マレーシア政府が2024年予算で約10億円を割り当てた注目のeスポーツ事情とは

マレーシア

コロナを追い風として今もなお世界各国で市場が拡大しているゲーム業界・eスポーツ。マレーシア政府が2024年予算に3000万リンギットを割り当て、国際ゲーム企業の参入を期待している今後さらに注目すべき業界である。そんなマレーシアでも人気上昇しているeスポーツ事情を、市場動向に触れながら紹介していきたい。

マレーシア政府が2024年予算で3000万リンギットを割り当てた注目のeスポーツ事情とは  

   著者:マレーシアgramフェロー Eri Uzurahashi
公開日:2023年9月14日

コロナ禍に市場が拡大したeスポーツとは

eスポーツ (electronic sports)とは、ビデオゲームをスポーツ競技として捉えたものである。種目としては、シューティング、格闘技ゲーム、パズルゲーム、音楽ゲームなどがあり、あまりゲームに詳しくない方でも「ぷよぷよe-sports」「荒野行動」という名を耳にしたことはないだろうか。コロナを追い風としてさらに市場が成長した業界のひとつである。五輪の競技として認めるか否かについて現在も議論がされているほどの人気っぷりだ。もちろんマレーシアでもeスポーツは多大な支持を得ている。

世界、マレーシアともにビデオゲーム市場は年々拡大傾向

まずは現在と今後のビデオゲーム市場の推移を見ていこう。世界のビデオゲームの収益は2023 年に 3,340 億米ドルに達する見込みだ。また今後(2023年‐2027年)の収益年間成長率は約8.74%を記録すると予測されており、2027年までに4,670億米ドルに達する見込み。市場が年々拡大していくのが一目瞭然だろう。

マレーシアの市場規模は東南アジア域内ではインドネシア、タイに次ぐ第 3 位。2023年は収益5億 8,810 万米ドルを達する見込みであり、収益の年間成長率(2023年‐2027年)は8.26%。2027年までに8億780万米ドルに達すると予測される。世界と比べると大きく差はあるが、今後注目していくべき業界としてマレーシア政府からも期待されているのだ。

(引用元:Statista Video Games – Worldwide
https://www.statista.com/outlook/dmo/digital-media/video-games/worldwide

(引用元:Video Games – Malaysia
https://www.statista.com/outlook/dmo/digital-media/video-games/malaysia

マレーシア国内ではプロゲーマー育成校設立も

マレーシアではeスポーツプロゲーマー育成校「APU eSports Malaysia Academy (eスポー ツマレーシアアカデミー)」が2017年に設立されている。マレーシア国内のeスポーツの知名度を高めることを目的とし、世界にも通用するようなプロゲーマーの育成を目指している。

マレーシア政府、国内eスポーツ促進のために予算を割り当て

また、先日マレーシア政府から2024年予算発表の中でeスポーツ・ゲーム業界に関する予算も発表された。政府は、国際ゲーム企業からの国内への投資を促進するために3000万リンギットを予算として割り当てると発表。この取り組みにより、政府はより多くの国際eスポーツ・ゲーム企業がマレーシアに拠点を置くことを期待している。現在も市場拡大中のゲーム業界だが、政府が今度ともに注目する業界であることは間違いない。

(引用元:The star Make Malaysia a video game hub
https://www.thestar.com.my/news/nation/2023/10/15/make-malaysia-a-video-game-hub#:~:text=He%20added%20that%20the%20RM30mil,its%20willingness%20to%20do%20so)

今後の5G普及を期待

マレーシア国内では近年5Gの普及が話題となり、一時期は街中で5Gの広告や看板をよく見かけたものだ。5G導入の魅力といえば、高精細な画質かつタイムラグを小さくできることだが、依然として普及率は低い。マレーシアのローカルニュースThe Starによると、ネットワークカバー率が68.8%に達しているにもかかわらず、5G導入率はわずか4.2%だ。政府としては、年末までには5G通信範囲を80%まで引き上げたいとの考えを示した。普及率の低さの要因に、5G対応デバイスの価格の高さが考えられる。今後通信範囲や普及率が上がれば、eスポーツアスリートを目指す人の可能性をさらに広げることができるのではないだろうか。

(引用元:The Star Fahmi says 5G adoption rate remains low at 4.2%, cites price of devices as one of the reasons
https://www.thestar.com.my/tech/tech-news/2023/09/08/fahmi-says-5g-adoption-rate-remains-low-at-42-cites-price-of-devices-as-one-of-the-reasons)

まとめ

世界を熱狂させるeスポーツ、世界各国で今後成長していくだろう。マレーシアでは政府が注目している業界であり、国際企業の参入を期待している。日本は世界の中でも収益ランキングが第3位というゲーム大国だ。マレーシアのゲーム業界を将来日本が発展させていくことも可能なのではないか。

Eri Uzurahashi

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マレーシア在住のgramフェロー 経済上から時事ネタ、現地のマナーまで幅広く執筆。

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