世界初の世代別たばこの規制法:2005年以降に生まれた人へのタバコ販売禁止へ!

マレーシア

マレーシアのカイリ保健相は7月14日、「たばこ喫煙規制法案」を閣議決定し、議会に上程すると発表しました。
この法案は2005年以降に生まれた人へのタバコおよび電子タバコ関連の製品の販売を禁じるというもので、違反者には罰則が科されます。
この数年、マレーシアでは喫煙に関する法律や規則がいくつか制定されており、ますます厳しくなっています。
そこで今回の記事では、マレーシアのたばこ事情について解説します。

2005年以降に生まれた人へのタバコ販売禁止!マレーシアで新たな禁煙法制定か

   著者:マレーシアgramフェロー Malay Dragon 
公開日:2022年8月5日

世界初のたばこの規制法

今回の法案が成立すれば、世界初の世代別たばこの規制法となり、ニュージーランドとウエールズでも同様の法案の提出がされるようです。
マレーシアでは低年齢世代からの喫煙が問題になっており、2017年の青少年の喫煙率の年齢別調査でも、中学1年生の13歳前後の12.8%が喫煙者で、喫煙率が最も高かったのは、中学2年生の16歳前後の生徒で、15.3%が喫煙者であると認めています。
National Health and Morbidity Survey(NHMS)の2019年の調査では、15歳以上のマレーシア人490万人が喫煙していると推定されます。男性の10人に4人が喫煙しているのに対し、女性の喫煙者は全体の約1%と、明らかに男性の問題であることを示しています。
Framework Convention on Tobacco Control (FCTC) の2020年のレポートによると、現在30〜34歳の男性のほぼ半分(49%)が喫煙しており、は、男性のすべての年齢層で45%以上を占め、15〜19歳の男性の10代は、24%が喫煙者になっています。

飲食店は全面禁煙

マレーシアでは2019年1月1日より全ての飲食店において全面禁煙と法律で定められました。電子タバコも対象となります。レストラン、カフェ、食堂、屋台、鉄道や船内のレストラン等も全て禁煙です。違反した場合の罰則は最高1万リンギット(約30万円)の罰金、又は2年以下の懲役となっています。
また、マレーシアの飲食店以外の主な禁煙区域は下記の通りです。

①ショッピングセンター
②公共の場所(道路、人が集まる場所、公園、博物館など)
③政府の建物
④公共交通機関とそれらの駅(バス、鉄道、空港など)、タクシーの車内
⑤マラッカ・ジョージタウン世界遺産地区
⑥「禁煙」と書かれている場所
⑦ホテル 


ただ、カフェや屋台などではほとんど守られていないのが現状で、先日にはマラッカ州ではたばこ関連の取り締まりで104件が違反で摘発され、罰金の総額は3万リンギットになっています。
政府は今度の法案成立によって、17歳未満の人々が喫煙するのを思いとどまらせ、より健康な国を作ることを期待しており、将来的にはタバコ製品を一掃させていきたい考えです。

たばこの持ち込み

現在マレーシアでは、国外からのたばこ持ち込みに制限があり、いかなるたばこの持ち込みも課税対象になっています。
電子タバコについては、各国によって扱いが異なります。マレーシアでは現状は国内持ち込みは可能ですが、タイやシンガポールでは持ち込みが禁止されており、アイコスが「電子タバコ」とみなされた場合、即没収などの対応となります。2017年9月には、タイにアイコスを持ち込んで逮捕されたという報告もありますので、渡航時は十分にご注意ください。

40億リンギットの税収

2017年、マレーシアはたばこ関連製品の税額が40億リンギットでした。また、タバコの闇市場活動の世界ランキングで マレーシアが1位との報道もありました。
今回の法案を発表したとき、カイリー保健大臣は、タバコは癌の主要な原因の1つであり、癌による死亡は全体の22%にのぼると述べ、近年癌の症例数が11%も増加していることを指摘しました。

規制強化と厳罰化

2019年の法案制定時には、飲食店を中心に少なからず反対の声があがりましたが、今回の「たばこ喫煙規制法案」提案時はニュースの報道も控えめで、 twitter 等でもあまり話題にあがっていませんでした。
副流煙による「受動喫煙」の健康被害も認識されている今、「喫煙」に対する規制はますます厳しくなっていくのでしょう。
世界的に喫煙に対する規制が厳しくなっており、マレーシアも先んじて「禁煙国」へと舵を切っていくようです。


 

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