新型コロナは「エンデミック」へ!マレーシアの「国境開放」について

コロナ時代

各国が2年にわたる「パンデミック」からの出口戦略を発信している。
マレーシアはコロナ前、平均5%以上の経済成長率を10年以上にわたって達成し、2020年に先進国入りという目標は達成できなかったものの、実現できそうな勢いではあった。
コロナにより一転マイナス成長(2020年には-5.65%)(出所:マレーシア統計局/ JETROマレーシア)となったが、ワクチンのブースター接種も完了に近づく中、新たなステージに移行している。


新型コロナは「エンデミック」へ!マレーシアの「国境開放」について

   著者:マレーシアgramフェロー Malay Dragon 
公開日:2022年4月5日

新型コロナは「エンデミック」へ

イスマイル・サブリ首相は3月8日、新型コロナ感染症に関連する入国後の隔離措置を4月1日から撤廃し、「国境を開放する」ことを発表した。

成人の99%近くが2回のワクチン接種を完了している現在、日々2万人以上の新規感染者を記録してはいるが、その99%は軽症か無症状となっている。ワクチンのブースター接種率も65%を超え、感染状況もやや落ち着いている今、新型コロナは「エンデミック(一定の周期で繰り返される流行)」段階に入ったと宣言した。

「パンデミック」への対応とその影響

2020年3月16日の「移動制限令(MCO)」で、世界でも最も厳しいコロナの感染予防対策(いわゆるロックダウン)を行ったマレーシア。その後も感染状況に応じて制限の緩和と厳格化を繰り返している。

企業の活動も大幅に制限され、営業活動等への制限、出勤率の上限設定、外国人労働者の雇用制限等、製造業非製造業を問わず大きく影響を与えている。 例年3%前後で安定的に推移していた失業率が、5月には過去10年で最高値である5.3%(83万人)を記録し、その後も4%後半を維持しており、特に15〜24歳の失業率が13%と厳しい雇用状態が続いている(出所:マレーシア統計局)。

国境の開放へ

コロナ感染症の「完全収束」にはまだまだ相当の時間を要する。マレーシア経済の継続的な悪化を避けるためにも、短期的な混乱等は予測しつつも、早期の段階的な経済回復へと舵を切らざるを得ないだろう。

その中で、外国から到着する旅行者も含め、4月以降に適用する新型コロナウイルス関連規制も発表された。
主な内容は以下の通り:

・ワクチン接種2回を完了していれば、入国後の隔離は不要
・居住国出発の2日前以内のPCR検査と、入国後24時間以内の抗原検査
・ワクチン接種未完了者は、入国後5日間の隔離が必要
・18歳未満の未成年者は、ワクチン接種未完了でも隔離は不要
・新型コロナ対応医療保険への加入が必要  
(出所:在マレーシア日本大使館HP https://www.my.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_01086.html

政府の新型コロナウイルス感染対策アプリ「MySejahtera」(マイセジャテラ)のダウンロード(出発前に情報登録必須)やマスクの着用は継続して必要ではあるが、強制的な隔離や非常に煩雑で取得が実質困難だった事前の入国申請などが撤廃され、ほぼ「国境開放」となる見込みだ。

日本の対応
2022年3月27日現在、日本人のマレーシアへの渡航については、外務省の「感染症危険レベル情報」では【レベル3】の渡航中止勧告レベルが継続されたままであるが、見直しが図られるものと思われる。

まとめ

個人にも厳しい移動制限(他地域への移動不可や10㎞範囲内での移動、乗用車の乗車人数制限など)がこの2年間にわたり課され、それを厳粛に受け止め、粛々と従い、やっと少し明るい出口が見えてきたマレーシア。

日系の在マレーシア企業の59.7%が2021年の営業利益見込みを「黒字」と回答し、前年より10ポイント近く改善している(出所:JETROマレーシアビジネス短信)。また、RCEP(地域的な包括的経済連携)が3月18日に発効し、国際貿易産業相は「マレーシアは、ASEAN諸国の中でも最大の受益者になる」と述べた。

重苦しい空気が除かれ、4月からの国境の開放による旅行者などの入国が更なる経済回復への弾みとなることを期待するばかりだ。


 

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