マレーシアの多様性を感じるローカル市場活用術
日本で食事の用意をするとなると、皆さんほぼすべてスーパーマーケットでの買い物をすると思います。
マレーシアにもイオンのような日系のスーパーから、ローカルの小さなスーパーまでたくさんのスーパーがありますが、多くの人が「パサール(pasar/マレー語で市場)」と呼ばれる市場を利用しています。その多くは街角の路上で開かれる小さな規模の屋台市場です。
「パサール」には「パサー・パギ(pasar pagi / マレー語で朝市)」と「パサー・マラム (pasar malam / マレー語で夕(夜)市)」があり、どちらもたくさんの地元民でにぎわっており多様性を感じることができます。
今回は、マレーシアの生活で欠かせないローカル市場について紹介します。
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著者:マレーシアgramフェロー Malay Dragon
公開日:2022年6月24日
豊かな食文化を支える市場
マレーシアの最大の特徴は、やはり多民族国家であることだと思います。
主にマレー系、中国系、インド系の3つの民族が暮らしていて、それぞれ独自の文化、特に食文化を持っています。
民族性や地域性(例えば北部と南部、ボルネオ島では全然嗜好が異なる)が大事にされ、均一化されておらず、多様な食文化を維持して、マレーシア料理を奥深く、さらにおいしいものにしていると感じられます。
そんな多様性のある食文化を支えているのが市場です。
観光市場
私の住んでいるクアラルンプールにも、大小数多くの市場がありますが、もっとも有名で観光客にも人気なのが「セントラルマーケット(マレー語でpasar seni )」です。
その歴史は古く、1888年に市民と錫(すず)の鉱山労働者のための生鮮市場として、英国によって建てられました。
1970年代には、市街地の拡張計画で取り壊されるところでしたが、反対意見が多く取り壊されることはありませんでした。今なお歴史的建造物として現存し、伝統工芸品やアクセサリーなどのお土産屋さんなどが入り、多くの観光客でにぎわっています。
ウェットマーケット(生鮮市場)
ウェットマーケット 、文字通りぬれている市場です。魚や肉をさばくときに、流した水で床面がぬれているのでそう呼ばれるようです。
KLで最大規模のウェットマーケットは、プドゥ(Pudu)にあります。
こちらも最近では観光客でにぎわいます。
ウェットマーケットでは、野菜や果物、肉や魚などの生鮮食品を扱われ、飲食店を経営している人から一般の人まで多くの人が利用しています。
一般のスーパーと比べて値段が安く、新鮮で(その場で鶏などをさばいたりしています)、好きな量を注文できます。その分注文が難しくはありますが、そんなやり取りもマレーシア生活の楽しみの一つです。
路上の市場
私が住んでいるエリアにも毎朝の朝市、毎週月曜日には夕市があります。
路上に露営するため、市場が終わった後は通常の道路に戻ります。
朝市には週に3回ほど行き、野菜や鶏肉、豚肉などを買い、あんまんや焼うどん、ロティと呼ばれる無発酵パンを食べて朝ご飯をすませたりします。
肉類の購入は毎回ハラハラどきどきで、身振り手振りで欲しい部位を注文します。
夕市では食べもの屋が多く、私はパンや豆乳、豆腐花を買ったり、夕食前の小腹満たしをします。
私が住んでいるエリアの夕市は、ほんの100m範囲の中に10数店舗があるだけですが、KLで最大の夕市では全長2㎞ほどのエリアに700店舗以上の店があり、たこ焼きなども売っています。たくさんの人が来るので、車を停めるのにいつも苦労します。
もう市場というよりは、巨大なエンタメ広場という感じです。
生活費を節約しながら楽しめる市場
簡単な英語ができれば、ぜひローカルの市場にチャレンジしていただきたいです。
私が思うに、これがマレーシア生活を十二分にエンジョイする一番の方法ではないでしょうか。生活費も大幅に節約でき、お店の人と仲良くなって情報交換を楽しめるようになり、一石二鳥以上ともいえるよさがあります。
豊かなマレーシアの食文化を楽しみましょう!