バスタブや給湯器は?シンガポールのお風呂事情
以前、この海外情報ナビにアメリカ在住ライターのお風呂事情(日本式のお風呂が恋しい在米日本人 )についての記事がありました。「お風呂事情はそれぞれのお国によって大きく異なっているなあ」と実感し、あらためてシンガポールのお風呂について考え、調べてみました。
今回は、シンガポールでのお風呂事情について紹介します。
バスタブや給湯器は?シンガポールのお風呂事情
著者:マレーシアgramフェロー Malay Dragon
公開日:2023年1月4日
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バスタブなし
HDB(Housing Development Board:住宅開発庁)は、すべての国民が必ず住宅を持つことできるよう割安な価格で分譲の集合住宅を提供している組織で、日本でいえば都市再生機構のような組織です。HDBと呼ばれる国民の多くが住む公営住宅では、お風呂場は1坪弱ほどの空間でタイル貼りになっていて、そこに洗面台とトイレ、給湯器付きシャワーがあります。バスタブはありません。給湯器といっても日本のものとは違い非常に原始的なもので、ぬるいお湯がちょろちょろと弱々しく出てきます。
日本人が住むようなコンドミニアムも、多くはバスタブが設置されていない「シャワーのみ」のバスルームです。ちょっと立派なコンドミニアムになると、バスタブ付きで、シャワーも高級ホテルのような大きなヘッド、ガラスのドアがついていたりします。
貴重な水が影響?
シンガポールでは、給湯設備は電気温水器(ウォーターヒーター)が主流です。日本のようにガス給湯器が設置されているHDBやコンドミニアムはほとんどありません。
電気温水器は、ヒーターでお湯を沸かしてタンクにお湯をためます。通常は天井裏に貯水タンクが設置されており、それを電気で沸かす仕組みです。しかし、タンクは天井に収まる小型のサイズがほとんどで、バスタブにお湯を貯めるのほどの給湯量はありません。
熱帯のシンガポールでは、お湯のシャワーすら使わない人も多く、汚れが落ちるのか心配になります。
また、一部のコンドミニアムではバスタブが備え付けられていますが、追い焚き機能などははなく、バスタブにお湯を張ったら速やかに入浴する必要があります。お風呂好きが多く、お風呂でのリラックス効果を望む日本人にとっては少しもの足りないかもしれません。
洗面台でのドライヤー使用はダメ
シンガポールのバスルームは、シャワー、洗面台、トイレ一体型が一般的です。脱いだ服や新しい下着や服をかけるのにも苦労しますし、洗面台でドライヤーなどの電気製品は使用できません。
シンガポールは電圧が200~240Vと高いため、バスルームでの電気の使用は決して安全ではありません。そのためバスルームには原則コンセントが設置されていないのです。
温泉スパ&サウナ
以前のアメリカのお風呂事情の記事で「アメリカ人にとって湯船に浸かる事は娯楽!?」とありましたが、シンガポールでも同じことを感じます。1日の終わりのシャワーと、時間をとってレジャーとしてのんびり浸かる温泉やスパとは明らかに意味合いが違っています。
そういう意味では、シンガポール人は「お風呂好き」といえるかもしれません。
2016年にシンガポール初の日本式温浴施設としてオープンした「湯の森温泉&スパ」は非常に盛況で、多くのローカルの方が楽しんでます。
衛生ビジネスが盛況に
コロナの影響によって人々の衛生意識が高まっているのを実感します。
アジアではユニ・チャームを筆頭に、日系トイレタリーブランドが市場で独自のポジションを確立しており、今後の売上増大も期待されています。
お風呂付属商品も日本は幅広くあり、衛生意識の強い日本が独壇場だと思います。
今後はお風呂付属商品市場も盛況になっていくのではないでしょうか。