。
開催国は世界各地となり、アメリカ、イギリス、アジア、そしてここベルギーを含むヨーロッパでも開催期間中はその地域の一大イベントとなっている。
その移動式遊園地が、ここアントワープに姿を現した。
(参考リンク:Sinksenfoor | Visit Antwerpen
https://visit.antwerpen.be/sinksenfoor)
(参考リンク:Twitter
https://twitter.com/DIZfilms/status/1159659678122401792?t=TaS5UiN9YTNuxgJMdfX6RQ&s=19)
アトラクションの数は
5月27日から7月2日までここアントワープで開催される移動式遊園地には、なんと150もののアトラクションがある。
あの日本最古の遊園地「浅草花やしき」が22、絶叫マシンでお馴染みの「富士急ハイランド」が44のアトラクションなので、その数の多さは一目瞭然だ。
入場料は無料。各アトラクション毎にチケットを購入するシステムだ。
遊園地名 | アトラクション数 |
Kermis | 150 |
浅草花やしき | 22 |
富士急ハイランド | 44 |
利用料金について
移動遊園地の平均1回あたりのチケット代は6ユーロ(900円)、目玉のアトラクションは10ユーロ(1,500円)などだ。5回券などの回数券綴りを購入すると少し割引がある。
富士急ハイランドを例に見てみよう。こちらも入場料は無料。とはいえ、目玉アトラクションのチケットはなんと2,000円。その他のアトラクションも800円などと、少し割高だ。それでも富士急ハイランドには多くの人が訪れる。
一方、移動遊園地に「アトラクション」を求めて訪れる人達は一体どれくらいいるのか興味深いところだ。
※€1を¥150円換算とする
(参考文献:浅草花やしき
https://www.hanayashiki.net/attraction)
(参考文献:富士急ハイランド
https://www.fujiq.jp/en/ticket/attraction.html)
目玉のアトラクション
今年いくつかの新しいアトラクションが設置された中で、最も注目を集めているのがこれだ。
建造費100万ユーロ以上(1億5000万円)。縁に沿って足をブラブラさせながら、2台のゴンドラが空中で回転するアトラクション。
料金: 8 ユーロ 2 回乗車で 15 ユーロ
速度:時速 120 キロメートル
高さ:60メートル
対象者:身長1m40以上の方
このアトラクションのすごさを、1996年当時、高さ・落差・速さが世界一としてギネス世界記録に認定された、富士急ハイランドの「FUJIYAMA」と比較してみる。
最高速度:130キロメートル
最高部:79メートル
対象者︰身長110㎝以上
※110㎝~130㎝の方は中学生以上の方の同伴が必要
なんと、世界記録保持の我ら富士急ハイランドに並ぶほどのクオリティーを持つではないか。
開催期間に合わせ骨組みを設置、開催期間終了後には解体。これらの作業があるにも関わらず、これだけの技術を見い出せることに、今後の宣伝力にも注目したい。
(参考文献:GETEST. Sinksenfoor opent zaterdag: wij proberen de spectaculairste nieuwe attracties uit | Het Nieuwsblad Mobile:
https://m.nieuwsblad.be/cnt/dmf20220603_95619528)
(参考文献:富士急ハイランド :アトラクション「トンデミーナ」:
https://www.fujiq.jp/attraction/tondemina.html)
まとめ
移動式遊園地と聞いて、骨組みが簡単な構造かと思いきや、人々が開催をまだかまだかと首を長くして待ち望むアトラクションの数々に、筆者もまた開催を待ちわびていたものだ。
夏の催し物といえば、たこ焼きや焼きそばを片手に歩きたくなる筆者だが、このイベントはベルギー流にのって、片手にケバブとフライドポテトを持って楽しんだものだ。
海外旅行の際、移動式遊園地も目的の一つとしてチェックしてみてはいかがだろうか。
現地の人達の様子を一番肌で感じとれるいい機会だと言える。