中古車の新たな可能性:オーストラリアの中古車マーケットを探る
広大な土地面積を誇り、都市部以外は交通網はあまり発達していないオーストラリア。2018年の調査によると、1000人あたり751台の自動車を保有しており、アメリカに継ぐ世界2位の自動車保有率となっています。そんなオーストラリアではなかなか年季の入った中古車に乗るのも当たり前。オーストラリアの中古車事情を見ていきましょう。
中古車の新たな可能性:オーストラリアの中古車マーケットを探る
著者:オーストラリアgramフェロー 平澤 歩
公開日:2023年7月10日
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走行距離が20万キロ超えは当たり前
日本では、走行距離が10万キロを超えると買い替え時と考えられることが多く、中古車市場でも10万キロを超えると価格が大幅に下がります。
しかし、オーストラリアをはじめ海外では、20万キロ超えの車に乗るのは当たり前、50万キロ超えの車でも気にせず乗っている人がたくさんいます。
市街地が多く、ストップ&ゴーを繰り返す走行をする日本と異なり、広大な土地が広がり、高速でほとんどストップすることもなく走行するオーストラリアやアメリカなどの国では、ブレーキやエンジンにかかる負荷が低く、走行距離が多いことによるダメージが低いと考えられています。
そのため、オーストラリアの人は走行距離が多いかどうかはあまり気にしておらず、20万キロ超えの中古車でも日本の中古車よりも高値で販売されています。
2000年代前半の車が数多く流通
日本では10年落ち以上の車は価値が下がり、中古車価格も大幅に下がります。しかしオーストラリアでは、2000年代前半に製造された20年落ちの車でも5000ドル(約45万円)以上で堂々と販売されています。むしろ、オーストラリアのワーホリワーカーが中古車を買おうとすると、このくらいの年式の車でないと手が届きづらい価格となっています。
走行距離が多くても気にしないこととも関連しますが、海外の人は車を何度も買い替えるという文化ではなく、メンテナンスをしながら1つの車に長く乗る文化です。そのため、古めの車でもそれなりの価格で販売されています。
中古車の購入はディーラーか個人売買が一般的
オーストラリアで中古車を買う場合、中古車専門ディーラーもしくは新車ディーラーで一部取り扱っている中古車を購入するか、個人売買が一般的です。一般的に個人売買の方が安く中古車を購入できるため、在豪日本人でも多くの人が個人売買で購入しています。
オーストラリアでは、売家・シェアハウス・自転車・車など様々なものが、個人売買サイトで売り買いされています。ディーラーで販売されているからといって、しっかり点検されて安心して乗れる中古車とも限りませんが、個人売買の方がより欠陥がある可能性は高くなります。
まとめ
オーストラリアで中古車を購入する際、あるいはレンタカーを借りる際、日本では考えられないような条件の車が提供されることがあるのは、以上の理由からでした。
オーストラリアに限らず、他国で車に乗る際はその国の自動車事情を知っておくと、「なんでこんな危険な車に乗らないといけないの⁉」という不安を抱かずに済むかもしれません。